2010年11月30日火曜日
気配
今日の「東京詩ゼミ」の発表では、初めて、
パワポが登場しました。
それも、PCに強い情報科学科の学生ではなく、
応用化学科の1年生の女子です。
(2年生の男子たちも、すごいね~、と言ってました。)
でも聞いてみたら、彼女はプレゼンが得意なんだそうです。
高校でも、そういうクラブにいたとか。
昨日の夜作ったって言ってましたから、慣れてるんですね!
でも彼女の発表がよかったのは、パワポだけじゃありません。
彼女は、自分と同じ福岡出身の、175R(「東京」)と川嶋あいを取り上げ、
その歌詞の内容に、自分の(経験からくる)リアルな気持ちを寄り添わせました。
だから、「読み」も体感的。
いいと思います。
そして川嶋あいのほうの曲は、
(東京らしき街から)博多に帰ってきた女の子と、
博多で暮らす男の子が登場する「博多純恋歌」。
ここには東京は出てこないけれど、
たしかにその気配があります。
こういう、どこかの地方を舞台にしながら、
でも東京の影が感じられるっていうのも、
おもしろいですね。
◇
中国語の林先生に言われて、ああ、ほんとだ! と思ったこと、
それはね、
今年は紅葉の色が綺麗、ということ。
ほんとに、深い色してます、今年は。
「すごく暑くって、急に寒くなったからね。
カナダとおんなじ!」
なるほどね。
◇
夕方はお茶の水の校舎まで移動して会議です。
これが終わったのが8 時。
なかなか長い1日でした。
2010年11月29日月曜日
OSCAR ET LA DAME ROSE
昨日一仕事メールで郵送したので、 今日は朝からくつろぎモードでした。
空気も、台風一過かと思うほど澄んでいました。
で最初にしたのが、
『100歳の少年と12通の手紙』
を見ること。
(といっても、フランス語版のDVDなんですが。)
なるほど、これはおもしろいです!
原作小説に比べると、かなりふくらませてあるんですが、
そのふくらませ具合がとっても自然。
それもそのはず、映画の監督は、
原作小説を書いたエリック=エマニュエル・シュミットその人です。
まず何と言っても、主役のミッシェル・ラロックがいい感じ。
彼女は、今までにも数十本の作品に出演しています;
http://www.youtube.com/watch?v=00UQRBhdrl0
日本でも公開された『メルシー! 人生』、懐かしいですね。
(あの時は、ラロックのことをよく知りませんでしたが。)
そして今回の『100歳の~』は、彼女の代表作になるかもしれませんね。
http://lebuzz.info/2010/02/47327/dossier-oscar-et-la-dame-rose-michele-laroque-presente-le-film/
このラロック演じるローズは、個人で宅配ピザ屋を経営中。
そして少年オスカーには、かつて自分はプロレスラーだったと言ってしまいます。
それ自体おもしろいのですが、映画の場合、
プロレスの(幻想としての)試合の場面が、
ワイヤー・アクションなども使ってコミカルに描かれていて、
見ながらその場面がやってくるのを楽しみにしてしまいます。
そしてそれが、余命わずかな少年の物語に、
ある風通しを可能にしていると言えると思います。
まったく「フランス映画」のようではなく、
まぎれもなくフランス映画です。
日比谷では、まだ上映中のようです!
2010年11月28日日曜日
朗読者
マルチニック出身の「朗読者」、
Joby Bernabe という人だそうです。
クレオール語です。
http://www.youtube.com/watch?v=xgYfUQRaP8c
これは中村さんのブログで知りました。
おもしろいですね~(意味はわからないけど!)
詳しくは;
http://mangrove-manglier.blogspot.com/
活劇
今日は土曜日、ではあったんですが、
大学の業務で朝 9:30 から夕方4 時過ぎまで、
みっちり仕事してきました。
そしてその帰り道、
『レベッカ』シリーズの第4巻、やっと聞き終わりました。
今回は、風呂では他の文庫を読んでいたので、
ほとんどすべて、通勤の行き帰りだけで聞き終えた感じです。
この第4巻(邦題は『波乱の新婚生活篇』)は、
今までにはなかった雰囲気のもので、
なんというか、やや不安げな、言ってしまえば暗い要素も入っていました。
まさかこのシリーズがこんな暗さを纏うとは。
もちろん最後には、もつれた糸はほどけます。(それはお約束です。)
でもね、プロセスがね。
しかも今回は、「活劇風」というか、やや大がかりなアクションまであり、
シリーズに新しい面を導入しようとしたのはよく分かります。
さてこうなると、次の出勤日からは、シリーズ最新作、
L'accro du shopping attend un bébé
を聞き始めます。
今度はどうかな??
今日ちょっと寄ったスーパーで、正月用のお供え餅を見かけました。
もうそんな時期なんですね!
2010年11月26日金曜日
Sorry !
実は木坂さん、同時にもう1冊、新詩集を発表なさっています。
『どこへ』です。
http://www.shichosha.co.jp/newrelease/item_262.html
木坂さんとは同じ歳なので、なんというか、
過去への視線というか、
現在の中に過去が閃く瞬間の感じとか、
ああ、やっぱりこうだよねえ、と思わされる詩行があります。
けっこう長い時間を、この地上で過ごしたけれど、
そしてそれは今日も続いているけれど、
いつまでも続くわけではなく、
でもやっぱり、今日は生きている……
◇
今日は授業の後、3年生のO君が研究室に来て、
なんだかんだで1時間くらいしゃべりました。
もともとは、来週は会社説明会で授業に出られない、
と報告しに来ただけなんですけどね。
そこから、就職の話になって……
「いつかは独立したいんですけど、周りから、
10年は働いてからにしろっていわれるんです。
ほんとに、10年かかりますか?」
さあ……
あんまり役に立たない教員でごめん!
2010年11月23日火曜日
『ある日』
今日の東京は、午後には日差しもあって、なかなか気持ちのいい日でした。
そして今日は、仕事も一段落した(ことにした)ので、
楽しみにしていた本を開くことにしました。
木坂涼さんの新詩集、『ある日』です。
木坂さんの詩は、ほんとに日常的でありながら、
その日常が波のように広がっていきます。世界のほうへ。
そして読む者の胸には、あたたかさが残ります。
(あたたかさ、は、さびしさ、と言い換えられます。
なんといっても、わたしたちは生きてるんですから。)
この『ある日』も、まさにそんな詩集。
すべての詩が、
ある日、
から始まります。たとえば、
ある日、
私は改札を出て傘をひろげた。……
とか、
ある日、
「あさって夕方からカレーパーティーをするから、スプーンを
持って参加して」と大学の学食で誘われた。……
あるいは、
ある日、
私はメンフィス動物園にいた。……
さらに、
ある日、
私は猫を風呂に入れた。……
「……」の部分には、時に淡彩、時にカラフルに、人が、生き物が、
時間が、空間が、さまざまに生きています。
この詩集を読んだきっと誰もが、
その人の「ある日」をたどり、思い出し、重ね合わせるでしょう。
木坂さんは遠くにいて、わたしたちの思いに耳を澄ませくれているでしょう。
さらりとしたカバーの紙質、箔押しされた「ある日」。
何度も撫ぜてしまいまいた。
http://www.shichosha.co.jp/newrelease/item_263.html
2010年11月22日月曜日
深呼吸
昨日の日曜日、
勤め先の文化祭、「生明祭」に行ってきました。
お目当てはただ「東京ダイナマイト」一点です。
ダイナマイトは、どちらかいうと静かめなテンションでしたが、
さすがにオモロイ!
2つやったネタのうち、「オレオレ詐欺」のほうは聞いたことがありましたが、
「『涙』を『味噌汁』に変えて歌ったら」というネタは、初めて見ました。
いいですねえ、やっぱりダイナマイトは!
これからも応援します!
そして午後は、大学の近くにありながら、
実はまだ行ったことのなかった生田緑地を散歩してみました。
古い民家を、日本各地から移築して構成した民家園や、
岡本太郎美術館も、覗いてみました。
(TAROは身長158センチだったそうです。等身大のパネルがありました。)
TAROの作品は、渋谷駅でしょっちゅう出会うので、
なんとなく馴染みです。
個人的には、2次元のものより、3次元のもののほうがそそられます。
そして個人的ついでにいえば、わたしは母親のかの子の作品も好きです。
(『東京詩』でも取り上げました。)
彼女の作品の一途さは、どこかTAROの爆発に通じると感じるのは、
おそらくわたしだけではないでしょう。
日々PCの前に座っている時間が長いので、
たまにはこうして、緑地で深呼吸するものいいですね。
(♪ But I fear tomorrow I'll be sitting (in front of the computer ! ))
2010年11月21日日曜日
ステキな別れ
もう1週間経ってしまいましたが、
先週の2年生のフランス語の授業では、
最近聞いている「レベッカ」シリーズの第2巻から、
ちょっと気に入っている場面を取り上げました。
レベッカが、恋人リュックとNYに行く直前のこと、
かつて1度だけ、やや苦いデートをしたことのあるタルカンが、
レベッカと同居しているシューズを訪ねてきます。
これから二人はパーティーに出かけるんです。
この予期しなかった出会いをとらえ、
レベッカは、「ずっと前から言いたかったこと」を、
タルカンに告げる決心をします。
レベッカは言います、
「そのセーター、そのヴェストとあんまり合ってないよ……」
― Tarquin... il y a quelque chose ... que je veux te dire depuis longtemps.
