2022年11月28日月曜日

『ホーム・フォー・クリスマス』

先日ここでもご紹介した「芸術羅針盤」で、
お話をしてくれた大澤先生から教わったドラマ、

『ホーム・フォー・クリスマス』

を見ています。
こういうの好き。
おもしろいです。

舞台はノルウェー。
30歳で看護師で、独身&恋人なしのヨハンネ。
ただ彼女の母親は、
韓国ドラマに出てくる母親たちに似て、
結婚こそが娘の「幸せ」だと信じて疑いません。
(困りました。)
で、仕方なく、
ヨハンネはいい男捜しをするんですが、
目の前に現れるのは、
これでもかってくらいダメンズばかり。
で、このダメンズぶりが笑えるというか。
そしてまたヨハンネ自身の(日本的に言えば)「奔放さ」も、
見ていて気持ちいいです。

シーズン2まであるので、
しばらく(食後は)楽しめそうです!

2022年11月26日土曜日

マーラー・マラソン

先日の勤労感謝の日、
この日は天気もイマイチの予報だったので、
もう前日から1日仕事をしようと決めて、
実際1日がんばりました。

で、その間、
ちょっとやってみたかった「マーラー・マラソン」を、
個人的に開催してみました。
といっても大したことではなくて、
仕事している間ずっと、
マーラーの交響曲を1番から順に聞いていく、
ただそれだけです。
で、どこまでいくのかな? と思ったら、
7番の第3楽章まででした。
まあ、7~8時間は仕事したことになりますが、
なんだか、もっとやった気もするんですが!

このマラソンの続き、もちろんいずれやります!

2022年11月23日水曜日

「芸術羅針盤」第1回!!

同僚の大澤先生、
修士課程の谷山さんに、
多大なるご協力を頂いて、
ついに完成しました。

われらが総合芸術系が順次発表してゆく、

「芸術羅針盤」

第1回です。
よろしければ!


2022年11月22日火曜日

古川日出男『天音』、本日発売!


現代日本を代表する作家の一人、古川日出男。
彼にとって初めての詩集が、
今日、発売になりました。

アマゾンでも、明後日から発売開始のようです;


この詩集の紹介文はこんな感じ。

******************************

閉塞の日本を飛び出して小説家が旅をする。天の音を聞き、見届けるために。圧倒的な1007行。現代日本最大の小説家、初めての詩作品。小説家・古川日出男が空白に挑戦した。
空白とは、詩。
COVID-19状況の閉ざされた日々を脱出し、カリフォルニアへ、イタリアへ。
「さあ、歌ってゆこう」
の掛け声とともに始まる1007行は、驚くべき滞空の試みとなった。
著者初の本格的な詩作品は、天の音を聴きとりつつ歴史と惑星をさまよう。

「天には半島があって
天には大陸があって
天には孤島もあって
その孤島の岬には いろいろな生き物が訪れる
倍音は訪れる?

ダンテがウェルギリウスにみちびかれたように、
宮沢賢治と吉増剛造の詩魂にみちびかれて、
作家にまったく新しい創造のフェーズが訪れた。
必読の書き下ろし長篇詩。

******************************

ここに「最前線」がありますね。
これから、体調のいいタイミングを見つけて、
みっちり読んでみます。

2022年11月20日日曜日

『ランジェリー・イン・シネマ』

という本を読み始めました。
まさにタイトル通り、
映画の中の、
ランジェリーが登場する場面にフォーカスしたエッセイ集です。
見ている映画でも、
そんなランジェリー着てた!?
と思ってばかり。
それほど、そういうことを気にしてなかったのを感じます。
こういう注目点もあるのかと、
教えられた気持ちです。

で、
アマプラで無料の『007  スカイフォール』にも触れられていたので、
さっそく再見して、
ランジェリー・イン・シネマをチェック。
その場面では、たしかに美しいランジェリーが登場するんですが、
こちらの感性ないしリテラシーが足りないためか、
むしろ本の中で紹介されている場面、
というかランジェリーというか、
のほうが、魅力的に感じます。

雑誌のコラムをまとめたようなので、
1本1本は短いです。
もっと長く書いて欲しい、
と思いましたが、
とにかく、わたしにとっては新しい視点でした。
紹介されている映画をぽつぽつ見ながら、
読み進めます。

2022年11月17日木曜日

『ロスト・ブレッド2』

先日見た『ロスト・ブレッド』の『2』が
(ネトフリに)あったので見てみました。

これが……、おもしろくない。
というか、レベルが低い。
ストーリーもありきたりだし、
俳優も生かされていない。
(本来はいい俳優なのに。)
それが端的に出ているのが、
かなり長いカーチェイス。
もう、何十年前?
という感じの演出で、
見飽きた&子供だまし。

