2013年4月5日金曜日

late hanami


暖かさに誘われ、
井の頭公園に(ずいぶん遅い)花見に。
さすがに人出は、ピークの頃の半分ほどでしょうか。
池のボートも並ぶことなく、すんなり乗れてしまいました。

でも、
青い空、若々しい緑、散り残る花、
そして絶えず舞い落ち続ける花びらが構成する風景は、
ため息が出るほど。
ノンアルコール・ビールの味も格別です。
(上の画像・よろしかったらクリックで拡大してみてください。)

水面も、場所によってはこんな感じ。


ちなみに、去年、満開だったこの池は……



これはこれで、またステキですね。

(それにしても人は、どうして花の写真を撮るんでしょうか?)

2013年4月3日水曜日

Darvish loses perfect game with 2 outs in 9th inning


惜しい!
ほんとに惜しい!
あと1out で完全試合だったのに!

まあ、こういう打たれ方って、
実はままあることではあるんでしょうけど、
最後のほうは、
もう見ていてこちらもドキドキしました。
(1番見ごたえがあったのは、
8 回の先頭バッター、4 番カーターとの勝負でした。
最後は三振。)

惜しかった!

2013年4月1日月曜日

球春


球春、という言葉の響きが好きです。
日本でも、そして待望のアメリカでも、
バットの快音が聞こえ始めました。
今日の(というか明日ですが)の25時50分からは、
NHKでヤンキース戦の中継もあります。
ちょっと見たいかも。

そしてダルヴィッシュは、日本時間の明後日3日朝、
ついに2013年のマウンドへ。

楽しみです!

*上の画像、壁紙にしています。
  このドジャースタジアム、好きです。(行ったことはないけど!)
 

UFO à Toulouse !



なんと、トゥールーズに UFO が着陸した模様!

http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2715333/5557338?utm_source=yahoo&utm_medium=news&utm_campaign=txt_link_Mon_r3

放送開始!

さて、日付もすでに変わり、4月1日。
新学期ですね。
「アンコール まいにちフランス語」も、
本日11:00 から放送開始です。
新たなリスナー、あるいはリピーターの方たちとの出会いを、
楽しみにしています!

hoochie coochie man

今日は近所の焼鳥屋であれこれ食べたあと(焼きおにぎり=130円も含む)、
そのすぐ近くにあるカラオケに。
かれこれ1年ぶり? でしょうか。

ちょっと驚いたのは、
曲を選ぶためのあの分厚い本から、
ブライアン・フェリーの名前が消えていたこと。
そしてロキシー・ミュージックもまた。

一緒に行った人によると、
シュガーソウルも消えているとか。
まあねえ、取り上げる歌手については、
随時見直しをしているのでしょう。
だから、わたしが気づかないだけで、
消えている名前は、他にもたくさんあるのかもしれません。

そして、逆に今日発見したのは、これ。

http://www.youtube.com/watch?v=nr839d9t44I

今まで探しもしませんでしたが、
こんな曲が入っているなんて!
消えないうちにいっぱい歌っときましょう!?

2013年3月30日土曜日

News

あまり報道されませんが、
こんなニュース、ご存じでしょうか?

http://news.livedoor.com/article/detail/7545118/

今、日本のどの大学も、
非常勤の先生方の支えなしでは機能しません。
この事実が前提になります。

ある大学では、「5年」になる前の「4年半」で契約を打ち切り、
半年のインターバルを置いて、
また雇い直そうという動きがあるようです。
そんな状態では、教育の質を維持するのは不可能な気がするし、
そもそも、望ましいことだとは思えません。




La Soirée avec Monsieur Durian

昨日の夜は、初めてお目にかかったドリアン助川さんと、
とても楽しい一夜を過ごすことができました。

ドリアンさんはマルチに活躍なさっているので、
そのお仕事を一言でまとめるのは不可能ですが、それでも、
詩人、小説家、役者、ミュージシャン、道化師、パフォーマー、
ということになるのでしょうか。
そしてパフォーマンスの中で突出しているのは、
やはり朗読なのでしょう。
180センチを越える美丈夫ですが、
その肉体は時に「楽器」になるわけです。
もちろん、13年もの長きにわたって続いてきた朝日新聞の人生相談コーナーは、
多くの人の記憶に残っているでしょう。
わたしもその一人です。

ドリアンさんの最近のお仕事と言えば、
まず、かつてここでも紹介した『朗読ダイエット』があります。
声、って、けっこう本質的かも……。
黙読とは違う朗読の、心身全体にまで及ぶ効果が丁寧に、
そして実践的に書かれています。
ここでは朗読が、1つの生き方にまで昇華されています。
(といっても、今日からでも始められるんですが!)

http://www.youtube.com/user/sayusha01

そしてもう1つ、小説『あん』があります。

http://www.youtube.com/watch?v=OIws5RG-CF8

これ、読みます。

(小さなことですが、
この動画の12秒あたりに一瞬、
われらがM. 管啓次郎にそっくりな人が映っているのですが!?)

そして驚いてはいけません、
なんとドリアンさん、49歳にしてフランス語を勉強し始め、
今はすでに4 級、
しかも次回は3 級&準2級にチャレンジ! 
なさるそうです。
素晴らしいですね~。
(レナさんとわたしのラジオ講座も、
欠かさず聞いてくださったそうです。
やっててよかったし!)
ただし、フランス語を始めたきっかけが、
カンヌ映画祭に参加した折のフランスの印象かよかったから、
というあたりが、
なんともゴージャスで羨ましい限りです!

それにしても、
やはり活躍なさっている人には、
オーラと呼びたくなるものを感じます。
しかもドリアンさんのオーラは、
なんといえばいいか、清冽な水のよう。
『朗読ダイエット』のイベントを収めたこの動画からも、
その一端は伝わってきます。

http://www.youtube.com/watch?v=ti-WJESo2zA

食事もとてもおいしかったし、
人生には、こんな夜が必要ですね。

Merci, Monsieur Durian !
(そしてこの夜をセッティングしてくださった、
左右社の小柳社長も!)

2013年3月28日木曜日

「アンコール まいにちフランス語」 2013年度


4月も近づき、
こちらも発売になっています。

http://www.amazon.co.jp/NHK-%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%81%BE%E3%81%84%E3%81%AB%E3%81%A1%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E-2013%E5%B9%B4%E5%BA%A6-%E8%AA%9E%E5%AD%A6%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/dp/414213129X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1364399054&sr=8-1

今この瞬間は、
「一時的に在庫切れ」ですが、
まあすぐに入るでしょう。
これ1冊で、半年楽しんでいただけます。

この講座は、以前にも書いた気がしますが、
レナさんともども、納得のいくデキだったと思っています。
よろしかったら!

