2023年6月5日月曜日

失格!?

開催中のフレンチ・オープン、
加藤未唯選手、これで「失格」というんですが……


プロの世界の常識が分からないので、
あくまで素人意見ですが……

加藤選手が故意にぶつけてるわけじゃないのは、
誰の目にも明らか。
で、
これは言いにくいですが、
泣くほど強く当たってないような。
(痛かったというより、驚いたんでしょうけど。)
そしてこの video のコメント欄には、
英語やフランス語で、
加藤選手を擁護するコメントがズラッと並んでいます。
(抗議して加藤選手を失格に追い込んだ相手選手への "shame on you" と並んで。
たしかに、それはそう。)

ただ、わたしたち素人は、
相手にボールを渡すとき、
決してノーバウンドでは渡さないのも事実ですが。
(それでも、加藤さんの打ったボールは、
少なくとも避けられないようなスピードではないし、
繰り返しますが、
そんなに痛くないだろうと思います。
もっと強いボール、何度も体に当たってますが、
少なくともわたしは、なんでもありません。)

加藤選手、残念でした……

2023年6月2日金曜日

『ジョン・ウィック』

『Mr. ノーバディ』の脚本を書いたデレク・コルスタッド、
製作のデヴィッド・リーチは、
『ジョン・ウィック』シリーズを手がけたコンビでした。
で、
遡って、まずはその第1作を見てみました。

『ジョン・ウィック』(2014)

絵に描いたようなジャンル映画で、
宣伝文を見ただけでストーリーは誰でも分かります。
悪の稼業から足を洗っていたジョン・ウィック。
ただ、彼の愛妻が亡くなり、
彼女の最後のプレゼントにして彼の希望でもあった子犬が殺されたとき、
ジョン・ウィックは、
復讐のため、あの世界に戻っていきます……

見せ場はアクションなんでしょう。
主演のキアヌ・リーブスは若くて元気です。
ただ、なんと言っても、
殺される人の数が多い。
たぶん、100人以上は殺されています。
ジャンル映画とはいえ、
殺し過ぎだと思います。

そして話しの構造は、
『Mr. ノーバディ』ととてもよく似ています。
もちろん、それはなにも問題ありませんが。
そしてわたしは、
『Mr. ノーバディ』のほうが好きでした。

とりあえず、
『ジョン・ウィック』の2も見てみましょう。

2023年5月31日水曜日

『Mr. ノーバディ』

ネトフリで目に入った、

『Mr. ノーバディ』(2021)

という映画を見てみました。


物語は、よく見かけるものです。
小心で、稼ぎがいいわけでもなく、
息子にも軽んじられている小心な中年男が、
実は、元FBI のやり手で、
あることをきっかけに、
昔の貌を取り戻す、というものです。

ただ、べたなんですが、
それなりにおもしろかったです。
主役のボブ・オデンカークがよかったせいもあるでしょう。

一番受けたのは、
彼が復活する切っ掛けとなった事柄です。
家族内でたった一人の味方である幼い娘がいるんですが、
彼女が可愛がっている猫ちゃんのブレスが盗まれたのです。
それに気づき、彼は銃を手に取ります(!)

続編制作中のようです。
見ちゃうと思います!

2023年5月28日日曜日

仏文カフェ

今日、せっかくの日曜日、
仏文カフェにご参加くださったみなさま、
ありがとうございました!
多くの方に参加していたいて、
(内容はともかく)
わたしとしてはお話のし甲斐がありました。
もっと時間があれば、
あと3時間くらいは楽勝でしたが。

こういう会の場合は、
しっかりたいていの方が耳を傾けてくださっているのが分かるので、
こちらも、言葉の一つ一つに、
気合いがこもります。
(といってもまあ、話す内容に変わりがあるわけじゃないんですが!)

今日は『最強のふたり』を取り上げたわけですが、
そしてもちろんこれまでにも、
ざっと20回くらいは見てきましたが、
今回でもう一度、
気合いを入れて(パートⅡ!)見直してから、
今日の準備に取りかかりました。
で、
その結果として、
今日見て頂いたパワポや資料などを作ったわけです。
両方合わせて、15時間くらいはかかりましたが、
もちろんそれは、わたしにとっては楽しい作業でした。
ちょっと消化不良の部分もあったかもしれませんが、
そうした部分は、また時間をかけて解きほぐして行ければと思います。

またいつか、
どこかでお目にかかれることを祈っています!

2023年5月27日土曜日

明日

明日28日、
予定通り、「特別授業」を四ッ谷で行ないます。


どなたでも参加頂けます。
お待ちしています!