― Oui ? C’est quoi ?
Il plante un regard anxieux dans le mien. Je rejette mes cheveux en arrière.
― Ce pull. Il ne va vraiment pas avec ce gilet.
― Oh ! Tu trouves ?
― Oui. En fait, c’est ... affreux.
― Tu crois que je devrais l’enlever ?
― Oui. Et enlève aussi le gilet.
Docilement, il s’exécute, et je découvre avec étonnement qu’il a finalement beaucoup plus d’allure dans une chemise bleue toute simple.
― Attend, ne bouge pas !
Je file dans ma chambre et j’extrais un pull noir uni d’un des sacs.
― Regarde ! Essaie-le. C’est un Paul Smith.
Il obéit et ... quelle métamorphose !
― Tes cheveux. Il faut les arranger.
10 minutes plus tard, les cheveux ont été lissés en arrière avec un peu de gel.
― Tu es magnifique !
Je suis sincère. Il a l’air... intéressant.
― C’est vrai ?
Il s’examine, la mine vaguement choqué. Bon, je lui ai un peu forcé la main, mais il m’en sera reconnaissant sur le long de terme.
― Amusez-vous bien, dis-je d’une voix maternelle.
― Compris ... Tu veux que je renvoie le pull par la poste ?
― Non ! Garde-le surtout et mets-le. C’est un cadeau.
― Merci. Je ... je suis très reconnaissant, Becky.
Il fait un pas vers moi et m’embrasse sur la joue.
Il aura, j’espère, la chance de rencontrer quelqu’un à cette fête. Il le mérite vraiment.
ところどころ、わたしが勝手にリライトしてます。
というか、難しい個所は切ってあります。でも、
この二人の会話の雰囲気は、十分伝わっている気がします。
Il le mérite vraiment. 「彼はほんとにそれに値する」
ちょっと記憶に残る、別れの場面ですね。
(実はこの別れが、またひとつの伏線にもなっていました。)
2010年11月19日金曜日
Lemon Tree
今日は、文化祭のために授業はお休み。
で、楽しみにしていた映画、『Lemon Tree』を見ました。
この映画、監督は『シリアの花嫁』の Eran Riklis。
残念ながらまだ日本未公開なので、フランス語版DVDで見ることにしました。
舞台は、ヨルダン川西岸地区。
主人公は、そこでもう50年以上続くレモン園の世話をしている女性です。
彼女の子供たちは既に独立し、息子は合衆国にいます。
物語の発端は、このレモン園の隣に、イスラエルの防衛大臣が越してきたこと。
大臣夫妻の警備のために、2000本のレモンの木、
すべてを根こそぎにせよ、という通達が出ます。
美しく勇気あるレモン園主は、断固これを拒否。
つてをたどって弁護士を探し、法廷闘争に持ち込むのですが……
このあと、やはり美しい大臣夫人と、このレモン園主の間に、
なんともいえない感情が通い合い、それがそれぞれの運命に影響を与えます。
夜になると、狼たちの遠吠えが聞こえる西岸地区での、
小さくて大きな物語……
主役のヒアム・アッバスは、『シリアの花嫁』でも主役でした。
すごくいい女優だと思います。わたしは好きです。
(『シリアの花嫁』の父親役の男優も、ちらりと顔を見せています。)
『シリアの花嫁』の舞台はゴラン高原でしたから、
これは一応イスラエル領ですが、シリアとの国境地帯。
西岸地区ももちろん、国境問題で揺れる地区。
つまり両作品とも、「境界」がテーマであるといえそうです。
そしてどちらの場合も、勝者はいない、というか、
両方が敗者に見えます。
もちろん、それでも日常は続くわけですが。
このRiklis 監督は、ありきたりなおさめどころに決して近寄りません。
やっぱり人間はバカだ、とか、
やっぱり平和に暮らしたいよね、とか、
やっぱり話せばわかるよね、とか、
やっぱり「日常」って、国家や宗教を超えるよね、とかいう、
すべての「やっぱり」を、つまりすべての予断を拒否する感じ。
作品自体は柔らかいのに、こんな作品が作れるんですね。
この監督には、もっともっと撮って欲しいです。
1954年生まれと言いますから、まだまだ行けますね!
今夜
今夜10時から、
NHK「世界街歩き」は、パリ・バスティーユ地区の登場です。
見なきゃ!
◇
今朝の清水哲男さんのつぶやきから;
*******************************
菅直人を見ていると、つくづく戦後民主主義の子だという気がする。
右顧左眄しているわけでもなく八方美人になりたいわけでもない。
旧弊な人間からすればそう思えるだろうが、
戦後民主主義を政治の現場で体現すれば、
管のように振る舞わざるを得ない。
いまこそ戦後教育の成果が問われているのだ。
*******************************
戦後民主主義…… それはわたしが受けてきた教育でもあります。
直接関係ないですが、昨日の新聞によれば、白人でも、
「カジュアルで、プリウスに乗ってて、スタバでコーヒー飲んでれば、
それは民主党支持者」だとありました。
(アフリカ系やヒスパニック系も民主党寄り。)
そしてその反対が、共和党支持者だ、ということですね。
「きちんとした短髪で、大型車、こってり食事」、みたいな。
政治的信条の延長上の、こうした生活スタイルを見ただけで分かる、
というのは、
でもたしかにそうだろうな、と思いますね。
2010年11月18日木曜日
De la demer !
昨日は、そういうわけで夜はワタリウムだったんですが、
午後は、NHKで打ち合わせでした。
都合、4,5 時間ほどでした。
途中、30代のフランス人男性と会うことがありました。
とても感じがよく、にこやかなハンサム青年でした。
(「イケメン」という言い回しは、やや抵抗あり。歳か!?)
で、そんな彼はムスリムなので、酒も豚肉もやりません。
彼にはフランスのイスラム社会についていくつか教えてもらったのですが、
それ以外にも、1つ、
まあそうだろうけど完全には自信がなかったフランス語の質問
をしました。それは、ここにはもう何度も登場しているBeyonce Coulibaly の、
歌詞の一部です。
ステキな彼女にオレたちは言い寄るけど、
彼女は全然相手にしてくれない、だってオレたちは
on est tous de la demer !
というところです。
「オレたちはみんな demer だ」というわけなんですが……
この demer 、辞書には出てません、が、もしこれがverlant (逆さ言葉)なら、
merde ! になりそうです。だとすると、
「オレたちはみんなクソだ!」
となり、とてもしっくりきます。
で、多分そうだろうとおもってたんですが。
Bingo ! 正解でした。
フツーに定着している verlant だそうです。
(というか、ラップに出てくるverlant は、基本創作ではなく、
すでに使われてるもの、ということでした。)
となると、demer のまえの de la は、部分冠詞ということになりますね。
このクリップを挙げるのは、もう5~6 回目になるので、
かなり気が引けるのですが、
de la demer ! と合唱(?)しますから、そこだけでもどうぞ!
http://www.youtube.com/watch?v=ZcBEedFhbVQ
0' 48秒あたりから、何度も出てきます。
ちょっとすっきりしました!
ワタリウムって……
今日は昨日に続いて、
青山のワタリウム美術館で、トークイベントを聞いてきました。
「磯崎新 & 藤本壮介」です。
以前ここでも触れたと思いますが、
去年中央公論で読んだ磯崎新の文章が面白かったので、
これは、と思ったわけです。
(今日渡されたハンドアウトは、なんとその中公のコピーでした。)
ナマ磯崎新を見るのは初めてなので、
それだけでも面白かったです。が……
ただ今日は残念ながら、会場がひどかった。
ワタリウムに付属する、オンサンデーズという本屋が会場だったのですが、
まったくイベントには向かない場所で、
とにかく正面から見られる席は半数くらい。
わたしの席(真横)からは、壁に映し出される映像はほとんど見えません。
しかも! びっしり並ぶのはパイプ椅子(か背もたれの無い丸椅子)。
しかも! 入場は20分遅れで、その間客はみんなただ立って待つのみ。
(「コンピューターを設置しています」って、今ごろ?)
しかも! 1500円。
ワタリウム、残念でした。
2010年11月16日火曜日
ある日の Mozart
今日は午前中のゼミがあり、(『100歳の少年』、評判 bon !)