(ただ残念ながら、
本放送の時の「木曜日」はカットされています。
I miss 「今週の1曲」 ! )

Toutes nos envies


フィリップ・リオレ監督とヴァンサン・ランドン、と言えば、
『君を想って海をゆく』のコンビですが、
彼らがこの作品に続いて発表した映画、

Toutes nos envies

を見てみました。舞台はリヨンです。

http://www.youtube.com/watch?v=zy9JYx-XEY8

この映画、あらすじをさらっと書くのがとても難しいのですが、
まずクレール(判事)とクリストフ(レストランのソース係)という若いカップルがいて、
彼らには小さな子が2 人います。
そこに中年判事ステファン(V・ランドン)と、
クレールのママ友で借金に追われるセリーヌが絡むのですが、
まず第1のストーリーは、
セリーヌに押し付けられている借金が不当なものであることを、
クレールとステファンが立証しようとする、というものです。
そして第2のストーリーは、
手術不能の脳腫瘍に見舞われたクレールが、
一切の治療を拒否し、
ささやかな日常を生ききり、
セリーヌを窮状から救い出すことに賭けるその様子です。
(病気も裁判も、刻々と進行します。)

クレール役はマリー・ジラン。
十代の頃の映像を見ているので、
大人になったなあ、という印象もありますが、
今回は、シリアスな作品で、
軽いことを言えない感じもあります。

静かな、胸に迫る映画です。
それにしても、ヴァンサン・ランドン、どんどん好きになります。

2013年3月24日日曜日

口舌日記、パリへ

西村ミツルさん、パリ到着!!

http://muscat.candybox.to/mitsuru6219/tackynote/tackynote.cgi

うまそ~!

「ふらんす」4月号 on sale !


さてさて、
今年もこの時期がやってきました。
フランス語学習者のバイブル、
「ふらんす」(白水社)の4 月号が発売されています。

http://www.amazon.co.jp/%E3%81%B5%E3%82%89%E3%82%93%E3%81%99-2013%E5%B9%B4-04%E6%9C%88%E5%8F%B7-%E9%9B%91%E8%AA%8C/dp/B00BJMAY90/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1364053047&sr=8-2

毎年のことながら、
CD もついたこの4 月号はほんとにお得。
そしてフランス語を勉強するためのさまざまな方法が紹介されているので、
とにかく近くに置いておいて折にふれ眺めていれば、
お、今度これ試してみよ!
と思うことたびたびのはずです。

連載記事もおもしろいものが多いですが、
個人的には、まずは
澤田直先生とLiliane LATTANZIO 先生のおしゃべり。
この手のものは、なんだかわざとらしい感じになりやすいんですが、
これはとても自然で、読んでいて気分が軽くなります。
もちろん紹介されるフランス事情も身近で新鮮。
フランスの入学式は……

それからにむらじゅんこさんの、「フレンチ・ミームが根付く街」。
今回は上海のフランス租界です。
ここはわたしも気になっている場所。
にむらさんのお仕事は、いつも楽しみです。

そして今回の書評欄では、
『エキゾチック・パリ案内』が取り上げられています。
しかも評者は詩人で翻訳家の関口涼子さん。
ありがたいです……
(というか、本当は、パリのことなら、
関口さんがお書きになっていたら、きっともっといいものが……)

実は現代詩手帖の1月号で、
関口さんと岡井隆さんが対談されていて、
その中で、関口さんの『熱帯植物園』が、
五五五のリズムで構成されているという話があり、
これはもう1度読み直さないとと、思っていたのでした。

春ですね。

2013年3月23日土曜日

the cruellest month ?

わたしが所属している理工学部の総合文化教室は、
語学教員と体育教員、計14人で構成されています。
そして研究室はといえば、1つを除いて、
11階建てのA館の5 階北側に整列しているのですが、
その列の東の端には、資料室と呼ばれる部屋が控えています。
そこには、全員に共通する資料、
たとえばさまざまな辞典、事典、全集本、
さらにはコピー機やメールボックス、冷蔵庫なども備えられているのですが、
実はここは、15人目の総合文化教室メンバーで、
わたしたちをさまざまにサポートしてくれるM さんの部屋でもあります。
いや、サポートという言葉では足りません。
M さんいなければ、
このチームはあっという間に岩礁に乗り上げてしまうでしょう。

ところが! そのM さんが退職なさることになってしまいました。
Mmm、残念!

というわけで昨日は、
大学の近くのカジュアルなレストランでお別れ会でした。
お世話になったメンバー全員が集合し、
(頭が上がらない人たちばかり!)
みんなでM さんに感謝したのでした。
とくにわたしは、M さんと同時にこの職場に入ったので、
ほんとに仲間という感じです。
いろいろ愚痴も聞いてもらったし……
ほんとにありがとうございました!

3月も、「もっとも残酷」でなないにしろ、
ちょっと切ない季節ですねえ。


2013年3月21日木曜日

新宿で

6月に、新宿の朝日カルチャーセンターで、
1回だけの講義(?)を担当することになりました。

http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=198293&userflg=0

今年の初めに港さんと敢行したトークイベントの内容を中心に、
郊外と「パリ」の対立の図式などもお話しできれば、
と考えています。

ところでこの新宿教室に出講している講師のなかには、
よく存じ上げている諸先輩方がいらっしゃいます。
隣りの隣りの研究室のMr. ハプスブルグこと菊池良生先生、
フランス語教員としの先輩にあたる渡辺隆司先生、
そして子供の頃よく遊んでもらった、詩人の長田弘さん、などなど……

なんだか不思議な感じです。

2013年3月20日水曜日

『緑蔭だより』

こんな本があります。

http://iwasakakeiko.blogspot.jp/

この本の著者・岩坂恵子は、
わたしの母親です。
というわけで、
身内の本をご紹介するのは、
ちょっと気が引けるのですが、
これは贔屓目なしで、とびきり美しい、優しい本です。
自費出版された本なので、
マスメディアを通して宣伝されることはありません。
で、ここで紹介させていただきました。

繊細で伸びやかな刺繍と、
端正で静かな文章の出会い。
B5 という大きさも生きています。
もちろん限定版です。
よろしければ。

2013年3月19日火曜日

雇用ルールを全面否定?