いくらB級とは言え、
もうちょっと勉強して撮って欲しいと思いました。

『ジャック・メスリーヌ』

大学院ゼミでは、
わたしにとっては十数年ぶりで、

『ジャック・メスリーヌ 社会の敵N.1』

を見てみました。
第1部と第2部、
合わせて4時間、
2週に分けて見ました。

以前、第1部について、
こんな風に書いていました。
(もちろん、自分でも内容は忘れていました。)


そして第2部もまた、
おもしろいのでした。

いや、おもしろいんですが、
なぜそう感じるのか?
まず、画面に緊張感がある。
長い映画なわけですが、
その時間の流れの背後に、
フランス社会の戦争~70年代がはっきり横たわっている、
最小限のセリフしかない、
説明ではなく、行動を通して物語は提示される……
という感じでしょうか。

特に「戦後」に関して言えば、
まず、ジャックの父親は、
戦争中、ヴィシー政権に加担していた。
(ジャックはそれを恥じ、
小市民である父親自身は、仕方なかったと弁明する。)
ジャックは、アルジェリア戦争で当地に送られ、
そこで上官から、捕らえたアラブ人女性を殺すように強要される、
そしてジャックは、彼女ではなく、
容疑者であるその夫を射殺する。
(これが、ジャックの中の何かを壊したのは明らか。)
また、映画のラスト近くに登場する極右の記者は、
ちょうどその時期、
つまり1961年頃、
パリでのパポンが指示したアラブ人虐殺を賛美する。
Vive la Québec libre !   が登場する……
というわけです。

そして、極左のテロリスト、シャルリの存在も見逃せません。
一時、ジャックとシャルリは行動を共にします。
ジャックに「思想」はありませんが、
彼なりの「論理」や「信条」はあるのです。
つまり、襲うのは銀行や金持ちだけ。
これは、大衆から搾取を続ける奴らよりマシ。
また、仲間は決して裏切らない。
この2つです。
もちろん実際には、
まともな市民生活を送れない性分であり、
時には女性たちにも手を上げ、
必要のないところで殺人を犯したりするわけなので、
愛すべき人物などとはとても言えませんが、
ある種の「魅力」(虚構の人物としてなら)があるのは事実でしょう。

ギャング映画として、
かなりいいデキだとわたしは思います。
まあ、ヴァンサン・カッセルの存在に負うところは、
間違いなく大きいですけど。

2022年11月14日月曜日

総合芸術とは何か ―場所と意識、そのあいだを往還する芸術へ

先週の土曜にあったシンポジウム。
YouTube で見られます。


わたしは会場で聞きましたが、
たしかにおもしろかったです。
「場所」「芸術」
などに興味があれば、
間違いなくおもしろいと思います。
ぜひ!

ちなみに、
最初に登壇する大澤さんとわたしの対談(?)が、
もうずぐアップされる予定です。
その時の話題は、たとえば映画『パレードへようこそ』です。
宮川さんのお話は、
ふだんあまり聞けないロシアの「街」についてであり、
貴重でした。
「クレムリン」とは、「要塞」のことだそうです。
世俗権力と宗教権力が、
文字通り同居しているわけですね。
山本さんとは、
シンポの前日お話をして、
わたしはあわてて『ラ・ラ・ランド』を見てから、
この会に臨みました。
バウハウスの水野さんは、ランチ仲間の一人です!
彼女の話、建築の青井先生の鋭いコメントがあって、
より一層深みが出ています。

わたしも、
パリのことを話したくなる瞬間が何度かありましたが、
おとなしくしてました!

1週間

先週末は、
会議、シンポジウム、イベント参加、
と目まぐるしく、
それ以外の突発的なことがらもあり、
なんだかイッパイイッパイでした。
また新たな1週間。
新鮮な気持ちでいきたいです!

2022年11月9日水曜日

皆既月食

今日は日本中で、
こんな写真がアップされていることでしょう。
ここでも乗っかって。


もう、月食が終わりかけていて、
赤くありません。
といっても、
これはわたしが撮ったものではなく、
知り合いから送られてきたものです。
でも、うまく撮れてますよね?

朔太郎展

今年、没後80年を迎える萩原朔太郎。
彼を巡る展覧会が、
まさに日本中で行なわれますが、
その中心にあるのは、
やはり前橋文学館です。
その紹介ヴィデオがありました。


1分50秒あたりに、
われらが総合芸術系の名前も見えています。
(展示の準備を始めようとしています。
わたしも1篇詩を書きました。)
そして動画の後半に登場する学芸員の女性は、
われらが(←2回目)総合芸術系の前身である、
デジタル・コンテンツ系の出身です。
朔太郎の写真について、論文を書かれていました。
立派になられて、影ながら嬉しく思います!