夜はサントリー・ホールへ。
そうです、内田光子&クリーブランド管のコンサートです。
……実は数日前、近くの駅を通った時、駅構内のちょっとした空間で、
若い女性たちが Mozart を演奏している場面に遭遇しました。
それは駅ビルに入っている音楽教室の宣伝活動でしたが、
ヴァイオリンや鍵盤の音は、駅で聞くと小さな驚きがありますね。
演奏自体は、まあ軽いものだったし、
場所柄、マイクまで使っていました、が、
それはやっぱり、Mozart ではあるんです。
それはやっぱり、天才的な音楽だと感じられました。
そして今日、曲目はピアノ・コンツェルトの20&27 す。
これはね、演奏者と曲目を見ただけで、
明らかに80点はいく感じですが、
まさにそういう結果でした。
特にニ短調の20番は、曲としても最上の部類(と思います!)だし、
素晴らしかったです。
不安げな第一楽章も、天上的な第二楽章も、スリリングな第三楽章も。
この20&27番の協奏曲については、内田光子がCD を発表しています。
でもわたしは、わざと買いませんでした。
この2 曲は(たいていのクラシックファン同様)わたしも馴染みだし、
だからこそ、内田光子の解釈を、まずナマで体験したかったのです。
(わたしが特に馴染んでいるのは、ブレンデルやグルダです。)
今日の演奏は、ところどころ、ややゆっくり目のテンポであるように感じました。
それはチェリビダッケやアファナシェフのようにではありませんが、
それでも、音を確かめるように弾いている印象もありました。
決して、弾き飛ばすというのではなく。
それにしても、内田光子のピアノの音って、
こんなにきれいだったんですね。
なんというか、この世の音ではないみたいな気がする瞬間もあり……
どんなに高性能のスピーカーでも、
この音は再現できないでしょう。
というわけで、
1ファンに過ぎないわたしが、こんなことを言うのは気が引けるんですが、
でも学生諸君に言うつもりで言っちゃいましょう。
「クラシックに興味はあるけど、どこから始めていいかわからない」
とお困りのみなさんがもしいらしたら、
上に挙げたCD を推薦しちゃいます。
素晴らしい曲、新鮮な演奏。
ここで試聴できます;
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%84%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%83%88-%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E7%AC%AC20%E7%95%AA-%E7%AC%AC27%E7%95%AA-%E5%86%85%E7%94%B0%E5%85%89%E5%AD%90/dp/B0041N98GY/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1289917872&sr=8-1
ただしこの試聴、大事な「出だし」はわざと聞かせてない模様。
出だしがいいんですよね、どの楽章も。
というわけで、楽しい一夜でした!
2010年11月15日月曜日
逆引き
週末はつるべ落とし……
あっという間に月曜日です。
あんまり活躍する機会はないのですが、
たまに使わないではないのが逆引き辞典です。
もちろん、フランス語版もあります;
http://www.littera.org/dico/index.php
韻を踏んで詩/詞を作りたいときなんか、
きっと役に立つのでしょう。
フランス語ラップを目指すあなたには、使える、かも?
◇
今日午後に寄ったスタバで、
白水社の辞書、Dico を使って勉強しているうら若き女性がいました。
彼女は、電子辞書も携帯していたのですが、
なぜかDico のほうをバリバリ引いてました。
何を読んでたんでしょうねえ……
あっという間に月曜日です。
あんまり活躍する機会はないのですが、
たまに使わないではないのが逆引き辞典です。
もちろん、フランス語版もあります;
http://www.littera.org/dico/index.php
韻を踏んで詩/詞を作りたいときなんか、
きっと役に立つのでしょう。
フランス語ラップを目指すあなたには、使える、かも?
◇
今日午後に寄ったスタバで、
白水社の辞書、Dico を使って勉強しているうら若き女性がいました。
彼女は、電子辞書も携帯していたのですが、
なぜかDico のほうをバリバリ引いてました。
何を読んでたんでしょうねえ……
2010年11月12日金曜日
『100歳の少年と12通の手紙』
かなり前から、始まったらここでご紹介しようと思っていて、
気づいたら公開後1週間が経っていた映画、それは
『100歳の少年と12通の手紙』
です。
予告編もここにあります;
http://www.100-12.com/
原作は、『イブラヒムとコーランの花たち』のエリック=エマニュエル・シュミット。
そう聞いただけで、まあ75点は間違いないな、という感じ。
原作小説は、2時間で読める短さながら、
なかなか心に残るいい作品だと思います。
で映画のほうは、わたしはまだ見ていないのですが、
たった一人、早くも見てきた女子学生のレポートによると、
これは期待通りの作品のようです。ただ、
「日曜の夕方の回は、けっこう空いてました」とのこと。
早めに行かないと終わっちゃうかも。
そして1つ残念なのは、上映館が少ないこと。
東京だと、日比谷シャンテのみ。
神奈川・千葉が各1館。(以下上の公式サイトをどうぞ)
まあ、公開されるだけいいか。
みなさん、早めに行きましょう!
2010年11月11日木曜日
4 へ
ここしばらく、大学の業務を家に持ち帰ってこなす日々が続いています。
それもまた楽しからずや。(ということにしときましょう!)
でも通勤時はお遊びタイム! ということにして、
しつこく『レベッカのお買い物日記』を聞いています。
で今日、その3、
L'accro du shopping dit oui
が終了。この巻は……
ここまでの3冊の中では、残念ながら1番弱い気がしました。
ペーパーバックで500ページ近いのに、
メインのストーリー以外に「絡み」も少なく、
中盤はだいぶゆるかったかな。
そして大事なメインの問題そのものも、
あんまり感情移入できるものじゃなくて。
でも聞き続けていられるのは、
朗読している女性の声の質も、実は大きいんです。
比較的低くて、下品さを上品に演じたり、
間抜けな感じをさらっと語ったり、わたしはとても好きです。
もう30時間くらいは彼女の声を(耳元で!)聞いているのに、
実際の彼女の情報はゼロっていうのが、
ちょっと変な気もしますが。
(今勤めている理工学部に、フランス語が好きな先生がいらっしゃいます。
その先生の専門は電気関係です。
で先日、その先生に、このシリーズの第1巻のCD をプレゼントしました。
聞いてくれたかな?)
明日から、その4、
L'accro du shopping a une sœur
に突入です。
今度は、少し濃くなって欲しいけど……
(もう 5 巻まで買ってあるんだから、お願いだから Be intersting !)
2010年11月10日水曜日
2010年11月9日火曜日
Breaking News
数日前、NHKのナオコさんはLady Gaga に似てるのファンだ、
と書きましたが、実はディレクターのユキさんは、
マイケルのファンです。(ってカミングアウトしていいですよね!?)
マイケルと言えば、1週間だけ試聴できる新曲が発表されましたね;
http://breakingnews.michaeljackson.com/JP/
Mmm.. 新しいアルバムは、また大ヒットなんでしょう。
(ただ、Will I Am などは、録音があるからって、
マイケルが「完成」と言ってない曲を出すのはどうか、とコメントしてます。
でもファンとしては聞きたいし、難しいところですね。)
と書きましたが、実はディレクターのユキさんは、
マイケルのファンです。(ってカミングアウトしていいですよね!?)
マイケルと言えば、1週間だけ試聴できる新曲が発表されましたね;
http://breakingnews.michaeljackson.com/JP/
Mmm.. 新しいアルバムは、また大ヒットなんでしょう。
(ただ、Will I Am などは、録音があるからって、
マイケルが「完成」と言ってない曲を出すのはどうか、とコメントしてます。
でもファンとしては聞きたいし、難しいところですね。)
2010年11月8日月曜日
タワレコ新宿店
昨日、テテのミニ・ライブがあるというご紹介をした、新宿のタワレコ。
ここはかつて、須山さんとの待ち合わせに使っていました。
どちらかが遅れても、ここなら大丈夫! というわけですね。
(本屋は…… これは別に時間を確保してからいかないと。)
で、タワレコには申し訳ないのですが、
待ち合わせには使っても、実際に買うのは渋谷のHMVがほとんどでした。
が、ご存知の通り渋谷店は消滅。
そしてHMVの新宿店は、豆粒ほどの売り場面積。
タワレコ新宿店、ワールド・ミュージック充実しています。
たとえば、先日ここでも「悪魔を憐れむ歌」をご紹介した、
Orchestre Nationale de Barbès も、
ちゃんと新譜が並んでいました。
これってなかなかないことだと思います。
これからは、このお店に行くことになると思います。
やっぱり、アマゾンだけじゃなくて、こういうお店が欲しいですね。
どうでもいいことですが、今わたしが使っている i-pod のイアホン、
タワレコ・ブランドの黄色いやつです。
これ、たしかに可愛い! んですが、
低音が、かなりイジッテアル感があり、
量を優先させたようで、スピード感がない感じ。
朗読なら大丈夫だけど、音楽は……?
ま、素人の感想ですけど!
2010年11月7日日曜日
こ!
行ってきました、昨日の「20世紀フランス文学と写真」。
(他にまわるところがあり、第3セッションのみとなってしまいましたが。)
一言で感想を言うなら、「こ!」(「濃い」の意。)となるでしょう。
発表者のこれまでの道のりが偲ばれる、とても濃く厚い時間でした。
すごいですね~、優秀な人たちって!
