わたしなどは、沿岸警備隊のニュースが思い出されます。
このニュースに限らず、
この沿岸警備隊は、
何度も非難されてきました。
ただ、リビア出身の人と長く話したことはなく、
つまりこの警備隊のことも、
ニュース報道を通したイメージに過ぎません。
今回マルタで、
なんどもウーバー・タクシーに乗って、
リビアからの移民が多いのに驚きました。
ある青年は、
「飛行機で30分。船でも3時間」
だと話してくれました。
「ただリビア自体が広いから、
飛行場まで結構かかったりするけど」
それにしても、「近いヨーロッパ」なのは間違いないでしょう。
そして言葉ですが、
マルタ語は、「70%アラビア語なんだ」と彼は言います。
だから彼らにとっては、
習得しやすいものなんでしょう。
(まあタクシー内では、英語しか使いませんでしたが。
もちろん、わたしがアラビア語もマルタ語もできないからですが。)
ある中年男性は、
自分の家族はもともとシリア出身で、
父親がアラビア語教師だったのでリビアに来て、
その後、マルタに渡ってきた、と言ってました。
彼は「国境」というものに懐疑的で、
「だって、フェニキア人のことを考えてみてよ。
どこにだっていたんだよ?」
まあ、「どこにだって」ではないにしても、
彼が言いたいことはよく分かります。
(英語で Phoenician
という単語をリアルに聞いたのは初めてな気がします。
実は、一瞬分からなかったんですが、
音の感じと文脈からそうだろうと。
タクシーを降りたらすぐにネットで確認しました。)
もう一人、これは陽気で元気な若いリビア出身者もいました。
彼は、イタリア人の彼女と暮らしているんだそうです。
彼女も仕事がなくてマルタに来たといいますが、
聞けば、彼女は弁護士なのです。
「弁護士だったら、どこに行っても仕事はあるんじゃない?」
「イタリア以外はね」
彼が言うには、
イタリアは恐ろしく仕事がなくて、
「その辺のレストランのキッチン見てみなよ。
みんなイタリア人だよ」
ちょっと大げさなんでしょうが、
でも、そんな言葉が出てくるような状況なんですね。
イタリアと言えば、
海辺で、
若いイタリア人カップルと話しました。
女性のほうはダンサーで、
日本にも踊りに行ったことがあると言ってました。
ラジオ講座で覚えた、
ほんとにカタコトのイタリア語を、
はじめて、リアルなイタリア人に言ってみました。
褒められました!