2023年5月25日木曜日

『Air/エア』

ベン・アフレック監督の新作、

『Air/エア』

をアマプラで見てみました。
主演はマット・デイモン。
小太りの、運動嫌いの中年男の役です。


ふつうに見ていられるんですが、
映画というより、
ドラマを見ている感じ。
「時間」の扱い方に、
圧縮感がないからなんでしょう。

わたしにとって印象的なことは、
この映画の舞台が1984年だということ。
『パレードへようこそ』
の舞台と同じなんですね。
あの頃アメリカでこんなことが同時進行していたっていうのが、
単純におもしろいです。
ただ、この映画、
ホモソーシャルな感じは否めません。
そういう時代、そういう業種だったのでしょうが、
『パレード』と比べると、
その差が強く感じられてきます。

今度、バスケ部の女子(←フランス語の授業に出ています)と、
この映画について話したいと思います。
見てるかな?

『ブレット・トレイン』

『デッドプール2』


の監督であるデヴィッド・リーチ監督による、

『ブレット・トレイン』(2022)

を、大学院のゼミで見てみました。


わたしは、エンタメのコメディー映画として、おもしろいと感じました。
脚本が「ふざけて」(←褒めてます)いて、
俳優たちの演技もそれに合っていて。
また、音楽も、
『時には母のない子のように』とか、
『500マイル』とか、
『ヒーロー』とか、
完全に「ふざけて」いました。

(院生は若いので、
3曲とも知らないのでした。
『500マイル』は、
ブラザース・4のレコード(!)が家にあったので、
歌詞も覚えていました。
(とても簡単な英語で、しかもゆっくりした歌なので。)


そういえばこのBrothers 4 の曲は、
『地球に落ちてきた男』
でも使われていました。


なつかし~~

大学院進学相談会

先週、大学院進学相談会が開かれ、
われらが総合芸術系からは、
わたしが出席しました。
中国からの留学生などが相談に来てくれて、
中には、わたしの研究室を(今は)希望してくれている学生もいました。
なんでも、
フェミニズム批評をやりたいとか。
それは、わたしも一緒に勉強していきたいヤツです!
一緒に勉強できたら楽しそうです!

2023年5月20日土曜日

『母という名の暗殺者』

ネトフリで公開された、

『母という名の暗殺者』(2023)

を見てみました。
原題は The Mother。
主演はジェニファー・ロペス。
彼女の映画、久しぶりに見ました。


The Mother と呼ばれる女性(ジェニファー・ロペス)。
アフガニスタンなどでスナイパーとして活動してきた彼女は、
マフィア(←かつての仲間)に追われ、
生まれたての赤ん坊の安全を優先し、
その子をFBI の手に委ねます。が、
十数年後、再び敵の手が娘に伸びたとき、
The Mother が戻ってきます……

娘を守る、強くて、コミュニケーションは苦手な生みの母。
十数年間、娘をやさしく世話してきた育ての母。
そのどちらにも愛を見いだす娘。
構造も、物語もごくシンプル。
見せ場はやっぱり、ジェニファー・ロペスのアクションです。
彼女は1969年生まれなので、50歳を越えています。
引き締まった体と、なめらかな動きは、
訓練の賜物なんでしょう。

最後まで、ふつうに見ましたが、
まあ、エンタメとしても、可もなし不可もなし、くらいかな。

『3つの心 あのときもしも』

アマプラで見かけた映画、

『3つの心 あのときもしも』(2014)

を見たんですが、
なんというか、「茶番」でしかありませんでした。

ある中年男が、リヨン駅で最終列車を逃し、
その後たまたま駅前で見かけた女性に声をかけ、
二人は結局一晩中リヨンの街を歩き回ることに。
(そしてなんと、この時点で、二人は恋に落ちている設定。)
名前も連絡先も交換しないまま、
翌週、パリのリュクサンブール公園での再会を約束。
しかし、男は約束に遅れ、女性は傷心のままリヨンに戻り、
もうヤケクソで、求婚者に結婚を承諾。
アメリカに旅立ちます。
一方男は税理士で、顧客の女性と次第に親密になり、結婚。
ところがこの女性は、あの時の女性の妹で……
というわけで、
わたしには「茶番」にしか見えないのでした。

出演者は豪華で、
ブノワ・ポールヴールド、
シャルロット・ゲンズブール、
キアラ・マストロヤンニ、
カトリーヌ・ドヌーヴ……

これだけ集めて、
もったいない……

2023年5月17日水曜日

授業方法

毎年授業をしていて、
毎年少しでもブラッシュ・アップしたいと思い、
そうやって来ています。
で、今年度、
「映画」を使った授業では、
まあ学生のやることは増えることになるんですが、
なんというか、
こんなサイクルを実行し始めました。

1/内容を指定し、その作品に関わる事項について、予習レポートを課す

2/映画を見る(こちらで説明をちょいちょい挟みながら)

3/「予習レポート」を踏まえて分析レポートを書く
  (「分析」の方法は、一応説明済み)

