つい先日、朝日の天声人語で、
「祖国は国語である」というシオランCioran の言葉が引用されていました。
これはしばしば引用される部分ですがオリジナルはこうです。
« On n’habite pas un pays, on habite une langue.
Une patrie, c’est cela et rien d’autre. »
「人は国に住むのではない、一つの言葉に住むのだ。
祖国とはその言葉であり、それ以外ではない」
une langue を「国語」と言ったり、「母語」と訳したり。
(まあ「国語」じゃないのは確かな気がしますが。)
訳語が変わると、連想的意味が大きく変わる例ですね。
(そもそも、「祖国」って何? という問題もありますけど。)