『地獄の花園』(2021)
冒頭だけのつもりが、
結局最後まで見てしまいました。
まあ、日本映画もチェックしないとですからね。
基本的は構図はいわゆる「任侠もの」で、
そこからの変更点は、
男たちを女性に置き換えたこと。
そして、その流れの中で、
舞台を、暴力団組織ではなく、
会社組織にしたこと、
だから女性たちは、
ことごとく「OLの世界」に属していること、
などでしょう。
もちろん、
戸惑う設定です。
というのも、
「ふつう」に見える会社の中に、
いくつもの女性派閥があり、
それらの序列は、暴力=喧嘩で決まるからです。
ありえないですね。
まあ、ありえないからこそ、
なにかの比喩なんだろうとは思いますが……
でもおもしろい点もあって、
それはたとえば、
「ふつうのOL」になりたかった女性が「覚醒」し、
おそろしいほどの喧嘩の強さを示すとか、
喧嘩の強さにアイデンティティーを置いていた女性が、
それを壊されて再生を目指すとか。
ただ、オチはあまりいいとは思いませんでした。
これだと、
なんだったの?
という感じも残ります。
脚本全体に、素人臭さというか、
あざとさがつきまとってもいるし。
でもトータルでは、
マンガ的で、おもしろかったということにしたいと思います。
女優たちの功績でしょう。