個人的には、看過できないこのニュース。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130307-00000027-asahi-ind

ここで言う「労働市場の流動化」は、詰まる所、
企業がよりよく「効率化」を進められ、
より多くの利潤を生めるように、というのが目的ですね。

そして、これには過去からの流れが。

http://toyokeizai.net/articles/-/13244

トマス・ファーガソンによれば、
国家を支配しているのは、
共通の利権にむらがった投資家の集団だ、
ということになります。
そしてこのニュース、あるいは原発再開への方向づけなどを見るにつけ、
かつて「大富豪の言うことなら何でも聞く」(NY タイムズ)と言われた、
クリントン大統領のことが思い出されます。

2013年3月18日月曜日

AT&T PARK


WBC、つい見てしまいました。

今日の試合が行われたのは、
SFジャイアンツの本拠地、AT&T Park です。
実は今年わたしが部屋で使っているカレンダーは、
アメリカの球場がテーマになっています。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/1579129064/ref=oh_details_o08_s00_i00?ie=UTF8&psc=1

そしてなんと3 月の写真は、
まさにこのAT&T PARKなんです。
行ってみたい球場の1つです。

2013年3月16日土曜日

『バセク・クヤーテ&ンゴーニ・バ 人々の大きな集い』


このところのヘビロテといえば、この

『バセク・クヤーテ&ンゴーニ・バ 人々の大きな集い』

アルバムの1曲目のPVはこれ。
シビレル!

http://www.youtube.com/watch?v=t2vQAmySTfw

このアルバムには、
いろんなミュージシャンが参加しているのですが、
タジ・マハールもそのひとり。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AB

で!
ライブ映像がありました。
(フランス語です!)
こちらもシビレマス!

http://www.youtube.com/watch?v=TCRPKvf4GEc

2013年3月14日木曜日

ヨーロッパ北端

先日、現代詩手帖の「北欧の詩」特集のことをご紹介しましたが……

この3 月に日本デビューしたVolvo のコンパクト・カー、V40。
クルマの動力性能のことはよく分かりませんが、
少なくともこのデザイン、かなり好きです。


で少し調べてみると(っていい時代です)、
このV40 をデザインしたのはSimon Lamarre という、
カナダ・ケベック出身の工業デザイナーでした。

彼へのインタヴューがあります。

http://openers.jp/car/features/volvo_v40_designer_simon_lamarre_interview_33477.html

このインタヴューの最後に、
「スカーイェンという漁村」が登場しますが、
これって日本ではスカーゲンと呼ばれている、
ユトランド半島北端の土地のことですね。
(同名の時計ブランドもありますね。あの薄いやつ。)

で、試しにストリート・ヴューで見てみると、
残念ながら海や岬の突端は見えないのですが、
ちょっといい灯台がありました。
(Google Map   https://maps.google.co.jp/
に、
Skagen fyr
を検索させてみてください。)

そしてこの美しい土地には、
たとえばクロイヤー(1851~1909)のような画家がいました。
彼の絵は、「印象派」的です。
(フランス周辺の地域では、フランスより少し遅れて流行したようです。
ルネサンスや産業革命では、逆にフランスはやや遅めでしたね。)


行ってみたくなりました……

2013年3月13日水曜日

『知の逆転』

今ベストセラーの一角を占めているこの新書、

http://www.amazon.co.jp/%E7%9F%A5%E3%81%AE%E9%80%86%E8%BB%A2-NHK%E5%87%BA%E7%89%88%E6%96%B0%E6%9B%B8-395-%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%89/dp/4140883952

先日の朝日新聞の紹介記事に惹かれて読み始めましたが、
Mmm、なるほどこれはおもしろい&読みやすい。
インタヴューに答えるメンバーが「錚々たる」人たちであるだけでなく、
インタヴュアーがとてもスマート。
たとえば、

(……)主な先進国社会での教育制度は、
産業社会に都合の良い従順な労働者を大量生産するための制度になっていて、
このままでは低資源、低エネルギー、低消費社会を実現するための
思考転換というものがうまくなされないのでは――。

これはフツーは「答え」のほうであって「質問」じゃない、ですね。
でもここから出発するので、当然論議は深まるわけです。
インタヴューは、インタヴュアーの質問の深さが決定的なんですね。

おもしろいです。

2013年3月12日火曜日

東京大空襲

伯母です。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20130311/CK2013031102000117.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

1年位(?)お目にかかってませんが、
お元気そうでなによりです。

そういえば、彼女の亡夫にあたる伯父さんは、
南方戦線へ駆り出され、
画家になるのを断念したと言っていました。
かっこいい伯父さんでした。




De l’autre côté du périph


『最強のふたり』でブレイクしたOmar Sy。
彼の主演作が、公開中です。
予告編もここに。

http://www.finefilms.co.jp/untouchables/#about

それにしてもこのタイトル、
『最強のふたり』の原題マンマ、ですね?

配給会社はもちろんご存じでしょうから、
まあ半ばギャグ感覚なんでしょうか。

そして原題は、

De l’autre côté du périph

なんと、舞台はボビニー、
まぎれもない「ペリフの向こう側」です。
(日本版予告編ではただ「パリ」と言っていますが、
もちろん思いっきり「向こう側」です。)

ボビニーについては、
何度も触れましたね。
そうです、『アイシャ』の舞台です。
そしてこの『アイシャ』も、
De l’autre côté du périph
というタイトルでもよかったくらい。

早く見たいけれど、
4 月にはフランスでDVD が出る予定。
それまで待つか、行くか、どうしよう!?





朗読劇『 銀河鉄道の夜 』

今日はこれに行ってきました。
やっと見ることができました。

http://www.switch-pub.co.jp/rainyday/042131302.php

日本を代表するようなプロ集団ですから、
言うまでもなく言葉の質が高く、
また完成度も高いのに、
まったくルーティンな感じがないのはさすがです。
まだ熱く、生成の現場に立ち会っている感じ。

今日という日に、
このイベントに参加できてよかったです。

         ◇

豊崎社長のtweet があったので、
コピペします。

古川日出男+小島ケイタニーラブ+柴田元幸+管啓次郎の朗読劇『銀河鉄道の夜』。
3月11日に上演するのにこんなふさわしいパフォーマンスもないというくらい素晴らしかった。
語ることで死者を悼み、死者にまつわる記憶が生者を慰撫する。
そこでは死者と生者は断絶していない。
忘れられない一夜。

          ◆

そして、今週の土曜。

https://www.facebook.com/kotobanopotluck#!/photo.php?fbid=497306003638266&set=a.497305996971600.99629.497305863638280&type=1&theater

いろいろ、始動している感じですね。





2013年3月11日月曜日

le 11, 03, 2013


今夜

 
砂に刻まれた文字が
夜の吐息に暖められ
その異形の輪郭を研ぎ澄ませてゆくころ 

光なき空に放たれた声は
ほどけた網のように
ふわりと 未聞の道を探りはじめた  

雨と雪と風が巡り
やがて足音は遠ざかり
ものうい潮汐が忍び寄ってきた けれど 

砂丘に横たわる焦げた幹の
脇腹を抉っている赤い洞穴 
その見開いた震える鏡には

終わりのない波頭が今も激し
濡れた溶岩の呼び交わす声は深海から地上へと
言葉なき巡礼の隊列を組む 

ぼくたちの足首が青く染まる
無数の瞳が空を埋め尽くす
懐かしい声が帰ってくる

2013年3月10日日曜日

煙霧

今日の東京、驚く暑さでした。
なにしろ「夏日」だというんですから。

その暖かさに誘われて、
サブウェイでサンドイッチを買って、
コンビニで缶ビールも買って、
近くの大きな公園でランチです。

で、これがなんと、暑すぎる!
しかも風が強すぎる!
しかもそのうちなんだか空が煙ってきて、
風もにわかにひんやりと。

煙霧、というものであることを、
あとからニュースで知りました。
ずいぶん不穏な雰囲気でしたが、
そう大したものでもないようですね。

明日は、3.11 です。

2013年3月8日金曜日

Marcel Powell

そして今日も会議。
2 時間20分ほどでしたが、
最近は長さに鈍感になってきたような……

  
           ★

ところで、
あのバーデン・パウエルの息子、
マルセル・パウエルをご存知でしょうか?

http://www.youtube.com/watch?v=XRlm3-xw6ww

ついに4月には日本版もでるようですが、
なんと、来日公演も!

https://www.spiral.co.jp/e_schedule/detail_477.html

ぜひ行きたいけれど、
立ち見にはめっぽう弱い今日この頃。
どうしようかなあ……
      

続き

今日のTPPの件、
野田内閣は承知していたようですね、公表しなかっただけで。
そして現政権は、返答を拒否。
自分たちのやりたいことに、差し障りがあるのでしょうか?