圧倒されました。
気になること、はあ~、と思うことはたくさんあったのですが、
中でいくつか挙げるなら、まずは、野崎歓さんが紹介してくださった、
ギベールの一節;
...à chaque seconde, sur chaque mètre carré de tous les points du globe,
il se forme une situation photographique qui se transforme en petit désespoir
si on ne possède pas.
(……)毎瞬、地球上のあらゆる地点のどの一メートル四方においても、
写真的なシチュエーションが生じ、それをわがものとできないとしたら
ひとは軽い落胆に捕らわれるだろう。
こんなこと、考えたこともなかった気もするし、
さんざん思ってきた気もするし……
そしてこんなことが、すでに79年に書かれていたんですね。
そして管さんの詩の一節;
一瞬ごとの音はそれをリアルタイムで耳にしているとき、まだ音楽ではないだろう
ただ音が消えて次の音にその場を丸ごとゆずりその連なりが瞬間ごとに
もやもやした回想として組み上げられたなら
消えた音の印象をわれわれは音楽と呼び
(……)
だが写真の感動だってむしろ回想の中にあるのではないか
くりかえし回想される写真、目の前にない写真、思い出の中で
次第にぼやけ薄れゆく写真、忘れてゆく輪郭や色彩
薄れながらなおも人にいつまでも呼びかける何かの痕跡、存在の名残
(「ラジオのように/消えてゆく」)
……そうだったのか……
そして休み時間には、
「サルトルのイメージ論 ―不在の写真論をめぐって」を発表なさった、
そして大好評だった「応用編」の講師でもある澤田先生と長めの立ち話。
番組通り、とても暖かい先生です。
で帰り道には、ばりばり現役の写真家、藤部明子さんと同じ電車に。
「上海万博いったんやけど、これがねえ、パビリオンとかより、
人がおもしろいの~! 見あきひんかったわ~!」
さすがです。
というわけで、濃さの一端をお伝えできたでしょうか?
◇
Tété が来日して、新宿のタワレコでミニライブをやるそうです。
今タワレコで彼のCDを買うと、その入場券が付いてきます。
ファンは急げ!
http://www.youtube.com/watch?v=BFcBHbHdbsg
2010年11月6日土曜日
Gaga et Madonna
土曜日、今日の東京はいい天気です。あったかいし。
で午後からは、東大に行くつもりです。
◇
昨日の2年生の授業で読んだのはコレ;
http://next.liberation.fr/musique/01012299955-lady-gaga-entre-a-l-universite-de-columbia
「ガガ、コロンビア大学に入る」。
といっても、本物の彼女が入学するわけじゃなく、
「レディ・ガガとセレブの社会学」という講座が、
来年開講されるということのようですね。
社会学って、おもしろいですよね。(特にこういう系は。)
ガガというと、ラジオで一緒に仕事したナオコさんを思い出します。
(「ゲ~ンキか~い?」 by Joey )
でもそれって、ガガのファンて、わたしの周りにはナオコさんくらい、
ということでもあります。
学生たちの中にも、いないことなないんでしょうが、
やっぱりJ-POP 好きのほうが多いようです。
(それを言うなら、BEPファンだって、ビヨンセファンだってリアーナファンだって、
大学では遭遇したことないですけど。)
この記事の中の、
«Apparemment, un des secrets pour devenir célèbre est de changer de nom»
「有名になるための秘密の一つは、名前を変えること」という部分は、
マドンナの名曲、American Life の出だしを思い出させます;
Do I have to change my name ?
Will it get me far ?
Should I lose some weight ?
Am I gonna be a star ?
http://www.youtube.com/watch?v=LYduJw5LyFM&ob=av2e
個人的には、数あるマドンナの曲に中でも、印象深い曲の1つです。
ほんのちょっと舌足らずな感じのラップも含めて。
ガガとマドンナ、これまでもさんざん比較されてきましたが、
まだ続きがある気がしますね。
2010年11月4日木曜日
20世紀フランス文学と写真
お伝えしようと思いつつ遅くなりました。
「20世紀フランス文学と写真」です;
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/futsubun/news/2010/10/08/
「まいフラ」中級講座を担当なさっていた澤田直先生も、
登場されるんですね。
みんな豪華ですが、第3セッションは特にそうですねえ。
予約・申し込みは不要だそうです!
2010年11月3日水曜日
6 façons de sourire
あっという間に時は流れ、もう 5日も前のことになりましたが、
2年生の授業で読んだ記事がこれ、
「笑いは 6 通りある」
です。
http://www.slate.fr/lien/29261/six-facons-de-sourire
(sourire というと、フツーは「微笑み」ということなんでしょうが、
この記事を読む限り、「爆笑」までも含んでいるようです。)
まずは出だし、「モナリザの微笑み」で軽く読者の気を引いた後、
大きく 2 グループに分かれると宣言します。
それが、「自分に向けられた笑い」と、「他者に向けられた(社会的な)笑い」です。
そしてそれぞれが、さらに3 つずつに下位区分され、
合計6 種類になるわけです。
授業では、
「全部訳す必要はないから、箇条書きでお願いします。
全体を大きくつかむように!」
といったんですが……
しばらく見ていると、どうもこちらのイメージが伝わっていないので、さらに、
「まずは 6 種類がなにか、それをつかまえちゃってから、
時間内で、個々の内容をつめていくように!」
と追加。でも……
まだ意図は伝わらない様子。で仕方なく、
A ( ) : 1 ……
: 2 ……
: 3 ……
B ( ) : 4 ……
: 5 ……
: 6 ……
と黒板に書いて、
「こうなるように、エクセルっぽく!」
と指示。で……
もちろん、きれいにできていた学生もいます。
ただやはり、全体としては、ちょっと難しかったみたいです。
こういう練習、また今度やらないと!
2010年11月2日火曜日
moderne
今日の「東京詩」のプレゼンでは、
「いきものがかり」の「SAKURA」が、この授業では初登場しました。
この曲、「東京」という言葉は1度も出てきませんが、
意識されているのは明らかに東京です。
ご存知の方も多いでしょうけれど、
「いきものがかり」は男男女の3人組みで、
同級生である男性2人が小学生の時担当した「生き物係」から、
そのグループ名がきているということのようですが、
このネーミングは、たしかに少し面白いですね。
意外性があるし、「神がかり」なんかも連想させるし。
(というような意見が、昼ご飯を一緒に食べた同僚からも出ました。)
ただ、この「SAKURA」という曲の、特に詞は、
なんとも古めかしいものです。
言葉もそうですが、とりわけ語られている物語の古めかしさと言ったら!
例の、都会に出る男と、彼を思い続けて「故郷」で生きる女、というやつです。
しかも彼らは3人とも神奈川出身で、
途中に出てくる「春の大橋」は、厚木と本厚木の間だとか。
それって、新宿まで1時間かからないでしょ??
まあね、「桜」を持ち出してるところですでに、
古さに寄り添ってるわけですけど、
実際歌詞は、「これ演歌じゃ?」という箇所もあります。
でもこういう言い方をすると、
「演歌じゃ悪いわけ?」という声も聞こえてくる気がします。
わたしは、ポップスには、演歌であって欲しくないと思っているほうです。
というのは……
要は、演歌は様式であり、
一方ポップスは、時代を切り開くものであって欲しいと思うからです。
様式を壊し続けることが、モダンの本質であり、
ポップスはモダンであるべきだと考えているのです。
これって、ないものねだりでしょうか?
Il faut être absolument moderne.
絶対にモダンでなければならない。
とはランボーの一節ですが、
それこそが、たとえばバッハの深さは望めないポップスの、
ポップスだけが持つ価値だという気がしています。
バッハは、色んな演奏が試みられ、
それがまたたいていは面白いものだと思います。
でもやはり、「バッハの現代的解釈」は、
ポップスから湧きあがる現代性とは違うものです。
まあそんなふうに、わたしは思っているわけです。
……授業の話から、自分でも思わぬことを書いてしまいました。
でも音楽って、ほんとに魅力的ですよね。
(『扉をたたく人』という、9.11後のNYを舞台にした映画で、
不法滞在のために収監されたシリア移民の青年と、
彼と心を通わせる主人公が、
面会室のガラス越しに、胸や机をジャンベの代わりに叩く場面があります。
「音楽がいるんだ」という青年。
派手さはないけれど、ちょっといい場面です。)
◇
「東京詩」ゼミのみなさんへ。
今週の宿題について連絡します;
・先週に続いて、p.196まで読んでくる。
・p.401 あたりを参考にして、「コンビニの詩」を書いてくる。
これは、経験に基づいて書けますね?
「わたしにとってコンビニとはなにか?」
あるいは、
「現代においてコンビニは何に似ているか?」
といいう感じでお願いします。
Bon courage !
