2019年5月31日金曜日

『預言者』

先週、ジャック・オディアールの
『ディーパンの闘い』を見直して、
前回とはかなりちがった感想になったので、
これは、と思って、
同じ監督の『預言者』も見直しました。

https://www.youtube.com/results?search_query=%E9%A0%90%E8%A8%80%E8%80%85

http://tomo-524.blogspot.com/2013/10/blog-post_5304.html

予想通り、
今回、評価が変わりました。

2時間半の長尺ですが、
あきるところも、
緩むところもありません。
タハール・ラヒムも、
レダ・カテブも、
ニエル・アレストリュップも、
よかったです。
そして……
なぜ前回は気づかなかったんだろうと今は思いますが、
(しかも、一緒に見ていた大学院生が先に気づいたんですが)
この映画は、要は、
「父親殺し」の物語でした、
つい、刑務所内の抗争や、
その民族状況の絡み合いや、
幻想シーンなどに目が行ってしまいがちですが。

そしてまた、『ディーパン』のとき同様、
通常は並置されない「現実」たちが、
同じフィルムに投げ込まれているのが、
果敢な感じがして、よかったです。
ラヒムの兄貴分であるアラブ系男性
(アデル・ベンシャリフ)は、
劇中で、二度目の化学療法に入るのです。
これって、フィルム・ノワールの「現実」とは、
別物だと感じます。

ニエル・アレストリュップは、
この映画が印象的でした。

http://tomo-524.blogspot.com/search?q=Niels+Arestrup

そして、アデル・ベンシャリフは、
今調べたら、
小さな役も含めると、
かなり多くの映画で出会っています。
たとえば、
『サンバ』の中で、
あのフォーブール・デュ・タンプル通りで、
偽造の滞在許可証を売っていた男。
あるいは、『パリ、ジュテーム』の中の「お祭り広場」で、
主人公のギターを奪い去る男。
あとは、傑作だったこれにも、

http://tomo-524.blogspot.com/2015/04/rock-casbah.html

またこれらにも、

http://tomo-524.blogspot.com/2015/06/blog-post_27.html

http://tomo-524.blogspot.com/2011/08/blog-post_2664.html

出てたんですね。

2019年5月28日火曜日

Les miserables

フランス語の先生たちとの雑談で話題になるのが、
この映画。

https://eiga.com/news/20190528/7/

また、ここでも何度か取り上げた
(よければ、「シアマ」でブログ内検索を)
セリーヌ・シアマ監督の新作が、
注目されているようです。

https://eiga.com/news/20190522/17/

佐藤さんが書いておられるように、
シアマは、もう名前のある監督という印象です。
特に、Bande de filles は大好きでした。

Audrey Estrougo   もそうですが、
日本でも、もっと公開すればいいのにと思います。

2019年5月25日土曜日

有害物質 「嘉手納基地が流出源である可能性が高い」

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-923860.html

千秋楽の警備の話より、
こっちをちゃんと報道して欲しいです。

2019年5月24日金曜日

Parisの

今日の東京は、
とても暑くなりました。
夏ですね~、と、
いくつものメールに書いてあって、
そう言えば自分も書いていたりして。

でも、そこは5月。
暑いと言っても、湿度は低いのでしょう。
日陰は涼しいし、意外に爽やか。
で、
これは決して気取って言うわけじゃないんですが、
パリの8月の暑い日って、
そういえばこんな感じだった気がします。
もちろんパリは、
こんなに暑くなる日は多くないのですが、
たまに暑くなっても、
湿度が東京とはちがっていて……。


「8月のパリは、
観光客ばかりでパリジャンはいない、
だから好きじゃない……」
と言う人たちもいますが、
わたしは好きです。
ヴァカンスなんて、
もちろん行ける人は行くのでしょうが、
わたしはむしろ、
行かない人たちと出会いたいし、
世界のいろんなところから来ている観光客と会話するのもまた、
やっぱり楽しいことだからです。

2019年5月22日水曜日

『ディーパンの闘い』もう一度

先日スリランカでテロがあった際、
思い出したのは『ディーパンの闘い』でした。
ただ、
この書き込みを読むと、
印象はそれほど芳しくなかったようです。
でも、
スリランカ関連で手元にある映画はこれだけだったので、
大学院のゼミで、
もう一度見てみました。

今回は、
うろ覚えながら、
だいたいのストーリーは知ってみているわけです。
今展開している物語や心理描写は、
やがてやってくる場面に収斂するように作られているのか、
という視点で見てみました。