4/提出された分析レポートすべてについて、こちらからコメントを返す

5/提出されたレポートの中から、デキのいいものを、
  しかも視点がばらけるように選び、
  少しだけわたしが直したり書き足したりして、
  「レポート例」として公開する。(名前は伏せて)

6/授業で、作品の解説をする

7/「ディスカッション」という場所で、ここまでのすべてを踏まえ、
  最後のコメントを(学生が)書く

この「ディスカッション」は、
学生がお互いの意見を見られる場所なので、
他の学生の見方を聞いて、
自分の意見と比べられるのがいいところ。
しかも、言語化しなければならないので、
自分へのフィードバックが高まる(はず)

今のところ、いいかなと思っています。
まあ、わたしとしては、
4があるおかげで、
土曜の半分と、日曜全部がつぶれますけど!
(でも、学生が成長してくれればもちろんOK!)

2023年5月14日日曜日

『キング・オブ・シャドー』

ネトフリにあったフランス映画、

『キング・オブ・シャドー』

を見てみました。
原題は、Le roi des ombres で、
「影」は複数形です。


ラッパーの が、主人公の兄の役で出ています。
(準主役です。)

パリ郊外のシテ。
そこでは、2つの組織が麻薬取引を巡って対立しています。
一方はアフリカ系、他方はヨーロッパ系が中心。
でその前者のリーダーのイブラヒムには、
事故で視力を失った異母弟アダマや、
母親や妹がいます。
父親亡き後、家族の面倒は彼が見てきました。
とはいえそれは、犯罪行為を通してでしたが。
やがて抗争は激化。
アダマら家族も巻き込まれてゆきますが、
そんなとき、あるじけんをきっかけに、
アダマの視力が奇跡的に戻ります。
この、まだ誰も気づいていない事実を利用して、
アダマは事態の沈静化に乗り出しますが……

映画としては、
全体にちょっとずつ緩みが感じられて、
あまりいいデキとは思いませんでした。
「郊外」というものを消費している感じもあって、
『アテナ』には遠く及ばなかったかな。

2023年5月11日木曜日

妊娠中の刑事たち

先日見た『砕け散る絆』には、
妊娠中の主任刑事が登場していました。
で、
そういえば、という感じで記憶をたどると、
『コラテラル』

にも、
『ペーパー・ハウス』

にも、
コーエン兄弟の『ファーゴ』にも、
妊娠中の刑事が出ていたことを思い出しました。
もちろん、
他にもたくさんいるでしょう。
わたしも、もっといろんなところで出会っている気がします。

赤ちゃんは、生命の輝きです。
犯罪ドラマの中に、
そうした輝きを投げ込みたい気持ちは、
とてもよく分かりますね。

2023年5月7日日曜日

『プロミシング・ヤング・ウーマン』

昨日触れた『ザ・クラウン』では、
カミラ役で出演していたエメラルド・フェネル。
彼女が監督した、初めての長編映画、

『プロミシング・ヤング・ウーマン』(2020)

を見てみました。(ネトフリ)
主演はキャリー・マリガン。


まず、映画としてテンポがよくて、見やすかったです。
一方内容は、
いわゆる「レイプ&リヴェンジもの」で、
ただ、リヴェンジするのはキャシー(マリガン)ですが、
レイプされたのは親友だったニーナです。
この二人の優秀な女性は、かつて医学生でした。が、
あるパーティーの後、悲惨な事件が起きてしまいます。
キャシーの憧れだったニーナは、
この夜以降壊れてしまい、大学もやめ、おそらくは自殺してしまいます。
キャシーもまた、夢だった医学の道をあきらめ、
大学を去ります。
ニーナの後を追う形でした。
けれども……、「犯人たち」男子学生は、
結局おとがめナシ。
女性校長は、「前途ある男子たちの将来をつぶせない」
というわけです。
「前途ある女子たちの将来」は踏み潰されたのに。
そして数年後、キャシーが働いているカフェに、
大学時代の同級生がやってきて、
「犯人たち」のその後の「活躍」を聞き、
彼女は行動を起こします……

さまざまな映画やドラマで、
見え隠れしていた問題です。
『ハウス・オブ・カーズ』では、
大統領を目指す女性が、
かつて自分をレイプし、
今は軍人として出世した男と出会います。
また、『ある告発の解剖』も、
かなり近いテーマでした。

キャリー・マリガンは、評判通りよかったです。
ラストでの彼女の運命は、もっと違う形もあり得たとは思いますが、
「たとえそれでも許さない」
という意味になっていて、
やはりこちらのほうがいいかもしれません。

(ただ、男性たちの描き方が、
やや戯画的というか、
もう少し多面的でもよかった気もします、映画としては。)