2013年3月7日木曜日

隠してた?

後発国、再交渉できず

TPP 日本に不利な極秘条件 

打ち切る権限も先発国


 環太平洋連携協定(TPP)への交渉参加問題で、
二〇一一年十一月に後れて交渉参加を表明したカナダとメキシコが、
 米国など既に交渉を始めていた九カ国から
「交渉を打ち切る権利は九カ国のみにある」
「既に現在の参加国間で合意した条文は原則として受け入れ、 再交渉は要求できない」
などと、極めて不利な追加条件を承諾した上で参加を認められていた。
複数の外交関係筋への取材で七日分かった。

各国は今年中の交渉妥結を目指しており、
日本が後れて参加した場合も
カナダなどと同様に交渉権を著しく制限されるのは必至だ。
関係筋によると、カナダ、メキシコ両政府は
交渉条件をのんだ念書(レター)を極秘扱いしている。
交渉全体を遅らせないために、
後から参加する国には不利な条件を要求する内容だ。
後から入る国は参加表明した後に、先発の国とレターを取り交わす。
カナダなどは交渉終結権を手放したことによって、
新たなルールづくりの協議で先発九カ国が交渉をまとめようとした際に、
拒否権を持てなくなる。(……)

********************************

以上、東京新聞・夕刊より。

これは!

まさか日本で聞けるとは思ってませんでした。

http://saa.yafjp.org/

行くぞ~!

2013年3月6日水曜日

「北欧現代詩と出会う」

なんだかこの頃同じようなことばかり書いていますが、
今日も書きます。
本日の会議、4 時間! でした。

今日の会議はその議題から、
色んな先生たちの研究状況を知ることができました。
たとえば、
特殊なセメント(?)を注射器で骨に塗りつけると、
そのセメントが骨になる技術。
トンネルなど、非接触のままその劣化状態を調べる技術。
カリウムの崩壊に関する技術。
(この研究の目標の1つに、セシウムの半減期を短くする、
ということがあるそうです。)
そして(アメリカに10年は遅れているという)ロボット技術。
こうしてみると、どれもとても役に立ちます。
素晴らしいですね。
身近にこうした理系の研究者たちがいると、
文系の人たちだけに囲まれているより、
なんというか、バランス感覚が育つ気がします。

          ◆


現代詩手帖3 月号「北欧現代詩と出会う」を読んでいます。
これ、風通しが良くて、読みやすい。
こういう詩を読むと、
日本の詩はやはりやや難解に傾いている気がします。
もちろんいろんな作品があっていいわけですが、
日本の詩にも、こういう「軽み」がもっと欲しいと思います。

たとえば、
インキビヨルク・ハラルツドッティルという詩人の作品。
(森信嘉訳)

**********************************

鏡   

家に帰って鏡を覗くと
そこに見えるのは
私ではなく誰だか
いい年をした女
酒を飲み過ぎ
タバコを吸い過ぎ
不幸な話をし過ぎた女

私じゃないってば!

**********************************

いいですね!      
 
   
           

2013年3月5日火曜日

Chablis も

昨日は年に1回の「全体会議」がありました。

全体会議というのは、
理工学部・総合文化教室が主催(?)する科目の教員が、
専任も兼任も、全員集まる会議です。
そして過ぎ去った年度のあれこれを話し合い、
来たるべき年度についてのさまざまなコンセンサスを形成するわけです。
具体的には、たとえばフランス語なら、
授業のレベルをどの程度に設定するか、とか。
ふだんなかなかお目にかかれない先生たちとも話ができ、
やはり必要な集まりだと感じました。

この会、今回はわたしが「幹事」役なので、
会議後のランチの手配なども受け持ったのですが、
なにしろ50人分です。
いろいろ迷った挙句、
お得なコース・オードブルのケータリングを頼みました。
味は、及第点だったと思います。
そして飲み物は、幹事があらかじめ激安スーパーで買いこみ、
会議室に備えられた冷蔵庫に入れておいてもらいました。
ビール2 ケース、ワイン10本、ペリエ10本、お茶、ジュース。
これで2 万ちょっとですから、
やはり持ってきてもらうよりだいぶ安かったはずです。
(ほとんど残りませんでした。)
大会議室の机の移動は、若いK先生にお世話になりました。

ワインを持ち込んだのは今回が初めてだったのですが、
おおむね好評。
白は980円の Chablis、赤は6 割引950 円のものでしたが、
それでもないよりは、ね。

そしてランチ後、
ひさしぶりにレナさんとおしゃべり。
小さな共同の仕事について相談です。
でもレナさんと仕事の話をしていると、
かつてラジオで「ナミちゃんシリーズ」を作っていた時のことが、
じんわりと思い出されました。

レナさん、
変わらず元気でした!

2013年3月3日日曜日

le vernis à ongles noir


さて、入試も発表も一段落して、
(といっても、まだこれから発表の大学も少なくないですが)
卒業式の準備も着々と進められているようです。
わたしの周りからも、
そうした話題が聞こえてきます。

で……

爪です。袴なり着物なりドレスなり、を着た場合、
足元はもちろん、
指先もおろそかにはできません。が、
デコった爪は晴れ着と相性がよくなさそうだし。

これが流行だそうです。

http://fr.pourelles.yahoo.com/photos/cest-tendance-le-vernis-%C3%A0-slideshow/

Mmm... ミッシェルまで。
でもこれなら、自分でもできそうですね!?

2013年3月1日金曜日

難航

というわけで、
今日の会議は2 時間半。
でも内容がちゃんとあるので、
それなりにやりがいはあります。

そしてこの委員会、
今日の最後に次の会議の日取りを相談するのですが、
これが決まらない!
この日は?
その日はぼくは、1時から○○委員会。
じゃそのあとは?
あ、ぼくは4 時から○○部会。
じゃあそのあとなら?
夜は出張に出発するのでぼくがだめ。
じゃあ次の日は?
あ、ぼく学会でいません。翌日も。
その次は?
その日はぼくが……
(ちなみに「ぼく」は全部別人です。)

最後は無理やり、
ほとんどダブル・ブッキングで日時決定!
(いいんでしょうか?)