2010年11月1日月曜日
空振り
昨日、
『あるいは裏切りという名の犬』
のことを書きましたが、監督のオリヴィエ・マルシャルの作品を見たのは、
初めてではありません。
もうかなり前ですが、『ギャングスター』という作品を見たことがあります。
(先週の木曜日に、ちょっと触れましたね。)
当時それを見ようと思ったのは、
主演がアンヌ・パリロー(=ニキータ)だったからで、
それ以外のことは考えていませんでした。
ただこの作品、ちょっとエグイ感じだった記憶があります。
『あるいは裏切りという名の犬』
には、エヴァという女性刑事が登場します。
彼女の感情は、わたしたち市井の庶民にも納得がいくもので、
しかも潔い感じ。
と思ったら、彼女、カトリーヌ・マルシャルは、監督の奥さんなのでした。
2人の間には3人の子供がいるそうです。
そして今日レンタル屋さんまで行って借りてきたのは、
同じオリヴィエ・マルシャルの、
『やがて復讐という名の雨』
です。で見始めてみたら……
オオ、これ前に借りて見たことがあります、完全に忘れてましたが!
でもまあ曖昧な記憶をよみがえらせながら見ていると、
ある場面から急に、見覚えがなくなりました。
前回は、ここで止めたんですね。
ただ、そこで止めてしまう気持ちは、よく分かります。
(って自分のことですけど!)
この映画、はっきり言うと好きじゃありません。
わたしはノワールは好きなんですが、
ホラーは苦手なんです。
Voilà pourquoi. ま、そういうわけです。
(予告編もリンクなし!)
オリヴィエ・マルシャル、好きになれるかと思ったんですが、
ちょっと残念でした!
◇
「ナミ恋」スタッフのリーダーだったケンタまで借り出されている、
NHKのビッグイベント開催中です。
http://www.nhk.or.jp/bunkasai/taiken.html
お子様連れには、とても良さそうですね。
2010年10月31日日曜日
36 Quai des Orfèvres
今日の東京は、期待した晴天には恵まれず、
結局この土日は、なんだかな~の天気でしたね。
というわけで、今日も部屋で映画です。その名も、
『あるいは裏切りという名の犬』。
おお、なんだかアナクロではありますが、
かといって受けないわけでもなさそうです、ノワール・ファンには特に。
しかも主演は、ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデューという、
まあフランスの2大スターといっても良さそうなコンビです。
http://www.youtube.com/watch?v=jPx0PQpR82s&feature=related
このDVDは、行きつけのレンタル屋さんで何度も手に取り、
その度に棚に戻していたのですが、ついに見てみました。
36 Quai des Orfèvres という原題なので、もしかしたら、
少しはパリ情報もあるかな? という感じで。
(この住所は、パリ警視庁の所在地。
それにしても、あまりに思い切った邦題ですね!)
内容は…… パリ情報とは無縁でしたが、
とてもよくできたノワールだと思いました。
ヴァイオレントだし、ややムリ目な部分もあるけれど、
全体としては、傑作ノワールに入ると感じました。
そう、ヴァイオレントではあるけれど、ある種の品もあるし。
わたしは一時期、ハードボイルドが好きでした。
(今も嫌いじゃないですけど。)
文学的な表現技法から行っても、
ハードボイルド的な、心情表現を排するやり方は、
ベタベタなものよりはずっとよかったし。
ただ最大の問題は、つい様式化してしまうことなんでしょうが、
今回の『あるいは裏切りという名の犬』については、
不思議に生き生きしているところもあり……
それが成功作というものなんでしょう。
こうなったら、もうちょっと映画見ることにします!
さあ、今週からは11月!
びっくりですねえ、もうあと今年も2カ月なんて!
はりきって行きましょう!
2010年10月30日土曜日
『アイシャ』
昨日は午前の授業の後、
大澤真幸さんの特別講義がありました。
さすが、というしかない、濃い2時間でした;
http://monpaysnatal.blogspot.com/
で今日は、あるイベントに行くつもりだったんですが、
台風にビビって、家で過ごすことに。
そして前から見たかった『アイシャ』という映画を見ました。
これは日本未発売なので、
アマゾン・フランスで買った(9.99 €。安いです。)ものなんですが、
ラッキーなことに、フランス語の字幕を出すことができます。
字幕なので、会話そのままではないのですが、
と~っても助かります。
でもその分、分からないところは辞書を引きながら見るので、
倍くらいの時間がかかりましたけど。
でもそれは言いかえると、時間かけたくなる面白さ、ということでもあります。
ま、興味深さ、というほうがいいのかな?
http://www.youtube.com/watch?v=H_mZpcW4Uto&feature=related
アイシャが住んでいるのは、パリの北東、ボビニーです。
これはメトロの5号線の終点なんですが、
細かく言えば、アイシャの住む団地はもう少し先のAvenue Karl Marx です。
もちろん、環状道路(ペリフェリック)の外側です。
アイシャの一家はアルジェリア系のムスリム。
小柄な父親は強権的、抑圧的、
母親は信心深く、おまじないに頼ったり。
アイシャはなんとかこのシテを脱出しようとしていて、
博士号をもつ従妹は、イスラム系だという理由で就職できません。
たくさんのムスリムが登場しますが、彼らはもちろん一様ではありません。
たとえば女性の「純潔」に対する感覚も、
世代によってずいぶん差があるし。
そしてこの、コメディともいえる映画に厚みを与えているのは、
丁寧な人物描写です。
たとえば、
教条的で頑固な父親は、自分の定年退職の日、
一人で医者を訪れ、退職への心の準備ができていない悩みを打ち明けます。
しかも彼は、1952年に、退職の時には、家族を連れてアルジェリアに帰ると、
コーランに誓っていたのです。これは大問題です。
けれども医者は、
イスラムは開けた宗教なんだから、誓いを取り消す方法があるだろう?
と励まします。
わたしらはもっと大変なんだよ、ユダヤ人だから!
というわけです。
またマルセイユ生まれの母親は、
とにかく運転免許を取ることに命がけなのですが、
アイシャの貞操を守るため、怪しげな魔術師(?)のところを訪れます。
彼は黒人で、フランス語でもアラブ語でもない言葉で祈ります。
(途中まちがいなく、彼は「タタンザンベ」と言っているので、
リンガラ語なんでしょうか? 「わが神よ」という意味でしたね。
ってこれはほら、Bisso na bisso の曲名でした、「今週の1曲」でも取り上げた。)
で母は、彼に調合してもらった薬を毎日娘に飲ませるのですが……
また、博士号があるのに就職できない従妹は、悩んだ末、
若きイスラムの伝道師(?)のような人のもとを訪れます。
そこには、彼女と同じ悩みから出発し、
今ではヘジャブを付けることで心の安定を得た、と語る女性たちがいます。
これはどうも胡散臭い感じ。
しかもその伝道師は彼女に、「一時的結婚」という、
訳のわからない申し出をします。
まさか彼女が受けるわけはないよね、と思ったのも束の間……
アイシャは、色々シテを脱出する計画を立てるのですが、
ムリない理由で決行できず。
しまいには、職場(クルマの解体工場)の上司に彼女から結婚を持ちかける始末。
(結婚後すぐに離婚する予定で。)
けれどこの話は、両家の激突により破談。
というのも、アイシャの父親はFLN派。相手方はMNA派。
でこの両派は、アルジェリアのライバル政党(?)なのです。
まあ単にライバルって言えるほど、単純な敵対関係じゃありませんが。
でもこれも、ほぼ50年前の話。今だに「有効」とは……
簡単に見られないのが難点ですが、
学びどころ満載の映画でした!
2010年10月28日木曜日
そろそろ
で、今日の午後、やっぱり『チャオ・パンタン』、見たくなりますね。
自宅のVHSが壊れてから半年、
これは大学の資料室にあるプレーヤーで見るしかない、というわけで、
試してみたんです。が……
最初はテープが悪いのかと思ったんですが、
他のものもまったく同じ。つまり、
10秒ごとに止まってしまうんです!
これは壊れてるな。しかも見ると、
「91年製」。
これはもうそろそろ、買い替えてもいいですね?
備品担当のK先生に、来週交渉しよ!
◇
明日は生田校舎で、「大学院特別授業」があります。
担当は、日本を代表する学者の一人、大澤真幸さんです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〈第二の科学革命〉の知識社会学――量子力学、キュビスム、そして革命
普通は「科学革命」と言いますと、ニュートンなどが出てきた17世紀
の科学の変化を指すわけですが、私は、20世紀初頭の科学、とり
わけ物理学の革新(相対性理論‐量子力学)を「第二の科学革命」
と呼んでおります。この「第二の科学革命」を、同時代の芸術や政
治の変化と関連づけることで、20世紀以降の「近代社会の変容」につ
いて考えるのが、講義の主題です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
楽しみです!