キャリー・マリガンは、最近これを見ました。


そしてこれもそうでした。


この作品は、今回の作品に連なっていると言えるでしょう。
そしてその先に、最新作、


が来るわけですね。
これはYouTubeにレンタルがあるので、見てみます。

2023年5月6日土曜日

戴冠式

チャールズⅢの戴冠式、
そんなにちゃんとじゃないですが、見ていました。

先日見ておもしろかった『エンパイア・オブ・ライト』は、
1980~1年を舞台としていて、サッチャーの名前も出てきてました。
そしてヒロインを演じたオリヴィア・コートは、
ドラマ『ザ・クラウン』で、
エリザベスⅡを演じているわけです。
なので、ちょっと興味が湧いて、
ちょうど1980年代にさしかかる、
シーズン4を見始めました。
すると……


この時期というのは、
チャールズが(王室によって)カミラと別れさせられて、
半ば捨て鉢な感じで、
そしてカミラへの強烈な未練の中で、
ダイアナに結婚を申し込み、
またダイアナの方も、
王室に嫁ぐことで家系を守れるとの思いもあり(と感じられます)、
結婚に至る時代でもあります。
そして82年になれば、
フォークランド紛争(戦争)が起き、
サッチャーはその本性を現わして好戦的になり、
チャールズの末弟は参戦する意志を見せたりもします。
こうした物語の中で、
オリヴィア・コートが女王を演じているのは、
なんだかちょっと目眩がします。
あの海辺の街の、
傾きかけた映画館で働いていたのに。
とはいえ一番注目しているのは、
やっぱりサッチャーの描き方なんですけどね。

さて戴冠式です。
まずチャールズⅢには、あまりいい印象がありません。
加えて、今日見ていると、
たとえば彼が乗っていた黄金の馬車は、
明らかに植民地主義華やかなりしころの遺物。
それをこんな風に使える無神経さは、さすがです。
(お名前は確認しませんでしたが、
某日本のTV局の中継を見ていたら、
大英帝国の強大さを、
さも素晴らしいことだったかのように興奮してしゃべっていて、
引きました。)
エド・シーランもアデルもエルトン・ジョンも、
みんなゲスト出演を断ったそうですが、
懸命でした。
(まあ、エリザベスの葬儀には加わった人もいましたが。)

フランスのニュースの情報によれば、
イギリス人の 2/3 は、戴冠式に興味はない、と。
それより、こんなことに政府の金を100億円も使うな、
ということなんでしょう。

君主制というものを存続させることに意味があるのか、
わたしは疑わしいと思っています。

2023年5月4日木曜日

『砕け散る絆』

アマプラで無料のフランス映画、

『砕け散る絆』(2018)

を見てみました。
原題は Rondes de nuit(夜回り、夜の巡回)です。


舞台はマルセイユ。
そしてその対岸のアルジェリア。
アルジェリア系の一家は、
母と、区長選挙に立候補している息子、フアド。
そこに、居場所がない家を離れ、パリに行っていた娘ミラが帰ってきます。
ミラは刑事で、
15年間音信不通だった父から、
マルセイユで会いたいという連絡があったからです。
(ミラは「パパッ子」でした。)
そんな時、あるモールで、
浮浪者が殺される事件が起こります。
見つけたのは夜警の男性でした。
そしてこの殺された男性こそ、ミラの父親だったのです。
その後、現場にいた女性が、
フアドの浮気相手だったことが判明し……

犯罪事件と、家族の物語を結びつけた作品です。
画質などから、テレビ映画かなと思います。
脚本のローラ・ピアニは、こんなことを言っていました。

Cette histoire est née d’un fait divers 
que j’ai lu dans Libé il y a une dizaine d’années 
qui racontait la mort d’un clochard dans un centre-commercial de Bagnolet 
et que les vigiles du centre-commercial se sont côtisés 
pour rapatrier son corps en Algérie. 
Cela m’a boulerversé. 
Ce peuple invisible et souterrain de vigiles, de rondes de nuit, de clochards, 
de gens qu’on côtoie tout le temps et dont on ne connaît rien, 
je trouvais que c’était beau.


脚本家らしいと言うか、共感できる話しですね。
ただ、映画のデキ自体は、
可もなし不可もナシ……かな。
わたしとしては、
こんなところにこんな俳優が、という感じがおもしろかったですが。

まず、ミラが所属する犯罪課の主任が、
『パリの家族たち』
の中で、
一番アクの強い役を演じていたオリヴィア・コートでした。

次に、ミラの母親役であるフェイリア・ドゥリバ。
彼女はこの映画
で、主演していました。
変わらない雰囲気で、目立っていました。
彼女は、明日公開予定のこの映画
にも出ているようです。

そしてもう一人が、
フアドの愛人役であるマリアマ・ゲイエ。
彼女が主役を務めたのは
でした。
彼女も、大好きなアイサ・マイガも出ている新作がこれ。

これ見たい!

2023年5月3日水曜日

2023年5月2日火曜日

誤訳? ~マンタラプティング!

