2019年12月17日火曜日

『ラブストーリーズ エリナーの愛情』

という映画は、
3部作(?)の1本で、
主演は(先週2本見た)ジェシカ・チャステインです。
またもや、Amazon Primeの無料の作品です。

https://www.youtube.com/watch?v=lZY1Xn3mLBI

赤ちゃんを失った悲しみから、
家を出て行ったエリナー。
彼女を愛し、探し出し、戻って欲しいと願う夫、コナー。
ジェシカの演技はいい感じだし、
1つ1つのシークエンスの作りも丁寧だし、
セリフもなんというかソリッドで、印象的です。
でも……
映画空間の中の空気が、重いまま動かない感じ。
いわゆる、風を通す場面が巡ってこないのです。
セリフはよく練られている分、
二人の人間が会話する場面が多く、
となるとそこには、動きは生まれにくい。
「風」を感じさせる登場人物もいない。
それどころか、
エリナーの母親役のイザベル・ユペールは、
今回ばかりはミスキャストな印象で、
朝から昼からいつもワイングラスを手にしているという、
やや異様な「フランス」感を背負わされています。
また彼女の夫の役はウイリアム・ハート。
演技派と言われる彼は、
ここでも落ち着いた身のこなしですが、
やはりちょっと重い印象。

決してできの悪い映画ではないと思いますが、
やはり、風通しを作って欲しかった気がします。

(邦題は、いつものことながら、いただけない感じ。
原題は、すっきり、

The Disappearance of Eleanor Rigby: Her

です。)