2010年10月27日水曜日
ゴシップ的に
昔、『チャオ・パンタン』という映画があって、好きでした。
いわゆるフィルム・ノワールで、
若い友人を殺されたガソリン・スタンドのオヤジが復讐に立ち上がる、
という話です。もちろん彼は、元刑事(みたいな感じ)。
(たしか、たった1回ですが、授業で見せたこともあります。
その大学は、ちゃんとしたAVホールがあり、
濡れた石畳の質感も一応感じられます。
撮影は、後に監督もこなしたブルーノ・ニュイッテン。
イザベル・アジャーニとの間に、子供がいるそうです。)
研究室の棚に、この映画のVHSがあります。(画像)
83年の作品なので、少なくとも、もう20年は見てないことになるんですが……
昨日、何の気なしにこれを手に取ってみました。
するとまずオヤッと思ったのは、そのジャケ写。
これってもしかして、バルベス駅じゃ? いや、多分そう。
そしてもう1つ、監督は……クロード・ベリ。
ああ、そうそう。彼だったよね……って待てよ、
あの『サンドイッチの年』の主役のトマ・ラングマンは、
ベリの次男だったはず!
さっそく確認すると、やっぱりそうじゃん!
そのことは知ってたのに、『チャオ・パンタン』の監督がベリであることは、
完全に忘れてました。
今調べたら、ベリの本名は、クロード・ベリ・ラングマン、なんですね。
これなら覚えやすいです。
しかも、はっきりユダヤ人名ですね。
(実際ベリの父親は、ポーランド系のアシュケナジム。)
そしてトマ・ラングマンのほうは、今はプロデシューサーもやってるみたい。
ふ~ん、そうなんだ。でどんな作品の? と思ったら、
なんと、『ジャック・メスリーヌ』ときた!
あら~、全然知らずに見てました!
そして話は戻りますが、『チャオ・パンタン』で殺された青年、
彼はアラブ系ユダヤ人という設定なんですが、
これを演じるリシャール・アンコニナは、もうバリバリのユダヤ人ですね。
『原色パリ図鑑』という、
パリのユダヤ人街を舞台にした作品では、彼は主役でしたし。
(『ギャングスター』では、アンヌ・パリロー(=ニキータ)の恋人役でした。)
Mmm... まあ見てたんだけど、見てなかったんですねえ……
2010年10月26日火曜日
切り開く
遅ればせながら、昨日、
NHKの「プロフェッショナル」の、松本人志の回を見ました。
まず驚いたのは、松っちゃんを前にした時の、
他の芸人さんたちの緊張ぶり。
松っちゃん自身ははむしろ気さくな感じなのに、
周囲からはどれほど畏怖されているか、伝わってきました。
あとはやはり、彼の真摯さ、でしょうか、笑いというものに関しての。
そして同時に、同じことはやらない(!)という姿勢に、
時代を切り開く人たちに共通の、なんというか、
瞬発力のある運動選手のような鋭さを感じました。
でもこういう人たちって、やっぱりどこか孤高の印象があります。
いや、実際にはたくさんのスタッフがいて、
彼らなしではこんなに仕事ができるはずもないのだけれど、
それでも、彼の横顔には孤独が浮かんでいます。
わたしなんかにはうかがい知れない境地なのでしょう。
やはり、現代日本を代表する、「笑い」クリエーター&パフォーマーですね。
そういえば、松っちゃんは adidas のレザー・ジャケットを着てましたね。
かっこいいけど、高そう。
ちなみに adidas はユダヤ系の会社ですね。
そのせいかどうか、パリのユダヤ人街にも、
唐突に店が出現します。
これも遅ればせながら、スポーツメーカーの服や靴、
最近わたしもよく使っています。
2010年10月24日日曜日
こんな民主化
一昨日の金曜日、2年生の授業では、これを読みました;
http://www.madmoizelle.com/tendances-accessoires-automne-hiver-20102011-15427
なぜこれにしたのかというと、
まず、ここのところ硬いネタが続いていたこと、
そして、ちょうど前日、朝日の夕刊に、
「パリコレ・2011・春夏」
の記事が出ていたからです。
これもコピーして配ったら、
ファッションというものの「波動」が、
まあ一瞬でも感じられるかなあ、と思ったのです。
いや、もちろんほとんどの女子たちや、
結構な数の男子たちは、
まさにファッションの現場にいるのでしょう。
(訳す時も、今回ばかりは彼らが頼り!)
でもね、ファッションのファの字、いやフの字、
いやフの字の最初の横棒さえ気にしてこなかった学生もまたいるわけです。
一生に90分くらい、ファッションについて思いめぐらすのも、
悪かないかなあとも思うわけです。
クリエーターたちは、時に無意識なまま、
時代の気分を表現してることもあるわけですから。
前にも書きましたが、結論を言えば、
パリより東京のほうがおしゃれだとわたしは思っています。
でもね、パリの流行を覗いてみるのも、
やっぱりそれなりに楽しいです。
ニーハイの解説のところで、
..., il ne reste plus qu’à démocratiser cette inspiration.
というところがあって、ここでいう「民主化する」っていうのは、ようは
「今季はもうニーハイをストッキングの上から穿いちゃうこと」
なんですね。あとはそれだけだと。
この使い方、面白いですね。
それから羽根の髪飾り、これはちょいちょい見かける気もします。
日本でもクルんでしょうか!?
2010年10月23日土曜日
昆布と明治維新
ああ自分は何も知らないなあ、と思うことはしょっちゅうありますが、
つい昨日もありました。
沖縄出身の英語の先生とだべっている時のことでした。
(ここからはすべて、その時に教わったことです。)
みなさん、昆布が全然採れない沖縄は、
実は昆布の消費量日本一だ、という話、ご存知ですか?
(わたしはこれさえ知りませんでした。)
で、なぜそうなったか、という話なんですが……
最初に結論を言いましょう。
江戸時代、北海道産の昆布が、北前船によって運ばれたから、です。
じゃあなぜ、そんな遠くのものが、沖縄(琉球王国)まで?
図式はこうです。
琉球が中国から輸入した漢方薬(の原料)
↓ ↑
薩摩藩
↓ ↑
北海道の昆布
Mmm, これは明らかに、薩摩が儲かる仕組みです。
だって、どっちの方向でも潤うんですから。
そしてこの背景には、「富山の薬売り」からの、
漢方薬に対する需要があったと言われています。
さて、では薩摩は、この儲かった金で何をしたでしょう?
雑にいえば…… これは明治維新なんです!
沖縄料理には、そういえば昆布が多く登場します。
今回は、「昆布に歴史あり」をお送りいたしました!
◇
土曜日ですね。1曲行きましょう。
あの名曲、「悪魔を憐れむ歌」、ヴァージョン・バルベス!
http://www.dailymotion.com/video/x5k57k_sympathy-for-the-devil-orchestre-na_music
面白いでしょ!
national とありますが、これはバルベスを「国」とみたてただけで、
全然「国立」じゃありません。
最近、彼らのアルバムをよく聞いています。
2010年10月21日木曜日
新幹線
ラジオの仕事が終わってから、
なかなかレナさんと会う機会もないのですが、
今日久しぶりに連絡があり……
「先週の土曜日に愛知県で講演会がありました。
そこで、MIRACLE !
新幹線でお隣に座った方が、
2008年ラジオ講座の再放送を聞いてくれていたのです」
ほうほう、そんなことが。
レナさんは、なぜかリスナーの方と遭遇することが多いんですよね。
飲み屋さんでサインで話しかけられたり、
タクシーの運転手さんに「ア、レナさん!」て言われたり。
でもそれだけ聞いてくださってるということだから、
これは喜ぶべきことですね。
◇
今日は、イスタンブールでの学会から帰ってきた学生から、
色々彼の地の様子を聞きました。
イスラム99%の国ですが、
たとえば若い女性たちの場合ヘジャブを被っている人は少数派だとか。
で、スカートに、レギンス……
こんなことを聞くだけでも、その土地の印象は変わるものですね。
『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』の後半、
イブラヒムとモモが、クルマでイブラヒムの故郷に向かうのですが、
その途中、ボスポラス海峡を船で渡ります。
わたしにとってのイスタンブールは、その場面で聞こえる霧笛と海風、
そして対岸の、尖塔の多いシルエットです。
アメリカ、フランス、ドイツなどからも、たくさん観光客が来ているそうです。
行ってみたいですねえ……
*画像はサン・マルタン運河。撮ったのはベルヴィルの近くです。
2010年10月20日水曜日
@ 渋谷
今日は久しぶりに、渋谷まで仕事に行ってきました。
まずはNHK出版のアキ子さん&編集長と少しだけ打ち合わせして、
別口の仕事に移ります。
こちらは、3:30 から6 時間、がっつり働きました。
今日初対面の方が3 人いらしたんですが、3 人ともプロ。
耳を傾けるべき意見をおっしゃいます。
う~ん、勉強になります!
帰り道、夜10時前にセンター街を通り抜けたんですが、
いつものように、
コンビニの前にしゃがんでカップ麺をすする女子たち。
(中にはなつかしいガングロの少女も。)
あちこちにたむろする男子たち。
(ホストクラブの広告から抜け出したような。)
深沢七郎の短篇に、「東京のプリンスたち」というのがありました。
わたしは好きな作品でしたが、
内容はほぼ忘れました!
でも、このタイミングでなんとなく思い出すっていうことは、
当時の「センター街」を描いていたんでしょう。
久しぶりに、七郎さん読みたくなってきました!