今年のベストの1つ、
と先日書いた『ザ・ディプロマット』ですが、
その、とてもいいと思ったシーンで、
日本語字幕が誤訳? と思われる箇所がありました。
エピソード8の、22分あたりです。
備忘のために書いておきます。

イギリスの外務大臣デニソン(男性)と、
駐英アメリカ大使ケイトが、
フランスの女性外務大臣に面会する場面。
まずデニソンが提案を説明し、フランス外務大臣に拒否されます。
続いて、今度はケイトが話し始めるのですが、
そこでデニソンが再び話に割り込み、
(マンタラプティング!)
またもや拒絶され、この会見は一旦終わります。
が、
二人はめげず、今晩もう一度説得しようと話し合います。
で、ケイトはデニソンが一人で行くことを想定するのですが、
デニソンは、
いや、行くのは君だ、と答えます。なぜなら……

I interrupted you. 
And then gave you a chiding shake of the head.
Makes women furious.
She clocked it too.
You never have to mention it,
but you'll have an unspoken bond
build around your shared irritation.
With me.

この部分、字幕は、

邪魔者は私
君をたしなめて 神経を逆なでした
彼女も気づいていた
私と いら立ちを共有することで
不思議な連帯感が生まれる

となっています。
まず、論理的に意味をなしていない気がします。
「私と」誰が、「いら立ちを共有する」のか、
誰と誰の間に、「連帯感」生まれるのか?
よくわかりません。

ここでの誤訳のポイントは、最後の With you. です。
ここは、女性の話を遮って話した男性に対して、
女性二人がいら立ち、その結果、無言の内に、
(女性同士の)連帯感が生まれた、
ということなんでしょう。
つまり、With me. の with は、
その前の irritation から続いていて、
「私に対するいら立ち」
のことだと思われます。
それを通して、女性の連帯感が生まれたわけです。
デニソンは、女性の話しを途中で遮るという、
自分の男性中心主義的な失敗を踏まえて話しています。
なので、
With me. 
と彼が言うとき、
彼の声は、とても複雑に響くのです。
この部分は

(彼女の前で、私がやらかしたことに触れる必要はまったくないが、)
あなたたち女性二人の間には
不思議な連帯感が生まれている
いら立ちを共有することでーー
私に対する

くらいなんじゃないでしょうか?

2023年5月1日月曜日

Wes Anderson Directing ‘Star Wars’? A.I. Trailer

ウェス・アンダーソンが『スターウォーズ』を撮ったら!?

AI が作ったトレーラー。

『エンパイア・オブ・ライト』

院生が「よかった」と言っていた、
サム・メンデスの新作、


を(Disney+で)見てみました。
田舎の映画館が舞台、と聞いて、
あまり好きじゃない『ニュー・シネマ・パラダイス』を思い出し、
どうかな、と思いつつ見始めたんですが、それは杞憂でした。
とてもよかったです。

舞台は、1980~81年のイギリス。
ドーバーの北に位置する海辺の街、マーゲイトです。
その、まさに海辺に建つ映画館、エンパイア劇場で、
統括マネージャー(というと現代的ですが、要は「主任」という感じ)
として働いているのが、ヒラリー(オリヴィア・コールマン)です。
40代後半にさしかかった彼女は、
映画館の支配人に性的に搾取されており、
精神的にも不安定です。
そんなとき、一人のアフリカ系のワカモノが、
アルバイトとして入ってきます。
彼は、大学入学が許可されず、
将来が不透明なままやってきたのです。
この、素直で明るいワカモノと、
沈滞気味だったヒラリーの間に、「物語」が生まれます……

……と、「恋愛映画」的な紹介の仕方をしましたが、
そしてそれが縦糸ではあるんですが、
この映画には多くの横糸があり、それらも魅力があります。
絵も、とくに色味が作品と合っていて、美しいです。

1980年と言えば、サッチャーが就任して間もない頃ということになります。
実際、彼女が政権についてから人種差別が激しくなった、
というようなセリフも出てきます。
(これは映画には出てきませんが、
サッチャーは、アパルトヘイト廃絶にも消極的だった、
と言われています。)

また、これはわたしにとっては大学生時代であり、
劇中に出てくるバンド、スペシャルズなどは、
レコードを買って聴いた記憶があります。
あの時代、イギリスで、
彼らが人種を越えたバンドであるという点に、
これほど注目が集まっていたなんて、
考えもしませんでした。
(わかってない大学生でしたねえ……)


なつかしい~!

