2012年10月27日土曜日

『100の神話で身につく一般教養』

「伝説によると、セミはかつて人間であり、
ムーサイ(文芸を司る九人の女神)が生まれる前に存在していた人びとの仲間であった。
ムーサイが生まれて、
この世に歌が現れたとき、
当時の人間のうちある人びとは、
あまりに衝撃的な楽しみを知ったため、
食べたり飲んだりするのを忘れて歌いつづけ、
気づかずに死んでいった。
続いて、この人たちから蝉という種が生まれた。
蝉たちはひとたび生まれると、
いかなる栄養も必要としないが、
すぐに歌い始め、
いまわの際まで飲まず食わずで歌い続ける、
という特権をムーサイから賜った。」

↑ は、最新刊のクセジュ文庫(白水社)、
『100の神話で身につく一般教養』
に引用されている、プラトンの一節です。
もう、詩ですね。

「100の神話」の中には、
「ウェルキンゲトリクス」、「骰子の一擲」、「さまよえるオランダ人」、
「ドン・ファン」から、
「モナリザ」、「ミッキーマウス」、「ビン・ラディン」まで!
クセジュだけでしょう、こんな本!