2013年2月28日木曜日

会話

今日は大学で会議が2つ。
1つは55分。
もう1つは3 時間。
ただ、この2つに出た上に、
さらに1つ、あるいは2つ出ている先生たちもいるので、
わたしたちは楽なほうです。

そして今日通勤時に聞いていたのは、

http://www.youtube.com/watch?v=YndfhwNMniI

を含むアルバムです。
Mmm...  ブルーズって、時々無性に聞きたくなります。
で、今回のこれに至ったわけですが、
なかなかいいです。
アルバムの曲調は多彩で、飽きさせません。

ちなみに、これも好き。

http://www.youtube.com/watch?v=gZB57b3lPQE

こうして並べてみると、
時代は隔たっていますが、
なんというか、
2 人のプレーヤーのある種の「会話」である点が、
共通していますねえ。(今気づきました!)



2013年2月25日月曜日

春寒

もう2月も末ですが、
今日も東京は冷たい風が吹いていました。
(もちろん、あの積雪をテレビなどで見ると、
こんなこと言うのが暢気すぎる気がしますが。)
とはいえ最近は、
1時間も散歩をすると、
シャツはそれなりに汗を吸っている感じにはなります。

このところ文藝春秋で、
いわゆる「アベノミクス」とやらを勉強しています。
TPPも参加が決定的なようですが、
これはどうなんでしょう。
今まで目にした専門家の文章、
そして今回の文春での論争を読むと、
わたしは素人として「反対」のほうに傾きます。

「成熟」は「低成長」なのか、
そしてもしそうだとしても、
それと生活の質はどう関わるのか、
物質生活だけではなく、
知的な態度を含めて。

株価が上がり、
首相を「うるんだ目」(朝日新聞)で見つめる投資家たちがいる。
そして、上げ下げしながら、
とにかく出来高が膨れれば肥える企業がある。
平均株価4 万円、と歌い上げ煽る人がいる。
この今の感じって、
いつか見た風景に少し似てます。
あの頃、平均株価は10 万円になるだろうと予言する、
複数の経済評論家と名乗る人たちがいました。

そして今日のニュース、

「仮設住宅は全国でおよそ12万戸、
入居者はおよそ30万人に上っていますが、
仮設住宅を出たあとの住居となる復興住宅は
用地の不足などから整備が遅れていて、
岩手・宮城・福島の被災3県で、まだ56戸しか完成していません」

より多くの予算が、
復興に使われるといいと思います。

2013年2月24日日曜日

la première génération

わたしのお気に入りのシリーズである『アイシャ』。
そこに登場するアイシャの父親は、
1952 年にフランスにやってきて、
退職の時には家族を連れてアルジェリアに帰ると、
コーランに誓っていました。
(そうならなかったわけですが。)

昨日書いた Vivre au paradis の場合、
その舞台は、1960-62のナンテール、でした。
夫がここに来たのは(おそらく)    1958、  (=アイシャのパパの6年後)
妻と子供が到着したのが            1960、
あの暴動が                              1961、
そしてアルジェリア独立が           1962、
です。
(アルジェリア独立戦争は1954-62)

そしてエンディングのテロップが、
8 年後、つまり            1970  に、
一家はついにHLM に入居できたと告げていました。


しばらく前にご紹介したこの映画、

http://tomo-524.blogspot.jp/2012/09/inchallah-dimanche.html

この映画の舞台は、1974のサン・カンタンです。
(呼び寄せの公認2年前が舞台となっているわけです。)
そしてこの夫は、この時点で10年フランスで働いたという設定ですから、
つまり1964 年にフランスに渡ってきたわけです。
独立2 年後ですね。

つまり……

アイシャの父親は戦前(52)、
Vivre ~の夫は戦中(58)、
Inch'Allah ~の夫は戦後(64)、
ということになります。
前2者は、ビドンヴィルからHLMへ、という道をたどっています。
そして彼らはみな、
移民「第1世代」と呼ばれるわけですね。

今は第2、第3の世代、とはよく言われることですが、
そして彼らを描いた『アイシャ』や『郊外少年マリク』などは、
わたしたちには魅力的に映るわけですが、
第1世代のことを知るのも、
大切だなあと思うのでした。

2013年2月23日土曜日

Vivre au paradis


1997年といえば、
もう今から15年ほども前ということになりますが、
その97年に制作された映画、

Vivre au paradis  『天国で生きる』
 
という映画を見てみました。
 
 
主役を務めるのは、
数日前にご紹介した Mains armées でもヒーローを演じた、
ロシュディ・ゼムです。
 
話し自体は、とてもシンプル。
1960年のナンテール。
そこにはビドンヴィルと呼ばれる小屋が立ち並び、
お世辞にも衛生的とは言えない環境の中で、
アルジェリア移民たちが暮らしています。
その中の1人である主人公は、孤独に苛まれ、
なんとか妻と子供たちを呼び寄せるのですが、
彼らはナンテールの現状に落胆を隠せません。
そこから主人公の、アパルトマン暮らしを求める生活が始まるのですが、
結局物語の最後まで、そのささやかな夢は実現しません。
 
1965年生まれの監督は、
歴史が忘れかけているアルジェリア移民第1世代を描きたかった、
それはぼくのアイデンティティーの1部だから、と語っています。
この映画、まさに監督が意図した通り、
第1世代の苦闘を力強く伝えてきます。
 
途中、この事件も出てきます。
 
 
この事件、実はこの小説でもみっちり出てきます。
 
 
50年、経つわけですね。

そして映画の終わりは、1962年7月5日、
つまりアルジェリア独立の日です。
その直前、フランスに「同化」しようとする夫は、
アラブの伝統を尊重する妻を一方的にしかりつけ、
家を追い出していました。が、
独立達成の知らせに、夫は妻に言うのでした、
アルジェリアに帰ろう、と。
けれど、彼らも、また観客も、彼らが帰りはしないだろうことを知っています。
アルジェリア本国は、彼らに帰還を奨励しなかったからです。

エンディングのテロップで、
1970年、このナンテールのビドンヴィルが解体されたとき、
彼らがついに、アパルトマン(HLM)に移ったことが知らされます。

とても地味な映画ですが、
重要な作品だと思いました。
2回見ました。
(そうそう、妻の年上の友人で、FLNを支援する女性として、
ヒアム・アッバスが出演していました。
やっぱり、存在感のあるいい女優だと思います。)

2013年2月22日金曜日

「神は細部に宿る」


今年になってから始まった、
東京新聞・夕刊の連載、

神は細部に宿る  ~モチーフで読み解く美術   宮下規久朗

これは毎日抜群の面白さで、
今日のテーマは何だろうと、
新聞を開きながらわくわくします。
虎、カラス、ねずみ、パン、葦……
特にカラー写真のついた「子羊」などの回は、
面白いばかりではなく、
カラーで見せる理由がわかります。
(まあ本当は、いつでもカラーで見たいですが。)

いつか連載が終わったら、
まちがいなく、本になるでしょう。
まちがいなく、わたしは買います。
そのときは、ぜひ、全写真カラーで!!

