2020年6月7日日曜日

『洲崎パラダイス 赤信号』

オンライン授業、一時よりは慣れてきて、
1週間のペース配分が分かってきました。
もちろん週によって、
授業内容は変わるわけなので、
準備の量も変わるのですが。
ただ、
こうして慣れてゆくのも、
微妙なところ。
「ライブ」が授業の本質なのに、
決まったセットメニューを提示しているわけなので、
そこには、
やっぱりダイナミックな感じは少ないし、
どこか均一感がぬぐえません。
簡単に慣れてはダメですね。

先日、

『洲崎パラダイス 赤信号』(Amazon Prime 無料)

を見ました。
1956年という、
とてもビミョーな年の発表です。
というのも、
売春防止法の制定が1956で、
その施行が1958だったからです。
この『洲崎パラダイス』は、
まさに消えようとしている赤線を舞台にしているわけです。
(厳密に言えば、
赤線地帯への入り口に立つ小さな飲み屋、
がメインの舞台。)

ダメな男と、ダメな女。
弱い女と、もっと弱い男……。
それじゃだめだよ、
と声をかけたくなるんですが、
映画としての魅力は相当なものがありました。

勝利者の映画はつまらない。
この、打ちひしがれ、くたびれた、
刹那的な人間たちのほうが、
はるかにわたしたちを引きつけます。
いい映画だと思いました。

この、川島雄三監督の作品、
わたしの研究室のN君は、
好きでかなり見ているようですが、
わたしはあまり見てません。
後追いで、少し見ていくつもりです。
(ほかにも見たいのたくさんあるんですけど!)