2010年10月19日火曜日
出張授業
今日は午前中にいつものゼミを2つやったあと、
あわてて電車に乗り、
同じ明治大学の駿河台校舎(お茶の水)に行きました。
というのも、同僚の管さんが、
情報コミュニケーション学部の「比較文学」の授業で、
ゲストスピーカーとして話すことになっており、
まあついでにわたしも話してもいいよ、ということになったからです。
駿河台の校舎で授業をするのは初めてでしたが、
今日の70人ほどの学生たちは、物珍しかったのか、
とてもよく聞いてくれていた感があります。
全体テーマは「翻訳」なのですが、
管さんが考えてきてくれた献立は;
1)われわれは世界を言語によって了解している、
でも言語は非常に限られた有効性しか持たない。
2)われわれあの大部分はコトバの中で生きている、
でもコトバは決して単数ではない。
→オムニフォン、という考え方
3)ひとつのコトバは翻訳によって世界に目覚めてゆく。
→コトバの姿を変え育ててゆく作業としての翻訳
う~ん、深い話です。
こうしたテーマに興味が湧くようでしたら、ぜひ管さんの本を。
特に「オムニフォン」については、
『オムニフォン』があります。
集中して読めば、必ず鱗が何枚も落ちます。
この授業の本来の担当は、
パウル・ツェランがご専門の関口先生です。
ツェランも、なかなか難解ですが、
これは本当に、いつかゆっくり読みたい詩人の一人です。
彼はユダヤ人として強制収容所を経験し、
最後はパリで暮らしました。
関口先生の本はこちら;
http://www.ikubundo.com/book/b51280.html
引き込まれます。
2010年10月17日日曜日
L'accro du shopping à Manhattan
ちょっと前に、
「10年前のイギリスのベストセラー、仏訳版面白し!」とご報告した、
ソフィー・キンセラの「レベッカのお買いもの日記」シリーズ、
一昨日「2」が終了しました。
以前通りのルールを守り、通勤中に朗読を聞き、
その続きを風呂で読む、という繰り返しです。
この「2」は、途中やや心配になりましたが、
後半はしっかり持ち直し、読後感は爽やか。
これはたしかに「お買いもの」がでてきますが、
やはり根本は若い女性の生活、仕事、そして恋愛です。
昨日今日は、用意してある「3」に入らず、
風呂で拾い読みして、余韻を楽しんでいます。
そんなことがしたくなる感じなんです。
話の本筋とは関係ありませんが、
主人公レベッカがある男友達に、
思いきって言う場面があります、その服はよくないよ、と。
彼女はNYに旅立つので、ここで言ってあげないと、という、
なんというか母親的な心情だったようです。
この場面、なぜか心に沁みました。
キーは、ポール・スミスのセーターです。
*念のために。
CD(MP3 版)はAmazon France でも少し買えますが、
全部揃うのはココです;
http://www.editionsvdb.fr/kinsella-sophie_m143.html
◇
10月も後半に入りますね。
実はこの2ヶ月、パリで調べたことをまとめていたんですが、
それも一段落したので、
そろそろ次の仕事に気持ちを切り替えようとしています。
これは大きい仕事なので、
来年の7 月くらいまではかかりそうです。
この仕事については、またご報告しますね。
というわけで今年もあと2.5 ヶ月、
第4 コーナーに差し掛かった感じでしょうか。
張り切っていきましょう!
(ま、足がもつれない程度に!)
*ちなみに、Manhattan の発音は、「マナタン」です。
2010年10月16日土曜日
Prix Nobel
金曜は、2年生のフランス語の授業があり、
あっちこっちの記事を読んでいます。
(先週は「ミニスカート事件」でした。)
で今日は、ノーベル平和賞をとった劉暁波氏の記事です。
フランス語を選択した学生は、当然ながら、
中国語やドイツ語は履修していません。
でもほんの少しでも、中国事情に触れたほうがいいと思っていたので、
今日はいい機会だと思ったわけです。
去年のオバマ受賞に劣らず、大きな話題ですものね。
天安門事件は89年だったと、これは火曜のイベントでも話題になりました。
でも一応学生に、この事件名だけでも聞いたことがあるか尋ねたところ、
約1割の学生が「初耳だし!」ということでした。
う~ん、そうなんですね。
たしかに、彼らが生まれる前のことではあるんですが。
学生たちの多くは、
民主化、というのが、そもそもピンと来ていないみたい。
以前、「市民革命」の前と後ろ、みたいな感じで話したはずなんですけど。
まあ、こちらがあまりうまく話せてないということもあるでしょう。
話し慣れない内容なので、ちょっとこなれてなかったかも。
天安門から20 年、天安門の英雄がノーベル賞を取る。
中国語の林先生の指摘通り、この数十年に中国は、
「どこも第3世界だった状態から、国の中に、
第1世界と第3世界が同居する状態にまで変化した」
のは確かでしょう。劉暁波氏の受賞は、
こうした変化とあるコントラストを見せているように感じられます。
中国東北部に生まれ育ったわたしの父親が生きていたら、
なんていうでしょうか……
2010年10月14日木曜日
仮託する
火曜日の話の中で、75年生まれの2人から、
ティーンの頃、
「生きづらさ」があった、
というコメントがありました。
それはまた、「生きているという実感の無さ」にもつながるもののようです。
(そしてそれはやがて、「死」に触れることで「逆照射」されるという形でしか、
確かめられないものになると。)
もちろん、わかります。が、
それはあるいは、ワカモノがいつの時代も感じていたものでもあるでしょう。
90年代にしかなかったものではありません。
「でもね、」と、やはり75年生まれの中国語の同僚は言います、
「それはあるいは、その「生きづらさ」を実存的に仮託する対象がなかった、
ということかもしれません。
そういうことなら、実感として分かります」
おお、なるほど。そう考えるのね。
たしかにわたしたちの生きた70年代は、
そういう対象はいくらもあった気がします。
音楽はもちろん、文学だって、スポーツだって、硬派だって軟派だって、
なんなら優等生という道も。
「でもね、」と再び同僚、「それは時代だけじゃなく、
地域性も大いにあるわけですね。」
それはたしかですね。
でもそうだとすると、対象がなかった点では、
地方は90年代以前もそうだったはずで、
だとすればやっぱり、あの「生きづらさ」とは、
90年代的だった、というところに帰ってくる気もします。
……まあそれはともかく、同僚との昼ご飯はいつでも、
わたしには大事な勉強時間です!!
2010年10月13日水曜日
Merci !
というわけで、昨夜はABCでのトーク・イベントでした。
おかげさまで盛況のうちに終了。
来てくださったみなさま、ありがとうございました!
司会も兼ねてくださった中島さんが、
あまりに素晴らしい進行で、
雨宮さんや能町さんの話も面白かったので、
わたしはほとんど聞きいってしまい、
時に、3人の方とは違う世代として、
ちょっとピンぼけ、なコメントをするという流れでした!
『世はいかにして~』に、素晴らしい序文を寄せてくれた管さんが、
昨夜の様子を紹介してくれています。
http://monpaysnatal.blogspot.com/
管さんは、昨夜の会の締めくくりに発言してくれたのですが……
フツー「書き言葉」と「話し言葉」では語られる内容が違う、
でも今回の『世はいかにして~』は、イベントでの「語り」の内容と合致している――
なるほど!
それは多分、個人史を語るという、
この本の性格から来ているんでしょうね。
言われて初めて気がつきました。
◇
そうなんです、実は昨日は、池上本門寺のお会式の日でした。
午前中の「東京詩」のゼミではその話になり、
本当は行ってくるのを宿題にしたいくらいだったのですが、
生田からだと、池上は遠いので、
そこまではしませんでした。が、
わたしも行きたい気持ちはバリバリあります!
来年、行きましょう!
2010年10月11日月曜日
じゃあ明日!
というわけで、3連休は終了。
みなさん、どんな休みを過ごされたのでしょう。
東京は、ちゃんと晴れたのが今日だけだったので、
やっぱり今日の人出が多いように思いました。
(ちなみに、わが明治大学は、今日は授業がありました!)
わたしは…… 特別なことはな~んにもありません。ただ、
そうです、明日はいよいよABCイベントですね。
昨日『世はいかにして~』を読み直し、
う~ん、そうだったか…… という感を新たにしました。
中島さんも雨宮さんも能町さんも、
やっぱり個性的な人ですね。
よく、本の惹区などに、「ぶつかりあう個性」なんてのを見かけますが、
実はこの本もそうです。(わたし以外)
静かな語り口調ですが、やはりそれはそう。
(でも待てよ。やっぱり世の中、みんな「個性的なのかも。
ただ3人は、それを言葉で表現する力があるので、
それがはっきりわかるけど。
無口な人が、何も考えていないから無口だなんて、
そんなことは全然ないわけだし。)
どんなイベントになるんでしょう!?
では、à demain !