B&B 「オールド台湾の食と記憶 」

先日ご紹介した、

『オールド台湾  ー祖母、母、私の行きつけの店』

読んでます。おもしろいです。
しみじみして、知らないのに懐かしい。
筆者の目が、微細な事実をを捉え、
しかもそのピントがピタリと合っているので、
匂いや食感、あるいは人々の息づかいまで伝わってくるようです。

で、
筆者が台湾から緊急来日することになり、
これまた緊急で、
B&Bでの対談が設定されました。

これです;


楽しそうです!

この日は、先日お伝えしたシンポジウム、
「総合芸術とは何か?」
の日でもあります。
忙しくなりそうです!

*このシンポジウムの、YouTubeライブ配信は;


です。
よろしければ!



2022年11月8日火曜日

『ノートルダム』


ロシュディ・ゼム主演のドラマ、

『ノートルダム』

見終わっています。
評価は、まあ、68点くらい?

原題は

Notre-Dame, la part du feu

で、後半は、
faire la part du feu
(一部を犠牲にして残りを救う/ロワイヤル中辞典)
なのでしょう。

メインとなる出来事は、
もちろんノートルダムの火災で、
それに立ち向かう消防士たちの葛藤や決断が描かれます。
その中心にいるのが général であるデュクール。(写真中央)
彼は、ほんの数ヶ月前、
ある火災限現場で、消防士である息子を失っており、
これまで多くの部下を失ってきたこともあり、
退職を決意しています。
そんなとき、ノートルダムで火災が起こり、
彼は現場のリーダーとして出動するのです。

ただ、このドラマはサブ・ストーリーが多い。
簡単に整理すると、
まず、デュクールの亡くなった息子の恋人アリス(右端)がいます。
彼女もまた消防士で、妊娠しているのです。
次に、このアリスの行きつけのカフェの主人、マックス(左端)もいます。
彼の妻は、余命数日で、
ノートルダムのすぐとなりのHôtel-Dieu病院に入院していて、
また彼の娘(左から二人目)は、この2年家でしたままで、
実際にはヤク中の娼婦に成り果てています。
ただ彼は、妻が逝く前に、
妻の元に娘を連れて帰ってやりたいのです。
マックスの追跡が始まります。
3番目は、lieutenant であるアントニーと、
フリーの女性リポーター、エレナの物語です。
二人はレユニオン島の出身で、
実はかつて婚約していたのです。
けれどもエレナは、いわゆる華やかな生活への憧れが捨てきれず、
フィアンセを残してパリへ行ってしまいます。
これは7年前。
そして今、消防士になったアントニーを見つけ、
彼を利用して火災現場に入りこもうとするのです。
4番目は、デュクールのすぐ下の部下、
ヴァレーズ(右から二人目)の物語。
彼女は敬虔なクリスチャンで、
ノートルダムを救いたい気持ちは人一倍強いのですが、
一方で彼女は、同性愛者でもあります。
ここに彼女の、信仰者としての屈折があります。
5番目は、ノートルダムで働いていた屋根職人。
アラブ系の彼は、実はシリアでは医師で、
難民となってパリに来て、今の仕事をしているんですが、
実はパリまでやって来る道中、
婚約者とはぐれてしまったのです。
そして火災の混乱の中、
彼はある女性から目が離せなくなり……

という感じです。
そして残念ながら、
これらのサブスーリーのどれもが、
まあ、イマイチ。
ついでにメインも、イマイチ。
なので、70点に到達しない印象でした。
ちょっと詰め込みすぎたし、
全体に浅い感じでした。
残念!

2022年11月6日日曜日

『Deadwind  刑事ソフィア・カルピ』

というわけで、

『Deadwind  刑事ソフィア・カルピ』

ついにシリーズ3まで、
つまりシリーズ完結まで見終わりました。



そして今回3を見たわけですが、
これは明らかに、
1から3までトータルで作られています。
つまり、評判がよかったから続編を、
みたいなやつじゃないってことです。
というのも3は、
1や2で放置されていたさまざまな事柄を、
どんどん回収していく展開なんです。

この回収がうまくいっていたかどうか、
それはちょっと微妙。
というか、
3の物語がちょっと複雑すぎた気がします。
ただ、
ヒロインであるソフィア・カルピや、
若き相棒であるヌルミはもう顔なじみで、
しかも二人ともなかなかいいキャラなので、
最後まで見ること自体は楽しかったです。
特にソフィアは、
完全に「扱いにくい女」であり、
そこがとてもいいのでした。
(管理的で、常識的な女性上司と、
いいコントラストがついています。)

ソフィアの夫は、
物語が始まる直前に亡くなっていて、
だから彼女はシングル・マザーです。
そして3において、
子どもたちはソフィアの元を離れ、
一人は自立し、
一人は、亡くなった夫の父親と暮らしています。
つまりソフィアは、
事実上、まったく自由なのです。
これは、斉藤美奈子さんが「少女小説」について指摘していたこと、
「少女」はたいてい「みなしご」で、
親の庇護/管理から外れた存在であり、
だからこそ物語上の行動の自由が生まれる、
を想起させます。
ソフィアの夫がいないことは、
物語上の要請でもあったわけなんですね。

2022年11月5日土曜日

ブッラータ

おいしそうなブッラータをもらったので、
ちょっとにぎやか目に盛ってみました。
(この後、生ハムも投入。)


で、ワインにいくとこなんでしょうけど、
今日は、この頃お気に入りのヒューガルデンと。

新しい友だち?

