2017年9月4日月曜日

Pigalle

Bye-bye と Chouf がおもしろくて、
『熱砂の恋』がまったくおもしろくなかったKarim Dridi 監督。
どっちやねん! 
ということで、もう1本見てみました。

『ピガール』(1994)

です。
これは彼デビュー作で、
翌1995年には、 Bye-bye が公開されています。
(95年は、『憎しみ』の年でもあります。)

https://www.youtube.com/watch?v=VoSyUPIyMzc

舞台は全編ピガール。
それもほとんどが夜のピガールです。
(ピガールは、歌舞伎町みたいなものでしょう。)
フィフィという青年は、
2人の女性と「三角関係」になっています。
一人は、ヌードダンサーのヴェラ。
もう一人は、麻薬を売り歩くディヴィンヌ。
でも二人の女性たちは、
ワルの組織におどされ、利用され、
ピガールから逃れることができません。
で、小さないざこざや対立が重なってゆき、
彼らの関係も破綻してゆくのですが……
というお話。
もちろん、夜に蠢く怪しい男たちはたくさん出てきます。

結論から言うなら、
あまり引き付けられませんでした。
歓楽街を舞台にしたこの手の話は、
もういくらでもあるし。
フィフィの弟分のアラブ系の少年、
ヴェラの踊りが好きな黒人の中年男、
フィフィに二人で田舎で暮らそうと持ち掛ける年老いた同性愛者など、
注目して分析すればそれなりにおもしろいのかもしれませんが、
作品自体に、
そういう気を起させる力が足りない気がしました。

本筋ではないところで注目したのは、
ディヴィンヌ役を演じていたのが、
アンダルシア出身の有名振付師&ダンサー、
Blanca Li だったことです。
彼女は、とてもたくさんの仕事をしていますが、
たとえば、
ミッシェル・ゴンドリーが監督した、
ダフト・パンクの Around the world 。
この振り付けも、彼女が担当しました。

https://www.youtube.com/watch?v=_JPa3BNi6l4

あと、映画出演に関していえば、
実はこの映画でも、フラメンコを教える先生として、
顔を見せていました。

http://tomo-524.blogspot.jp/2016/08/le-code-change.html

Blanca Li は、ほかに映画を撮ったりもしているし、
ほんとに多才な人です。