2023年4月30日日曜日

『AKA』

アルバン・ルノワール主演のアクション映画、

『AKA』(2023)

をネトフリで見てみました。


特殊工作員である主人公が呼び寄せられ、
テロを阻止するため、
マフィアへの潜入捜査を命じられます。
捜査はうまくいくかに見えましたが、
ボスの子どもがライヴァルに誘拐され事情は一変。
また、追い詰めていったテロリストには、
実は背後にある人物がいて……
というお話。

映画自体はまあ「ふつう」でしたが、
設定として興味を引かれたのは、
そのテロリストとされていた人物が、
今ニュースで話題となっているスーダンからきたということです。
(フランスの有力政治家が呼び寄せたのです。)
そして彼は言います、
80年代、フランスに助けられたが、その後は……と。
WWⅡ以降のスーダンについては、
安定した時期が長続きしないまま、
今日まで来てしまった印象もあります。
その背後には、フランスに限らず、
「国益」を追求するヨーロッパの国々がいるんだろうと思うのは、
まあ「ふつう」の感覚なのでしょう。
なんならついでに「私益」も。

アルバン・ルノワールは、
やっぱりこれが一番印象深いかな。

2023年4月29日土曜日

『森と湖のまつり』

内田吐夢監督の、1958年の作品、

『森と湖のまつり』

をDVDで、院生と見てみました。
原作は武田泰淳です。


舞台は北海道。
語り手は東京からやって来た画家、雪子。
彼女は、アイヌ問題の研究者である教授に連れられてここまで来ましたが、
教授が大学に戻った後も、
実際には、最後まで、物語と併走します。
で、
その物語の主人公は一太郎(高倉健)。
彼は、アイヌの「純血」を掲げ、
差別を受けているアイヌ民族の再興を(やや暴力的に)目指しています。
そこに関わるのが、事業者である大岩。
彼ら一家は、アイヌという出自を隠し、
「しゃも」(非アイヌ)として成功しています。
一太郎は、それが気に入らない。
出自を明かし、アイヌの人たちを雇え、というのです……

テーマは、
民族的アイデンティティーと「血」の関係、
自然の中での狩猟採集生活と、産業社会の相克、
Cultural Appropriation文化的簒奪、などで、
それらが複数の視点から描かれていて、「現代的」です。
また、映像的には、
明らかに西部劇の影響、
特に『シェーン』(1953)の雰囲気が色濃く感じられ、
不思議な感じでした。
またラストに近い決闘シーンは、
まつりの場面とのクロス・カッティングで描かれており、
約15年後の、『ゴッドファーザー』的な緊張感がありました。

有名な作品とはまったく言えないと思いますが、
こんな映画もあるんだなあと、感心しました。

『ザ・ディプロマット』

ネトフリの新作ドラマ、

『ザ・ディプロマット』

の全8エピソードを見終わりました。
一言で言うと、
すごくよかったです。
洗練されたセリフ。
抑えた、しかも意味深い演技、
潔い人間たち、姑息な人間たち……
今年見た中では、
『ナイト・エージェント』とともに、
「ベスト」だと言えます。


中東の海上で、イギリス籍の軍艦が爆破されます。
そんな時、アメリカの外交官として、
中東などの紛争地で活躍してきたケイトは、大統領直々に、
アメリカ大使としてロンドンに行くよう命じられます。
ただこれは、テストでもありました。
副大統領になるのにふさわしいかどうかのテストです。
またケイトには、
以前大使として活躍していた夫がおり、
彼とは離婚話が進んでいます。
ただ、この夫も一緒のロンドンに行くことに。
というのも、大使は基本、
カップルとして相手国の機関と関係を結ぶものだからです。
そしてケイトは、
イギリス、イラン、ロシア、そしてもちろんアメリカの、
駆け引きの渦の中に投げ出されることになります……

ケイトと夫の関係は、
とても不思議で、なんとも言えずリアル。
ケイトを取り巻く公使、秘書たち、
イギリス側の外務大臣、首相、
みなそれぞれに魅力的な存在に見えるのは、
ドラマが成功している証でしょう。

ただ1つ不満なのは、
続編が来年にならないと来ないらしいこと。
どう見ても終わってないので、
早く続きが見たいです。

2023年4月24日月曜日

「維新的なものの勝利」の時代

この記事、とても勉強になりました。


特別寄稿・「価値」を入れ替える政治に転換せよ 

「維新的なものの勝利」の時代に野党に求められること

=白井聡〈サンデー毎日〉


2023年4月23日日曜日

『UNSEEN ~名もなき存在』

南アフリカを舞台にしたドラマ、

『UNSEEN ~名もなき存在』(2023)

を見てみました。


「清掃係」をしている女性、ゼンジ。
彼女の夫は服役中で、
その間に息子も射殺されています。
悲しみの中で生きる彼女の元へ、
ついに夫が釈放されて戻ってくる、はずでしたが、
夫はそのまま行方をくらまし、
マフィアもまた、彼を探し始めます。
ボスの罪を被って服役していた彼は、
組織が、彼の家族を守るという約束を守らなかったことを恨んでいるからです。
そしてゼンジは、夫を捜し回るうち、
意図せず殺人を重ねることになります。
けれども、彼女はなかなか捕まりません。
黒人清掃係であるゼンジは、
多くの人にとってunseen、つまり「見えない存在」だからです……

