2013年12月12日木曜日

「東京の灯 トーキョーの闇」

古新聞を整理していて、
東京新聞の「大波小波」が、
「特集 東京の灯 トーキョーの闇」(「すばる」9月号)を紹介しているのに、
今頃気づきました。
東京、
と聞くと、やはり、反応してしまいます。
で、読んでみました。

メインは、
「鼎談 憧れと郷愁のはざまで――東京の今」です。
メンバーは、若き俊英たち、岡田利規×入江悠×前野健太
です。
歌手・前野健太は、こんな歌を歌っているのですね。

http://www.youtube.com/watch?v=Huan8V2BpXc

音楽素人として、勝手なことを言えば、
新しさも、古さ(悪い意味ではなく)も感じます。
(そういえば、「責任とって」っていうのは、
わたしたちの世代には、奥村チヨを思い出させもします。)

そして入江悠監督作品は、これ。

http://www.youtube.com/watch?v=UEo-FyUnzE0

Oh !  おもしろそう!
まあ、それはともかく。

この鼎談では、
「東京は終わったのか?」
が1つのテーマになっているのですが、
一方で、「やっぱり東京は銀座だ」というような発言もあります。
わたしには、今の東京の中の大きな街の中で、
銀座はもっとも死に瀕していると感じられますから、
この辺はずいぶん違います。
でもそうだとすると、
「終わっている」のニュアンスも、
わたしが思い描いているものとは、だいぶ違っているのかもしれません。
「東京行進曲」を最近聞いた、というのも、
やはりわたしたちの世代とは、
常識が違うんだなあ、と感じます。

そしてこの俊英たちは、
埼玉出身が2人、神奈川出身が1名です。
そこから、近くて遠い、遠くて近い東京を見ているのですが……

彼らは、いわば「郊外派」であるようにも見えました。
東京の郊外、というより、
パリの「郊外派」と同じような意味においてです。
もちろん、3人には「移民性」のようなものはないし、
純粋だし、「憎しみ」もない(ようにみえる)し、
つまり違うところも多々あるのですが、
でも、大都市のすぐ脇にいて、
その都市を横目で意識して、
色々事情はあるにせよ、
その都市で仕事をして。

でもまあとにかく、
こういう特集を読むのは、たしかに楽しいのでした。