*上の絵はファン・ダイク「茨の冠」。
  右の男が差し出しているのは、
  
  本来は葦の棒であるはずなのだけれど、
  ここではガマの穂になっている、
  沼地に生える葦もガマも、
  汚れた人間世界に生まれたイエスを象徴する、のだそうです!





 

2013年2月21日木曜日

Colombia


CNN によれば、
コロンビアが、自国の正しいつづりを広めるキャンペーンを開始したとか。

http://www.cnn.co.jp/tech/35028544.html?ref=rss

コロンビアと言えば、
あの酸味のあるコーヒーが大好きだった頃もありますが、
やはり麻薬がらみのイメージがついて回るようです。
かつて『そして、ひと粒のひかり』
という映画がありましたが、
それは17歳のコロンビアの少女が、
大量の麻薬を飲み込み、NYへと密輸する物語でした。

http://www.youtube.com/watch?v=wqqoAzT4v78

今確認すると、DVDのジャケットには、
Based on 1,000 true stories
とあり、1000人の「マリア」がいたことが分かります。
厳しい現実を描いていたわけですが、
どうでしょう、本当の現実はもっと厳しいのかもしれません。

*YouTube に全編版がありますが、
 残念ながら字幕なしです。

BEUR SUR LA VILLE


ジャケットを見れば、
これがB級映画であることはすぐに察せられますが、
それでもこのタイトル
『街のアラブ人』
には抗えません。

http://www.youtube.com/watch?v=j2B-CtzhtfA

予想通りのB級で、
ストーリーもごくベタな感じのひねりが仕込まれていました。でも、
おもしろいんですね。
決して深くはないけれど、おもしろい。

舞台は架空の街Villeneuve-sous-roi。
(ただし Le Parisien の監督インタヴューを読むと、
撮影は監督自身の出身地であるSeine-Saint-Denis で行われたそうです。)
主人公ハリッドは、警察が抜擢した初の discriminé positif という設定です。
直訳すれば「肯定的に区別されたもの」というわけですが、
ここでは、非移民ばかりを採用するとマスコミに批判された警察が、
選択的に移民を採用した結果、
ハリッドがある連続女性殺人事件の責任者となった、ということです。
しかも、こうした「区別」が破綻するように、
あえて「ダメ男」を選んだところが、
彼が意外な活躍をする、というわけですね。

殺人犯は、「モスクの殺人者/金曜の殺人者」と呼ばれています。
事件は、いつもモスクの前で、金曜に起こるからです。
警察は当初、犯人=ムスリムという線で追っていたのですが、

「じゃあ、土曜に起きてれば犯人はユダヤ人で、
日曜だったらクリスチャンで、
月曜だったら無神論者ってわけですか?」

とハリッドは言い放ちます。なるほど。
事件はやがて、麻薬がらみに発展します。

そしてこの映画の醍醐味は、
ギャグ満載の機関銃トークと、
脇役たちのキャラクターでしょう。
ハリッドの警官仲間は、まず臆病なサン・パピエである、
マリ系のクーリバリー(!)。
そしてまだ若いヴェトナム系チャン。
(彼は、Je suis pas nicois ! と言います。
nicois ?  これって子音を入れ替えると……)
そしてクリーニング屋さんのパキはパキスタン系。
(そこに預けた洗濯物は、みんなタンドリーチキンの香りがついて戻ってくる!)
古着屋のオネエはひどいポルトガル訛り。
(ポルトガル出身の乳母に育てられたから。)
という面々です。

この映画には、何か深いメッセージが込められているとは思いません。
でも、こうした描き方を、しかも笑いを通して実践することは、
それ自体、多様性に対する力ある肯定感を感じます。
そんなにきれいでもない映画館で、
この作品に笑い転げる人たちがいるのですね。
彼らに、細かくて分かりにくかったギャグを、
ぜひとも解説して欲しいです!

B級、恐るべし。

*YouTube で、全編見られます!
まずはここから

http://www.youtube.com/watch?v=o9NI5OZzQm8

そういえば、
内務省の官吏の役で「アメリ」のお父さんが、
ハリッドのお母さん役でビウーナが、
それぞれちょっと顔を見せています。
アラブものに、ビウーナは欠かせませんね。

2013年2月19日火曜日

En brune ou en blonde ?

ところで visible なものの代表としては、
「髪」もその1つに挙げることができるでしょうけれど、
どうもこれは指標にはならないようですね。
とくに女性の場合は。

http://fr.pourelles.yahoo.com/video/brune-ou-en-blonde-100819064.html

Kristen Stewart, Cameron Diaz, Helena Christensen, Jessica Biel...

『金髪神話の研究』によれば、
手軽な染髪剤が登場したのは、1950年代なのだそうです。
そう、モンロー登場の頃ですね。
 









「移民性」雑感


昨日、『虚空の鎮魂歌』に関連して、
ラシュディ・ゼムがモロッコ系、
レイラはアルジェリア系、と書きました。
それは彼ら自身についてのことであり、
2 人の演じた役柄(リュカ/マヤ)についてではありませんが、
それはそれとして、
彼らが visible なアラブ系であることは事実だと言えるでしょう。

ゼム演じるリュカが、
行方の分からない娘マヤを探した後、
ワルモノの一味はマヤに尋ねます、
「お前を探してる男がいる。
背が高くて、アラブっぽい(un peu arabe)やつだ。知ってるか?」

リュカのアラブ性が言葉になるのはここだけで、
マヤについてそういう個所はありません。が、
彼らが visible なアラブ系であることは、
(まあわたしたちからでもそう見えますが)
この小さな質問からも証明されるのでしょう。

そしてこの『虚空の鎮魂歌』という映画は、
エンターテイメント性のあるフィルム・ノワールであり、
2 人が移民系であることはあまり意味を持っていません。
つまりその程度には、移民系の人たちはフランス「溶け込んで」いるのでしょう。
(ただ、アメリカの警察官はアイルランド系が多い、という事情とは、
必ずしもパラレルなわけではないでしょう。)
これは一昨日触れた『フランス、幸せのメソッド』
(というタイトルはやはり抵抗がありますが)
の場合の「移民性」と、通じるところがありそうです。
問題は、どう通じているかですが。

具体的な人間としての移民と、
その社会内でのポジションやそこから生まれるアイデンティティーにも関わる、
「移民性」というもの。
後者は前者を通して、
ヨーロッパ系住民――のなかにも移民はいますが――の内部にも、
浸透しているわけですね。
それもまた、文化相対主義とも絶対主義とも違う、
混成のダイナミスムのひとつの形だといえるのでしょう。