南アフリカの作品と言えば、
わたしにとってはまず『ツォツィ』です。
で、この映画でもそうだったように、
今回のドラマでも、
南アの言語状況はきわめて複雑なので、
「意味」は字幕で分かっても、
誰がどの言語を話しているのか分からないのが、
とてももどかしいです。

そしてまさにその『ツォツィ』に出ていた俳優が、
少なくとも二人、
このドラマにも出ていて、懐かしかったです。
作家役を演じたMothusi Magano と、
マフィアのボス役のRapulana Seiphemo です。
前者は、かつての勉強ができる不良(ボストン)で、
後者は成功したビジネスマンでした。
演技にも配役にも、
共通性を感じました。

先日見たばかりの『トリとロキタ』も、
「見えない存在」を描いていたと言えるでしょう。
わたしたちの「ふつう」の生活からは見えない彼ら……。
ただ、2作の「見えない」感じは、まったく同じではありません。
目の前にいるのに見えないゼンジと、
そもそも(麻薬を買う人以外には)ほんとに見えないトリとロキタ。
そして『トリとロキタ』では、
彼らがその社会的背景とともに描かれていたわけですが、
Unseen のほうは、その「見えない」という点をエンタメに展開し、
物語を作っているわけです。

そう言えば『サンバ』もまた、
見えない労働者を描いていましたね。

2023年4月22日土曜日

『トリとロキタ』

ダルデンヌ監督の新作を見てきました。


舞台は、ダルデンヌ監督ではお馴染みのリエージュ。
そこで暮らす少年トリはベナン出身。
そしてトリと大の仲良しのロキタはカメルーン出身で、
彼女には滞在許可証がありません。
で、許可証を持つトリの姉だと偽って申請するのですが、
これは……
でロキタは、アフリカで待つ母親と兄弟たちに送金するため、
麻薬の運び屋をやったり、時には性的な虐待を受けたり。
しかもその後、偽造パスポートと引き換えに命じられた仕事は、
それまでとは違う恐ろしさがあり……

ダルデンヌ監督らしい、と言っていいのか、
ドキュメンタリー的であり、
でも決定的にドキュメンタリーではない映画です。
カメラは対象を「追う」ので、
観客は終始、
その場に立ち会っている緊張感の中で画面と向き合います。

これは「見えない存在」の物語です。
わたしたちにはもちろん、
リエージュに住んでいる「ふつう」の人たちにさえ、
「見えない」物語だと言えます。
まっさきに思い出すのは、『サンバ』です。
あの映画も、
「ふつう」にパリに暮らしているだけでは、
決して会わない人たちを描いていました。
サンバは、「見えない」労働者なのです。

小さめの映画館でしたが、
お客さん、そこそこ入ってました。
まだまだ上映中です!

2023年4月20日木曜日

<『最強のふたり』とフランス語も少し!>

去年も参加したASF。
今年も参加させていだくことになっています。
で、
その詳細(というほど込み入ってません!)が、
アップされました。


どなたでも参加頂けます。
(オンラインはありません。)
『最強のふたり』を見ておいてくださると、
より楽しめるかと思います。

無料です!
Vous êtes tous invités !

2023年4月15日土曜日

『ブルゴーニュで会いましょう』

アマプラで無料だったので、
さくっと見てみたのが、

『ブルゴーニュで会いましょう』(2015)

です。
ジェラール・ランヴァン、
ジャリル・レスペール、が出ています。


ブルゴーニュでワイン農家を営むフランソワは、
3年前に妻を亡くして以来やる気を失い、
今や農家は破綻寸前。
このままでは広大な畑が競売にかけられてしまいます。
そんなとき、
15年前に農業を嫌ってパリに出て、
今や有名テイスティング家となった長男が、
散々迷った末、
この農家を引き継ぐ決心をします。
これで、銀行からは、
1年の猶予が与えられるからです。
ただこの父子は、仲が悪い。
なのでワイン作りは簡単には進まず……というお話。

まあ、甘く言って、70点くらい?
ブルゴーニュの畑の景色は美しいですが、
あとは、ややムリのある、ベタな話です。
そしてこの映画を貫いている「思想」は、
伝統を重んじる「よきフランス人」にとって、
アメリカと日本は相容れない敵であり、
そうした文化に染まったフランス人もいるから、それにも注意すべき、
そして「フランス人」こそは、
ローマ以来の伝統を引き継ぐものなのだ、
というところでしょうか。
実はフランソワの畑の隣には、
ライヴァルである醸造家がやはり広い畑を持っており、
その家の娘は、いったんアメリカ人と結婚するのです。
でも、1年で離婚。
懐かしの畑に戻ってきます。
「フランス人」にとっての原風景である、
ブドウ畑の中に。
そして日本は、フランソワが息詰まったとき、
その畑を買い取ろうとしゃしゃり出てくる役目です。

