2018年9月9日日曜日

Drôles d'oiseaux

2017年制作の映画、

Drôles d'oiseaux (『奇妙な鳥たち』)

を見てみました。
70分という、短めの映画です。


Mavie(マヴィ、つまり、my life)は、
トゥールからパリに出てきます。
ちょっと田舎に疲れた、という感じです。
で、頼った画家の友人(ヴィルジニ・ルドワイアン)は、
不倫の恋に忙しく、
全然マヴィを構ってくれません。
そんな時マヴィは、近所のカフェに貼ってあった募集に応募します。
本屋さんでのパートタイムです。
行ってみると、
そこには老店主がいるだけ。
面接をするでもなく、仕事が始まります。
そしてこの、厭世的で、反抗的で、
やたらと金持ちの老人とマヴィの間に、
恋愛(に似た感情?)が芽生えてくるのです……。

会話が「詩」的で、
全体的にありそうもない話ではあります
(老店主は、実は政治犯で、
もう29年間イタリア警察から逃げている、とか)が、
見ているのはイヤではありませんでした。
清潔感があるというか。
マヴィの性格設定も、好感が持てます。
そして背景のパリも、きれいです。
(あくまで背景でしかありませんが。)

じゃあ、この映画に足りないものはなにか。
まあ、足りないものだらけですが、
これだけわずかなもので作った映画というのも、
逆におもしろいかもしれません。

1つ、これは感覚なんですが、
ところどころ、
ブニュエルを思わせる演出がありました。
鳥や昆虫の使い方とか、
(今はほとんど見なくなった)アイリスアウト/アイリスインとか。
関係あるのでしょうか??