『一日半』()
を、ネトフリで見てみました。
離婚することになっており、
まだ3ヶ月の赤ん坊がいる男と女。
男は、アルバニアからの移民で、
女は、医師。
ある日、元妻との約束をすっぽかされた男は、
彼女のいる病院を訪ねますが、
受付で彼女との面会を断られます。
すると彼は、突然銃を取り出し、
元妻を連れてこいと暴れ出します。
そして、元妻を人質にし、
赤ん坊の元へと向かわせます……
「事実に基づいている」というこの映画、
それがどの程度のことなのかは分かりませんが、
男の、小さな選択の誤りが、
やがて巨大なものへと膨れ上がっていってしまう過程が、
うまく描かれています。
そして、当初はなまけもので乱暴者に見えた男が、
哀れなさみしがり屋でもあり、
医師である女性が、
さまざまなものを抱えこんで苦しんでいることも分かってきます。
このあたりはスリリングで、
おもしろいです。
この二人のクルマでの逃避行のドライバーを務めるのは、
中年の警官です。
彼もまた、プライヴェートでは、
妻や子どもとの問題を抱えていました。
この辺のサブ・ストーリーの出し方は、
ややベタな感じもなくはないですが、
「物語」としてはアリなのだろうと感じました。
(この刑事を演じているファレス・ファレスが、
脚本・監督も務めています。
彼は、レバノン系スウェーデン人だそうです。)
そうそう、
人質を取る男を演じているアレクセイ・メンヴェロフは、
『ジャック・ライアン』で、
ロシアの国防大臣を演じてもいました。
彼は、ロシア系の母と、クルド系の父を持つ、
スウェーデン人のようです。