その結果は、
完全にスッキリはしないのですが、
少なくとも前回見た時よりは、
ずいぶん印象が良くなりました。
そして……

今回見て思ったのは、
スリランカの内戦の現実と、
パリ郊外の社会的現実という、
たしかに両者とも「現実」には違いないけれど、
その質は大きく隔たるようなものを、
あえて1つの「映画」というまた別の「現実」で出会わせるという、
この映画はそうしたきわめて果敢な挑戦だったのではないか、
ということでした。
これは、
とても困難な道だと感じます。
そう考えれば、
ジャック・オディアールはかなりよくやってるんじゃないか、
と思えてくるのでした。

やっぱり、
1回見ただけでは、
なかなか分からないですね。

2019年5月20日月曜日

「哲学の夕べ」ーアニマリティ/動物

最近、話題のテーマですね。

https://www.institutfrancais.jp/tokyo/agenda/nuit-de-la-philo-2019/

仕事が溜まっていて行けないのですが、
とても勉強になりそうな会です。
(特に、堀茂樹先生のは。)

2019年5月19日日曜日

@乃木坂

昨日は、
ふだん、あまり使うことのない乃木坂で、
書店イベントがありました。
Books & Modern での、
『敷石のパリ』関連イベントです。


とてもクリーンで、
引き締まった印象のある空間で、約90分、
パリのことをお話ししました。
もちろんテーマがパリなら、
いろいろ話せることはあるのですが、
今回は、アジアからパリへ向かう視線、
ということを1つ意識してみました。
というわけで、
ジャジャンクーの『世界』とか、
クリストファー・ドイルの「ショワジー門」(『パリ・ジュテーム』)とかが、
考える材料となりました。
来ていただいたみなさんには、
とても話しやすい雰囲気を作っていただき、
感謝です……。

*****************************

このイベントの前、
別の仕事があり、
それが終わった後、
乃木坂に着いたのが少し早かったので、
駅近のカフェで休憩しました。


アプリコットジャム入りのクロワッサン、
おいしかったです。

2019年5月14日火曜日

詩集『パリの敷石』を語る

webふらんす、でも、
紹介していただきました。
ありがとうございます!

https://twitter.com/webfrance_H?lang=ja

今週末です!
(『パリ・ジュテーム』から、
なにか見る&読み解く、
もしようと思っています。)

2019年5月13日月曜日

菊地信義・選/Cover design

昨日の毎日新聞で、
あの菊池信義さんが、
毎日新聞の書評欄で、
『敷石のパリ』の装幀を取り上げてくださいました。
以前菊池さんのエッセイを読んだとき、
装幀というのは、当然、
本の内容と見合っていなければ、
ということ書いていらした記憶があります。
そういう視点に立つ、
日本最高の装幀家の一人に選んでもらえたなんて、
この本に参加させてもらった一人として、
すごく嬉しいです!!



https://www.amazon.co.jp/敷石のパリ―カラフルなざわめきの足音へ-清岡-智比古/dp/4902951096/ref=sr_1_19?qid=1557747292&refinements=p_27%3A%E6%B8%85%E5%B2%A1+%E6%99%BA%E6%AF%94%E5%8F%A4&s=books&sr=1-19&text=%E6%B8%85%E5%B2%A1+%E6%99%BA%E6%AF%94%E5%8F%A4


『12か月の未来図』

今日の授業で触れたのが、
今、岩波ホールで上映中の、
『12か月の未来図』。

https://www.youtube.com/watch?v=G3JqNzqMlEg

名門校HenriⅣの先生が、
郊外の教育困難校へ転任するお話です。

この系譜に属する映画はいくつもありますが、
有名どころでは、

https://www.youtube.com/watch?v=9YUOBX_G1eE&t=34s

原題は Entre les murs で、
まあ、壁に囲まれているわけですね。
「壁」とは、その「学校」のことでもあり、
「郊外」でもあり、「フランス」でもあるのでしょう。

それから、これも。

https://www.youtube.com/watch?v=awqIzWwe-B0&t=3s

これは舞台がクレテイユで、
わたしが勝手に「クレテイユ映画」と呼んでいるものの一本です。
これですね。

http://tomo-524.blogspot.com/search?q=%E5%A5%87%E8%B7%A1%E3%81%AE%E6%95%99%E5%AE%A4

で、この『奇跡の教室』の監督の次の作品が、
これだったわけです。

http://tomo-524.blogspot.com/search?q=Les+H%C3%A9ritiers

これもまた、「クレテイユ映画」なのでした。

授業では、クレテイユには触れませんでしたが、
来週、話してもいいかな?