2013年2月18日月曜日

『虚空のレクイエム』


去年秋に日本でも公開された
『虚空のレクイエム』、
見てみました。
もちろんお目当てはレイラ・ベクティですが、
フィルム・ノワール自体嫌いじゃありません。

http://www.youtube.com/watch?v=Fd2I6Kr9Ed4

彼女が警官役なんて、
ちょっと不思議な気がします。
ましてや、やや「悪徳」気味なんです。
(ただそういう自分に嫌悪を感じてもいるんですが。)

ストーリーは、オフィシャル・サイトに紹介されている通りです。
主役の(「ルーカス」ではなく)リュカを演じるロシュディ・ゼムは、
モロッコ系フランス人です。
レイラはアルジェリア系なので、
親子役を演じるのに不都合はないですね。

今回はフランス版のDVD (原題はMains Armées)で見たのですが、
フィルム・ノワールらしく、
その手の隠語が満載で、ちょっと苦労しました。

またパリについて言えば、
ペール・ラ・シェーズやウルク運河、
そしてルイ・ブラン駅の近くの広場などが登場していました。
あと、オルリーの近くのランジス市場とか。

映画も楽しめましたが、
主人公が乗っていた黒いVolvo のV60 がかっこよくて、
V60、見直しました。

*追記:日本版DVD、発売されました。(le 26, 04, 2013)

2013年2月17日日曜日

『フランス、幸せのメソッド』


Karin Viard(日本ではカリン・ビアールと表記されているようです。)は、
好きな女優の1人です。
(と書いてしまったものの、
彼女の数ある出演作品のうち、
まだ見ていないもののほうが多いので、
ほんとうはこんなことを言う資格はないんですけど。)

最近印象に残ったのは、

http://tomo-524.blogspot.jp/2012/09/les-invites-de-mon-pere.html

そして古いところでは、
あの『憎しみ』にも出演していました。
(あの3 人が、パリの画廊でナンパする女性のうちの、
眼鏡をかけていたほうです。)

そして彼女が2 年前に出演したのが、今回見た
『フランス、幸せのメソッド』
です。
結論から言うなら、とても面白い! 映画でした。

http://www.youtube.com/watch?v=YjU7RlBrSuM

……この予告編、本編の印象とだ~いぶ違います。
というか、こういう映画じゃないです。
(邦題も、あり得ない感じ。
原題は Ma part du gâteau (My portion of the cake)です。)

一方に「ハゲタカ」的な生き方をする金持ちの独身貴族35 歳、スティーヴがいて、
もう一方には3 人の子持ちのシングル・マザー、
20 年勤めたダンケルクの工場が閉鎖され失業中の女性、フランスがいます。
彼女が仕事を求めてパリに行き、
家政婦として働き始めた家が、スティーヴのところ。
そしてこのスティーヴ、フランスが勤めていた会社を潰し、
1200人を失業させて大儲けしたグループの一員だったのです。
この1つの偶然の周りに、
人間の生活を形作るさまざまな要素が配置されてゆきます……

細かい点で興味をひかれたのは、
まずフランスがパリで家政婦の養成を受ける場面。
その養成所は移民女性たちばかりのところなので、
「悪いけど、ちょっと訛ってもらいたいんだ。
フランス人女性がいると、みんなが変に思うから」
フランスは進んで大仰な訛りで話すことにします。
つまり彼女は、ここから「移民」として生きるわけですが、
この場面に先立って、
ダンケルクで働くノルマンディー出身の自分は、
「もともと移民みたいなもの」という発言がありました。
フランスは、その名の通りフランス人ですが、
「移民的存在」であるわけです。
ここで「移民」とは、その出自というより、
ある生き方をする――させられる――社会的グループを指しているようなのです。
そしてそれは、アイデンティティーと呼んでもいいかもしれません。

(家政婦養成所の経営者は、『愛より戦争のカンケイ』で、
ヒロインであるバイアの父親役を演じたアラブ系男優です。
実はフランス版DVD のおまけである「カット・シーン」の中に、
彼とフランスが座ってテレビを眺めている場面があります。
フランスは彼の手に自分の手を置き、
「出身は?」
と尋ねます。彼は答えます、
「サン・テティエンヌ」と。
するとフランスは「ああ」と言って、
そっと手をひっこめるのです。
前後のつながりがはっきりしないのですが、
フツーに考えれば、「移民」同士のだろうと思って訊いてみたら、
意外な返事が返ってきて驚いた、ということろでしょう。
そしてそこには、フランスの「移民」としての自意識が、
前提として存在しているようです。)

もう1つ。
スティーヴの超豪華なマンションは、
ビルの高層階にあるのですが、
その広い広いガラスの壁からは、
間近にあの新凱旋門が見下ろせるのです。
つまりトレーダーであるスティーヴは、
デファンスの真ん中に住んでいるわけです。
(wiki のLa Défence には、
Les films tournés à la Défense という項目があります。
ただし、この映画はまだ書き込まれていません。)
また「カット・シーン」には、
初めてデファンスに来たフランスが、
道に迷うシーンがあります。
コミカルで、デファンスの感じを伝えていますが、
このシーンは、映画にあいまいさを与えてしまうかもしれません。
切って正解という気がします。)

監督はセドリック・クラピッシュ。
彼の作品の中では、1番かも。

2013年2月16日土曜日

『汽車はふたたび故郷へ』

去年日本でも公開された、
イオセリアーニ監督の『汽車はふたたび故郷へ』、
見てみました。
といっても、この監督に思い入れがあるわけではなく、
映画監督を目指す(旧ソ連一部経った頃の)グルジアの青年が、
思想統制を逃れてパリに行くという、
その一点に惹かれたわけですが。

http://www.youtube.com/watch?v=P0euejSh4y0

現実的に見えながら、
どこか幻想が入り込んでいる感のある作品で、
パリにあふれる移民たちを初めて目にするシーンもまた、
ややそんな印象がありました。
13区なのか18区なのか、それともまた別の場所なのか。
(おそらく、場所に対する意識は希薄なのでしょうけれど。)

そして、
作家を主人公にした小説、
劇作家を主人公にした芝居、
映画監督を主人公にした映画、
などにありばちなことですが、
作り手と主人公の距離が、
やや近すぎる気もしました。

2013年2月15日金曜日

Le Havre


遅ればせながら、
『ル・アーヴルの靴磨き』
を見てみました。

http://www.youtube.com/watch?v=cIdLaRJvYE8

この映画については、
詳しい紹介がここにあります。

http://pepecastor.blogspot.jp/2011/12/blog-post_26.html

そう、ガボンから来た少年、
ヴェトナムから来た若き父親、
八百屋を営むアラブ人などが登場し、
街にはアフリカ系の人たちの溜り場もあります。

カウリスマキの映画らしく、
まあそういう色調で、
上に挙げた解説でも触れられている通り、
いったいいつの時代?
と思うことしばしばです。
でも結論としては、いつの時代でもない、
架空の時間、ということになるのでしょう。

そしてリトル・ボブ。

http://www.youtube.com/watch?v=pEzu6qqmu5I

歌、うまいですねえ。


4 月1 日開講!

