2016年1月6日水曜日

『青春シンドローム』

セドリック・クラピッシュ監督の、
1994年の作品、

『青春シンドローム』

を見てみました。
(国内版は高値になっていますが、
フランス版 Le péril jeune は 12€ でした。)

https://www.youtube.com/watch?v=SrhJjyTEJEI

もう20年以上前の
(『憎しみ』1995 よりも前の)
作品で、
部分的に古めかしいのは否めませんが、
これは94年に見てもそう感じたはずで、
つまり古びたのではなく、
初めからそういう感じで作られていたのでしょう。
舞台は1975年のパリの高校生たちの話ですから、
考えてみたら、それはちょうど、
わたしも東京で高校生をやっていた時期です。
映画の中のバカ騒ぎに近いこともありましたし、
なんというか、馬鹿さ加減も、
パリと東京で大差はないように感じました。
ただし、政治性は、東京でははるかに希薄でしたが。
(そういえば、『世はいかにして昭和から平成になりしか』
の中では、「1975年、新宿」という題で書いたのでした。
今思えば、「青春」ということになる??)

映画の構成は、ややベタで、やや安易。
ただ、クラピッシュらしいスピード感があり、
退屈することはありません。
この後の、クラピッシュとロマン・デュリスの長いk協働を思うと、
不思議な気がします。

映画の中のカフェのシーンで、
背後に、「マミー・ブルー」が流れていました。

https://www.youtube.com/watch?v=Mif4Oq1Lavc

これは1971年。
中一の時、このEPレコードを買ったのを思い出しました。

また、10 years after のI'm going home(1969) がテーマ曲なんですが、

https://www.youtube.com/watch?v=ZTMEDzTESjc

高校時代、仲間と、
このバンドの曲をコピーしようとしてできなかったことも
思い出しました。
完全に能力不足でした。

この映画を見たのは、
これがヴァンサン・エルバズのデビュー作だからです。
おバカな役も、ピーターパン的ダメ男も、
チンピラも、敏腕工作員もこなすこの俳優には、
魅力を感じています。