2008年12月9日火曜日

の代わりに


毎週火曜日は、台湾からの留学生、Koh さんも一緒にランチを食べます。微笑を絶やさない、可愛い人です。(男性です。)

今日は彼と、徴兵制について話しました。というのも、この前のスピーチ・コンテストの際、兵役経験を語っていた、同じ台湾からの学生さんがいたからです。

「Koh さんも、兵役、行ったんですか?」
「行きましたよ」
「台湾の兵役、楽なんだって?」
「う~ん、所属によりますね」
「Koh さんは、どうだった?」

彼の場合は、3ヶ月ほどはフツーに兵隊をして、「班長」さんにもなったけれど、その後は、政府関係の事務職に回されたので、そんなに大変でもなかった、ただしそちらは、期間が少し延びるのだけれど、ということでした。

フランスの場合、10年ほど前に徴兵制は廃止されましたが、それ以前は、似たようなシステムがあったようです。つまり、兵役に付く代わりに、海外でフランス語を教える仕事をしてもよい、ただしちょっと期間は長くなるよ、というものでした。当時は、そういう形で日本に来ているフランス人先生もけっこういました。

そういえば、これはドイツ語の先生から聞いたのですが、ドイツの徴兵制(まだあります。)は、ビミョーな問題を抱えているそうです。

ドイツの場合、兵役に代わるのは、事務職でも、教職でもなく、介護が中心になっていて、今ではそうしてやってくる若い「ヘルパーさん」なしでは、ドイツの介護はなりたたないほどになってしまったのです。となると…… 思想的には「徴兵廃止」だったとしても、今はやめるにやめられない! ということになっているのです。

アメリカでも、これはずいぶん前から、軍縮すると失業問題が起きる、と言われてきているようです。

今の世の中、いろいろいろいろコンがらがらがらっているんですねえ。

ちなみにわたしの父親は、徴兵検査のとき肺に影が写り、「即日帰郷」を命じられたそうです。でもその影がなかったら、わたしは今ごろ存在しなかったかも……