2010年10月10日日曜日
113
パリのメトロで見かけて、行けなくて残念だった「Rock Sana Papiers」。
これはつまり、「不法滞在者支援のためのコンサート」だったようです。
でそのコンサートに、ここで何度も触れているモコベも参加しています、
今回は、もともとの113(サントレーズ)のメンバーとして。
113は幼馴染の3人組みで、この113というのは、
彼らが住んだ「郊外」の団地の建物番号だそうです。
で、このロック・サン・パピエのHPに、113のVCがありました。
これが…… 笑えます!
http://www.113online.com/
こんなブレイク・ダンス、いいですね!
Tiken Jah Facoly は新譜が出るし、
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/B0042FD1I2/ref=sr_1_fkmr0_1?ie=UTF8&qid=1286679868&sr=8-1-fkmr0
Abd Al Malick も11月に新譜発表です。
楽しみですね~❤
2010年10月9日土曜日
ミニ・スカート
今日の東京は1日雨で、
さすがに夏は遠くなった感じです。
昼間に久々に行ったラーメン屋さんも、思いのほか混んでました。
みんな考えることは同じ、かな?
さて、昨日触れた「ミニ・スカート事件」です。
日本での報道は目にしたことがないんですが、
ワイド・ショーなんかにはよさそうです。
去年ブラジルで、1人の女子学生がミニ・スカートで大学に行きました。
(見たところ、まあフツーのミニ・ワンピです。)
するとそれを見た学生たち数百人が、
一斉に「売春婦!」という叫びを繰り返し、校内は騒然。
女子学生はある部屋に避難し、結局警察に守られて学校を出る羽目に。
しかもその後、大学側が、彼女を退学にしたのです!
なんでも、アカデミスムに対する敬意の欠如、とかいう理由で。
それは当初、ブラジルの田舎の小さな事件だったのですが、
You Tube やニュースで動画が紹介されると、俄然大騒ぎに。
人権大臣は、「退学処分など、時代錯誤で受け入れがたい」と発表し、
他の議員もそれに続きました。
もちろんフェミニスト団体も黙っちゃいません。
ビビった大学は、退学を取り消すことに。
ただ女子学生はそれでもおさまらず、大学を提訴。
でその判決が先週あって、もちろん大学の負けでした。が、
賠償金額に納得しない学生は、控訴する予定とか……
このニュース、フランスの新聞の中には、
「マイクロ・ビキニの王国で、ミニ・スカートがスキャンダルに」
というタイトルで報じられていました。
ほんとにね、あのリオのカーニヴァルのことを思うと、
なんでミニ・スカートくらいで……
と思っちゃいますよね、もちろん。
ブラジルも、やっぱり都会と田舎ではその辺の基準がちがうんでしょうか?
それとも、ネット上の記事では触れられていなかったけれど、
なにか宗教的な戒律でもある大学なんでしょうか?
ここまで書いたら、やっぱり動画も付けますね;
http://www.youtube.com/watch?v=u0jFvqAasBY&feature=related
集団て、こわいですね~
2010年10月8日金曜日
嬉しかったこと
一昨日、白水社のカンケさんとお目にかかり、
色々新しい情報を教わったんですが、その中に、
このところ最も気にかかっていたことのに関するものも含まれていました。
それは、『世はいかにして~』の売れ行きです。
結果は……
「予想よりいいみたいです」
OK!
これは、白水社の営業や宣伝の方たちのおかげですね。
ああいう本をせっかく出してもらったので、
なんとか白水社に恩返ししたいという気持ちは強いんです。
もちろん、読んでくださった方にも、なにかのヒントになってくれれば、
1番いいんですけど。
来週のイベントに向けて、わたしもまた読み始めました!
◇
そういえば昨日、NHK出版のアキ子さんから厚い封筒が届きました。
なになに? と思って開けてみると、
これがラジオ・リスナーの方からのハガキの束でした。
一枚一枚、丁寧に読ませてもらいました。
ほんとにね、テキスト作ってるときも、収録中も、
いつでも聞いてくださるみなさんのことを忘れたことはありません。
それはほんとう。
でもやっぱり、こうしてほんとに聞いてくださったからのハガキを頂くと、
感激もひとしおです。
特に、「今週の一曲」や、
連載の「フラ語ワールドへの招待」に関する感想が多いのに、
少し驚きました。
今回の「曲」や「招待」は、「シャンゼリゼでカフェオレ」という感じでは
まったくなかったので、
はじめてフランス語に接するかたは面食らってしまうかも、
という心配もあったからです。
でも、意図を汲んでくださる方がたくさんいらして、
ほんとにホッとしました。
嬉しかったです!
アキ子さん、先日ここでご紹介した、
ほんとにくだらなくて面白い、
あのお買いもの狂いのレベッカの本をお読みになったそうです。
感想は、「痛快!」。
そうなんですよね。
ちなみにわたしは、シリーズの2に入っています。
今も、通勤の行き帰りと風呂限定なんですけどね。
◇
今日の2年生の授業では、
ブラジルのミニ・スカート事件のニュースを読みました。
その話は、明日に!
2010年10月6日水曜日
あと1週間です!
今日は水曜日、ということは……
ABCでのイベントまで、あと1週間になりました。
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201010/1012.html
「一期一会」、なんていいますが、今回はまさにそれ。
(でも理屈を言うなら、すべては「一期一会」とも言えそうですが。)
よろしければ、青山でお目にかかりましょう!
◇
大学では、そろそろ来年度の時間割作成の季節です。
変更がなければどうってことはないのですが、
そういう年ってあまりないかもしれません。
あしたは白水社のカンケさんにお目にかかり、
ちょっと打ち合わせです。
(カンケさんは、『フラ語ボキャブラ』の中の、
「カレー日和」にも登場しています。)
でそれを含めて、気にしなきゃいけないことが……
いや、数えないでおきましょう!
2010年10月4日月曜日
Goutte-d'Or
もう10年も前のことですが、
その年フランスで1番売れた作家は? という記事があり、
なんと1位は、ゾラだったのを覚えています。
ゾラが活躍したのは19世紀後半、というか、
いわゆる第2帝政期だったわけですから、
もう100年以上たっているわけです。
だから意外と言えば意外ですが、
まあゾラは作品数が多いし、どれも文庫化されているし、
どこの本屋にもあるし、たしかに部数でいえば、
相当上位だろうとは想像できます。
それに考えてみれば日本でも、
漱石はまだまだ読まれています。
きっとそんな感じなんでしょう。
ちょっとノスタルジックでもあり。
なぜゾラの話かと言えば、実はあのバルベス駅のすぐ近くに、
グット・ドール通り(画像)というのがあり、
そこからほんの数メートル小道を入ったところが、
『居酒屋』の主人公が新居を構えたところだと分かったからなんです。
新潮文庫の訳では、ここは「グート・ドル新町」となっていて、
この「新町」がよく分からなかったので原文を見ると、
la rue Neuve de la Goutte-d'Or
となっていました。
これはフツーに考えれば、「グット・ドールのヌーヴ通り」ですね?
ところが!
この前パリで買った細かい案内書にも、
例の2巻本のパリ歴史通り辞典にも、「ヌーヴ通り」はないんです。
う~ん、これはもしかして……
そうでした、やはり通りの名前が変わっていました。
しかも、『居酒屋』の連載が終わったまさにその年に!(1877年です。)
今は、イスレット通りと呼ばれ、これがバルベス駅のほんとに近くなんです。
モンマルトル生まれのゾラは、『居酒屋』を書くにあたって、
この界隈のことをずいぶん調べたようです。
(それが彼のやり方ですね。)
バルベスもグット・ドールも、日本ではそれほど耳にしませんが、
行けばやっぱり面白いです!
2010年10月2日土曜日
Rocé
サヴァ?
今日はとっておきのミュージシャンをご紹介しましょう。
その名は、Rocé です。
彼のことは、もともとは中村さんから教わったのですが、
これがなかなか面白いんです。
Rocé の父親は、ロシア系ユダヤ人で、国籍はアルゼンチン、
で、フランスに住んで、アルジェリア独立戦争の時は、
解放戦線に加わり、そこで恋人、つまりRocé の母親と知り合います。
彼女はアルジェリア人で、黒人で、ムスリム。
でその2人の子が、Rocé なわけですね。
Rocé 自身はフランス人のようですが、
彼のアイデンティティーは、Mmmm... 複雑です。
単に白人と黒人の両親というだけではなく、
ユダヤとイスラム、
ロシア、アルゼンチンとアルジェリア(アフリカ)、
それらがすべてRocé の中に流れ込んでいるわけです。
やっぱりこの曲でしょうか。Je chante la France です;
http://www.youtube.com/watch?v=b8VPe0y_jmA&feature=related
いいでしょ?
歌詞もね、なかなか深い感じ。
ちょっと驚きなのが、彼の CD が、日本のアマゾンにあること;
http://www.amazon.co.jp/Identite-En-Crescendo-Roce/dp/B000F39MEW/ref=sr_1_3?s=gateway&ie=UTF8&qid=1286016955&sr=8-3
実はこれ以外にもアルバムはあるんですが、
いまのところこれだけですね、日本のアマゾンでは。
でもこのアルバムは、とてもいいと思います。
(画像は新譜のジャケットです。)
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