新しいクッションがやって来ました。
Manon に似てる!?


でも本人は怪訝そう。
"Vous êtes qui ?"

2022年11月4日金曜日

カウンターの中は

今日、近所に冬物のスリッパを買いに出て、
ついでに寄ったスタバ。
この店の前は、何度も通り過ぎたことはありましたが、
実際に入ったのは初めて。
(近くに、チャイラテがおいしいカフェがあるので、
いつもはそっち。
今日もそっちに行ったら、
混んでいたので予定変更。)

で、座ったのはカウンターの側面だったんですが、


カウンターの中は、男子3人。
おお、いいですね。
今後はこういう店も増えていくかな?

2022年11月2日水曜日

「総合芸術とは何か」

来週の土曜日、
総合芸術系のメンバー、
総合文化教室のメンバー、
そして建築系のメンバーが登場して、
シンポジウムを行ないます。
YouTubeでライブ中継を予定しています。
これです;



11 月 12 日(土)14 時~17 時 主催:明治大学理工学部建築学科/同大学院理工学研究科建築・都市学専攻 共催:明建会

詳細はまた追ってお知らせします!


2022年11月1日火曜日

Mahler - Symphony No 3 - Abbado

この頃、
仕事の時はこれをよく聞いています。


マーラーって、
とても好きな時期があって、
そのころは、
テンシュテット&ロンドン・フィルの演奏が一番のお気に入りでした。
もちろん、バーンスタインも、
アバドも、
もっと古いものも聞きましたが、
なぜかテンシュテットが一番しっくりくる感じでした。

あれから幾星霜。
何年もバッハ中心に聞いてきて、
この夏くらいだったでしょうか、
たまたまYouTubeにあったこのアバドの演奏を聞いて、
グッと来てしまいました。
それから、
(手持ちのCDではなく)
YouTube のマーラー/アバドをありったけ聞き、
この3番がやっぱり、今は一番いい感じ。
(1や5がいいのはもちろんですが。)

まあ、指揮するアバドのかっこよさも、
関係あるんでしょうか?

『ソフィア・カルピ』シーズン3/『ノートルダム』

今週は、大学の文化祭で授業がないので、
つい新しいものを見始めてしまいます。
まずは、シーズン1と2がなかなかよかった

『ソフィア・カルピ』

のシーズン3。
今3話くらいまで来て、
話がかなり広がってしまっています。
(広げている真っ最中、なんでしょう。)
今後、どんな風に収斂していくのか、
いかないのか、
見守りたいと思います。
(ただ、ヒロインの若い娘、
彼女が巻き込まれている悪の道が、
なんとも言えずリアル。
猟奇殺人なんかとはちがった切迫感があって、
その分、彼女が心配になります。)

そしてもう1つは、
パリのノートルダムの火災に題材を取った

『ノートルダム』

です。
こちらは、主役がロシュディ・ゼムなので、
もう説明もろくに読まず、見始めました。
彼が出演している映画はずいぶん見ましたが、
ドラマを見る機会は少ないので、
楽しみです。
こちらも3話ほど見ましたが、
やや、「見せよう」とし過ぎかなと感じます。
シモン・アプカリアン演じる酒場の店主がいるんですが、
家でしたままの娘が娼婦になっているとか。
で、それらしいシーンを挟んでくるんですが、
いらないなあ、という感じ。
まあ、第1話の冒頭で、
いきなりボウイの「ヒーローズ」が流れ始めたときは、
まさか消防士たちを単純に礼賛する気じゃないでしょうね?
と不安になりましたが、
そこまでひどくはないようです。

すごく雑に言って、
ドラマは、フランスものより、
アメリカものやいぎりすもののほうが上、
だと感じます。
フランスのドラマは、一言で言えば、「ローカル」。
内輪ウケ、というと厳しいですが、
そういうところがあると思います。

ただ!
数日前にネトフリで見たアメリカ映画、

『21ブリッジ』(2019)

は、ひどかった。
シエナ・ミラーが出てる、
という1点で見たんですが、
しょーもなかったです。
監督というより、
もう、脚本がダメ。
まあ、もちろんそういうケースもありますね。