2020年4月3日金曜日

『コンテイジョン』

Amazon Prime をぶらついていて、
「新型ウイルス」という言葉に引かれて
(というか導かれて)
見てみたのが、

『コンテイジョン』(2011)

です。

https://www.youtube.com/watch?v=fd8L-LC-QEM

で、見終わってからちょっと検索して見ると、
「今日の事態を予言していた」という感じで、
わりと話題になっていることを知りました。
そうなんでしょうね。
(先月見た、『フル 運命の36時間』も、
今、身につまされる部分のある映画でした。)

たとえば最近よく耳にする social distance という表現も、
すでに、この2011年の映画で使われていました。
そして今起きているのに近いことが、
次々に起こります。
(まだ起きていないのは、
「預金の引き出しパニック」です。)
過去のウイルスに対して、
ワクチンを作った薬品会社が大儲けした事実も指摘されます。
そして……

<ここからネタバレします。>

最後まで見ると、
このウイルス禍の発端は、
ある会社(=グウィネス・パリトロウが勤めてる)が行った、
森林開発であることが示されます。

もちろんれっきとしたフィクションなんですが、
全体のタッチが、
「何日目」と表示するなど、
モキュメンタリー的に作られていて、
その淡々とした感じは好感が持てました。

そして人間の描き方も、
悪くなかったと思います。
医師は、シカゴが封鎖される直前、
その極秘情報を妻にだけ教え、
シカゴから脱出させます。
つまり、家族だけ優遇したのです。
が、一方で彼は、
自分用だったはずのワクチンを、
知り合いの息子に与えます。
この一見矛盾した行為が、
彼の「人間」を伝えてきます。
また、妻を感染によって失くした男性は、
その妻が浮気していたことを知り動揺しますが、
少し落ち着いてくると、
たとえ裏切られたとしても、
日常を共にしていた愛する女性を失ったことに涙するのです。
またペテン師もいます。
ペテン師に騙される「大衆」もいます。

小さなことですが、
ジュード・ロウの英語がイギリス風に感じるんですが、
もしそうだとして、
どんなニュアンスが加わるのか、
よく分かりません……