2012年10月8日月曜日

『映画の瞬き』

ここでは、好き勝手に映画のことなどを書いていますが、
ちゃんとシネマ・スタディーズを学んだわけでも、
現場に参加していたわけでもないので、
多少申し訳ない気分もあります。
詩や、小説やを読むときと、映画を見る時を比べると、
奥の奥では、相当近いと思っていますが、
たとえば技術、つまり表現の方法などは、
もちろん別の世界の話です。

稀には、詩や小説が複数人で書かれることもあるでしょう、稀には。
けれども映画は、作品にもよりますが、
それでも一般的には100人以上が関わるのではないでしょうか。
共同制作、というのが、文芸との大きな差の1つでしょう。

そして映画制作スタッフの中には、編集者という人がいます。
まちがいなく、重要な仕事です。
有名な編集者としてすぐに思い浮かぶのは、
『地獄の黙示録』などを手掛けたウォールター・マーチでしょうか。
彼はこんな本を書いています。

http://www.amazon.co.jp/%E6%98%A0%E7%94%BB%E3%81%AE%E7%9E%AC%E3%81%8D%E2%80%95%E6%98%A0%E5%83%8F%E7%B7%A8%E9%9B%86%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E4%BB%95%E4%BA%8B-%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%81/dp/4845908204/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1349623489&sr=8-1

この本、翻訳も読みやすくて、
もちろん内容も面白いと思います。
たとえば、
監督が用意した素材があるとして、
その同じ素材を使って、別の人間が編集すると、
それはまったく違う作品になる、というのです。
そうだろうと思います。

編集が際立った個所として知られるのは、
『ゴッドファーザー』の最後の30分でしょう。
あの作品は、編集者が2人いたのですが、
そのうちの後半を担当したのは、ピーター・ツィナーでした。
彼は、Ⅱにも参加することになるわけですが、
彼のあの編集なくして、
『ゴッドファーザー』は『ゴッドファーザー』にならなかったでしょう。

時々、ディレクターズ・カットなんていう触れ込みを目にしますが、
それは必ずしも、ベストになるとは限らないのでしょう。