『荒野の風』
を見てみました。
もしかしたら授業で使えないかな、
という下心からでもあります。
主人公は、二人の汚職刑事。
一人は妻が妊娠中のアフリカ系刑事、
もう一人は持っている牧場が火の車の白人刑事。
彼らは、最後に大きな「事件」を仕掛け、
ギャングから大金をせしめて、
そのまま刑事を辞めようと計画しています。
ストーリーはともかく、
わたしにとっての見所は、
アパルトヘイト廃止後こんなに時間が経っても、
人種間の軋轢は強烈に残っているという描写でした。
特にアフリカ系刑事の場合、
いわゆる「ちゃんとした」仕事に就いているにも関わらず、
さまざまな場面で差別に直面し、
また、警察そのものも、
白人の事件捜査を優先させたりもします。
映画自体は、ややスピード感にかけていて、
今の123分を、
100分くらいに編集し直せば、
だいぶよくなるんじゃないかと感じました。
ちょっと驚いたのが、原題。
Wild is the Wind
わたしにとってはボウイの印象が強い、極めつけの名曲が、
そのままタイトルになり、
もちろん劇中でも流れるのです。
(初出は、1957年のジョニー・マティス版。
この映画で使われているのは、ニーナ・シモン版。
もちろんこれも忘れがたいです。
南アの物語ですから、
当然ニーナ・シモン版を使うしかないですね。)
ちなみに、
アフリカ系刑事を演じたのはモツスィ・マッハーノ。
彼はこれらにも出ていました;