4 月1 日開講!

「アンコールまいにちフランス語」では、
「ナミの恋する東京日記」が再放送されます。

http://sp.nhk-book.co.jp/text/pdf/foreign_language_course_guide_2013.pdf#search='%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E+%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA+%E6%B8%85%E5%B2%A1%E6%99%BA%E6%AF%94%E5%8F%A4+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%97%A5%E8%A8%98+2013+4%E6%9C%88'

そして「まいにちロシア語」(上級編)には、
われらが黒田龍之助さんが登場します!

Spring is coming !

2013年2月14日木曜日

戦時下


フランスがマリに軍事介入して、
そろそろ1か月が経ちます。
その間、フランス軍はきわめてうまく事を運んでいるように見えます。
痛手は蒙らず、続々と重要拠点を奪い返しています。

先日本屋で、フランスの雑誌が置いてある棚に行ったところ、
まあそこに置いてあったずべてのフランスの雑誌のトップが、
この軍事介入、というより、この戦争のことです。

フランスは、戦時下にあるわけです。
そう、頭では理解していたつもりでしたが、
こうして並んだ雑誌の表紙を見て、
ああ、こういうことなのねと、現実が迫ってきました。

もちろん、(おそらくどこの国でもそうであるように、)
若い子たちは今日もデートしたり、
喧嘩したり、仲直りの食事をしたり、
また(わたしたちのような)オジサンたちは、
ビールを飲んだり、サッカーを見たり、
金儲けのことを考えたりして、
つまり日常は(表面的には)変わっていないのでしょう。
戦争が、海の向こうだから。

でも当然今回のことで、
フランスがテロの標的になる確率は上がったわけです。
そんなことは誰にもわかるのに、
それでもフランス軍が出動したのは、
それに見合う国益があると踏んだからですね、もちろん。
いくら頼まれたからと言って、
国益の乏しい戦争を引き受ける「国家」はないでしょう。
国家は本質的に、帝国的なものだと思えます。
(だから「国家」が存在するうちは、
世界の人類の平等は原理的に不可能なのでしょう。)

海の向こうで戦争を始めたフランス。
国際的に支持された戦争ですが、
それが戦争であることに変わりはありません。
早く撤退したい、と大統領は言っていましたが、
そしてそれは
(国威も発揚できたし資源も確保できそうだし)
本音でしょうが、
「泥沼」化する可能性もゼロではない気もします。

来月の今頃、「撤退しました」と言っているのでしょうか?

2013年2月13日水曜日

Deep Purple

今日は早朝から大学業務があり、
雪の予報にややビビッていたのですが、
大して積もりもせず、
遅刻もしないですみました。

先日万年筆を買ったというどうでもいい話を書きましたが、
実はその後、もう1本買ってしまいました。
Lamy というメーカーのもの。これです。

http://www.amazon.co.jp/LAMY-%E9%99%90%E5%AE%9A%E5%93%81-%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%AB-L29DP-EF/dp/B002XT5Y1Q/ref=sr_1_6?ie=UTF8&qid=1360761779&sr=8-6


アマゾンでは約4000円ですが、
わたしはもっと安く(2800円くらい)買いました。もちろんネットで。
で、
これにこれを入れてみたかったのです。

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC-%E4%B8%87%E5%B9%B4%E7%AD%86%E7%94%A8%E3%83%9C%E3%83%88%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AF-%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AB-%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%87-13-1000-253/dp/B004NL7FR8/ref=sr_1_13?s=office-products&ie=UTF8&qid=1360761999&sr=1-13

なかなか気に入りました!

そしてなぜ今日こんなことを書いているかというと、
その業務中にこのペンを使っていたところ、
一緒に作業をしていた年長の先生(専門は素粒子)から、
「その万年筆は?」
と訊かれたからです。
聞けばその先生、大の万年筆ファンで、すごく詳しい。
愛用しているのは、名作の誉れ高いペリカンのM800だそうです。
しかも色違いで2本(!)もお持ちだとか。

わたしは絵に描いたような俄か万年筆ファンですが、
実は世間には、万年筆ファンてけっこういらっしゃるのでしょうね。

2013年2月11日月曜日

ムッシュ・ラザール


遅ればせながら、見てみました、
『ぼくたちのムッシュ・ラザール』。
これは、なんとなく思っていたよりずっといい映画でした。

http://www.youtube.com/watch?v=-RqD5r431Bo

アルジェリアでレストランを経営していたラザールは、
テロで妻と幼い娘2 人を失くし、
モントリオールに渡ってきます。
さっそく、難民申請の手続きに入ります。

けれども一方で、
彼は永住権のある移民であると偽り、
ある小学校の先生として働き始めますが、
こんなことがありえたのは、
前任者の女性が教室で自殺した後であり、
他に引き受け手が見つからなかったという事情があります。
で、物語は、
彼が受け持つクラスと彼、
彼の同僚と彼、
の関係を中心に進みます。

この映画については、
すでに多くのコメントがあるでしょうから、
細かい点に触れるとすれば……

クラスの女子の中に、
優秀だけれどもかなり頑固な感じの生徒がいるのですが、
ラザールは両親との面接時に、
その点を両親に伝えます。
もちろん、とてもやわらかい物言いで。
けれどもやはり頑なな両親は、
ここはあなたの母国ではないから、細かいニュアンスは分からないでしょう、
しつけはいいから勉強だけ教えてください、
と答えます。
そしてその次のシークエンス、
ラザールの部屋にはペーパーバックが何冊か用意されます。
それは、

Hubert Aquin, Prochain épisode
Jacques Godbout, L'isle au dragon
Dany Laferrière, L'énigme du retour

です。
上の2 人は、ともにケベック出身で、
いわゆる「静かな革命」に影響を与えた作家です。
3 人目は、あのラフェリエールですね。

http://tomo-524.blogspot.jp/2011/10/blog-post_20.html

つまり監督(ないし脚本家)は、
これらの作家こそ、
今のケベックを理解するのに不可欠だ、
と言いたいのでしょう。

また彼のクラスには、
『パリ20区、僕たちのクラス』ほどではないけれど、
やはり移民の子供たちがいます。
チリからの男の子、アフリカ系の女の子。
そしてアブダルマリックという名の男の子は、
ラザールに時にアラブ語で話しかけ、
そのたびにラザールは、
「学校ではフランス語で!」
と答えるのです。
(この名前がアラブ系であり、
ラザールとアラブ語で会話できるのは当然だと、
日本のお客さんたちも思っていた、かな?)

監督(ないし原作者)は、ラザールのアルジェリアでの体験を前景に置かず、
それと拮抗する物語をモントリオールに起こしました。
語り過ぎない、抑制のきいた、そしてユーモアも暖かさもある、
いい映画でした。