そうそう、
DVDは買って積んであるのに、
まだ見られてないのですが、
こんなものあります。

https://www.youtube.com/watch?v=syifQzZIqKM

カド・メラッドが、
まじめな役なのが不思議です。

2019年5月12日日曜日

「わたしたちは騙されない!」

ジレ・ジョーヌ、
日本での報道はさっぱりですが、
もちろん続いています。
ジュリエット・ビノシュを始め、
有名人たちも、
支持を表明していますね。

https://www.liberation.fr/debats/2019/05/04/gilets-jaunes-nous-ne-sommes-pas-dupes_1724724?utm_medium=Social&utm_source=Twitter#Echobox=1556957545

この本、

黄色いベスト運動──エリート支配に立ち向かう普通の人びと』

も、おもしろかったです。
というか、勉強になりました。

https://www.amazon.co.jp/ele-king臨時増刊号-黄色いベスト運動──エリート支配に立ち向かう普通の人びと-ele-king-books-ele-king編集部/dp/490948325X/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E3%82%B8%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%8C&qid=1557628322&s=books&sr=1-1

『フラ語問題集、なんか楽しいかも!』音声収録!

今日は、
収録と言うといつもお世話になる東銀座のスタジオで、
『フラ語問題集、なんか楽しいかも!』
の、音声問題の収録をしました。
読んでくれたのは、
フラ語シリーズには欠かせないレナさんです。


音声の冒頭用に、
レナさんとわたしのプチ会話も収録したんですが、
ラジオ収録の時のことが思い出され、
「懐かしいね~」
と言いあったのでした。
はじめて一緒にやったのは、
2008年でしたから、
もう…… だいぶ前です!

収録はもちろん無事終わり、
今度はゲラの直しです。
なにしろ刊行日が発表されているので、
締め切り厳守でがんばってます。
ご期待ください!

2019年5月10日金曜日

Welcome

今日は久しぶりの会議日で、
その後、
ドイツ語の新任の先生の歓迎会をやりました。
場所は、
いつも会議で使う部屋で、
そこに、いなげやで買ってきたもろもろと、
出前の寿司をちょっと足して。

まあ、これが、
とても楽しいんですね!
英語二人、
ドイツ語二人、
中国語二人、
フランス語一人、
事務担当の女性一人、
の計8人。
話しは、あっちこっちに飛ぶんですが、
その飛び方に距離があって、
おもしろいです。
最後はそれぞれ歌を歌ったりもしたんですが、
その歌も、
英、独、中、仏、日、
そして琉球語の歌も出て、
うっとり聞いてしまいました。

新任の先生は、勉強好きで、
とてもいい感じだし、
みんないろいろ教えてくれるし、
こういうときは特に、
総合文化教室っていいところだなあ、
と思うのでした。

2019年5月7日火曜日

『フラ語問題集、なんか楽しいかも!』

新刊の問題集、
発売まであと1か月となり、
宣伝も開始です!

https://www.hakusuisha.co.jp/book/b454342.html

これは、
『フラ語練習、楽しいだけじゃダメかしら?』を、
全面改訂し、
新たに音声問題を28題(!)追加したものです。
全体が大きく変わったので、
思い切ってタイトルも一新しました。
なんというか、もう、
これ以上力抜けません! 的な?

これはいい問題集です。
1か月後、
ぜひ使ってみてください!


2019年5月3日金曜日

『アヴェンジャーズ』

仕事の予定、
まあ順調にこなしていた
(と言っても、
最近気づいたのですが、
わたしの「仕事計画」そのものがわざとゆるい、
で、それを越えやっている状態にすると、
やってる感が出てモチヴェーションが上がるという、
知らないうちに身についたテクニック!)
のですが、
6月刊行予定の問題集の仕事がエクストラで急遽入り、
それrを優先したため、
仕事貯金がなくなってきました。
しかも!
今日だけは、
わずかな息抜きに『アヴェンジャーズ』へ。
もちろんおもしろかったですが、
(キャプテン・マーヴェルもっと見たかったけど)
仕事貯金はもちろんたまらず、
残りのGWもがんばらなければ……
(でも、日曜にレポートが提出されてくるし、
それを読むのが優先だしするので、
あんまり進まないかも、
と言い訳的予防線。)

2019年5月1日水曜日

Un nouvel empereur

今日、
あるフランス人から来たメールの出だしは、

Il fait beau, et vous avez un nouvel empereur !

でした。
最初、なんのことかわからなくて、
それから、ああ、そういえば今日からね、
と気づいたのでした。
(ふだんは 、お互い tu を使っている人なので、
ここでの vous は、あなたたち(日本人)は、
くらいの感じなんでしょう。)

で、
午後には、
喫茶店で編集者と一緒にゲラ直し3時間半。
6月刊行予定なので、
編集者はGWなし! です。
ま、わたしもナシですけど!