そしてこの、フランスの魂とも言えるワインを扱う映画には、
アフリカ系も、アラブ系も、アジア系も、
影も形もありません。
見事に全員ヨーロッパ系白人です。
フランス映画が、一般にドメスティックに見えることに、
この映画も貢献しています。

主役であるジャリル・レスペールは、
この映画が印象に残っています。
彼が主演でした。


こんな作品もありました。


これはネトフリに、『ブラザー 若者たちの掟』
というタイトルで挙がっていました。

また、この映画ではバスの運転手でした。


それからジェラール・ランヴァンですが、
彼はやっぱり、
やさぐれ刑事かなんかの方が、
似合うと感じました。

『シッカー・ザン・ウォーター』終了

8エピソードで完結の

『シッカー・ザン・ウォーター』

見終わりました。
前半の1~5話までは、
まあ「75点」といった感じでしたが、
6~8 話は「90点」と言えると思いました。
つまり後半、やっと物語が動き始めると同時に、
緊張感もスピード感もアップします。



舞台は、パリのTV局、
そしてそこでキャスターを務めるファラの家族がいる、パリ郊外です。
物語の中心にいるのは、あるマグレブ系の家族。
第一世代である母親。
信仰心に篤く、子どもたちが生きがいです。
第二世代である兄弟たち。
長女のスイラはいつもイスラムのスカーフを被り、
モスクにも足繁く通っています。
彼女の娘が、17歳にあるリナ。
リナには新しくカレシができるのですが、
スイラは夜遊びする娘を厳しく管理し、
リナはそれに激しく反発します。
(いつもスカーフ被ってる、ママみたいな人生なんかイヤ!)
そして次女のヤスミナ。
市役所で15年働いていますが、
夫はゲーム三昧で、妻を振り向かず、
二人の息子たちはともに「肥満児」です。
ヤスミナは、結婚して増えたのは借金だけ、だと言います。
三女は、この家族で唯一の大卒で、
TVキャスターとして華やかに働くファラ。
彼女は未婚です。
最後に末の弟、セリーム。
麻薬業界の末端にいて、大きなミスをしでかし、
それが、結果として、
この家族全員にとっての悪夢となっていくのです。

このドラマでは、「父親」の不在が際立っています。
ファラたち兄弟も、
麻薬組織の地元のリーダーも、
父親がいません。
特に末弟のセリームは、
(家父長的世界の「男」ですから)
家族が食べていくために、
母親が売春婦になるよりは、
自分が麻薬ディーラーになるほうがマシだ、
という理由でその世界に入っていったのです。
また組織のメンバーの一人も、父親が母親を殺し、
12歳だった自分はそれから強盗になった、と言っていました。
(父親は子どもたちを捨てたのでしょう。)
物語上、「父親」や「男」にも、
かすかな希望は残されていますが、
あくまで「かすか」です。
それに引き換え女性たちは、みな懸命なのです。

このドラマには、
批判もあるようです。
たとえば、マグレブ系の男は全員ダメってこと? とか、
アラブ系もアフリカ系もステレオタイプばかり、とか。

ただ、フランスでの映画評を読んでいると、
この「人物がステレオタイプだ」というのが、
まさに批判のステレオタイプです。
もちろんそういうこともあるでしょうが、
気に入らないときはとりあえずそれ言っとけ、みたいな感じもあります。

ナウェル・マダニはそれに反論しています。


いろんな女性たちが輝いている作品を撮りたかった……。
そのココロは、
さまざまな女性たちを登場させることを、
ステレオタイプと言われても、ということなんでしょう。

そうそう、タイトルと『憎しみ』の関係についても、
こんなインタヴューがありました。

"Le titre a failli être "Ca va bien se passer". Le personnage d’Oumar le dit d’ailleurs plusieurs fois dans la série. Pratiquement tous les jours sur le plateau, mon mari me disait "Chaque jour suffit sa peine. Écoute moi, jusqu’ici tout va bien.". Il me disait ça à chaque fois que j’étais stressée. J’aime bien cette phrase. Elle peut être menaçante et surtout, on s’attend au pire quand on entend ça parce que tu sais qu’après c’est la merde. Donc, c’est lui qui a trouvé. Mais oui c’est un petit clin d'œil à La Haine, parce que ça a bercé notre jeunesse. On est fier de rendre hommage à ce film culte."

なかなかいい話ですね。

2023年4月14日金曜日

新学期

新学期、始まっています。
この季節の教員同士の挨拶はと言えば、

「始まりましたねえ」
「早いですねえ」

みたいな感じ。
早い、って言うのは、
この前まで入試だなんだって駆けずり回ってたのに、
もう新学期始まっちゃったよ!
というココロです。
もちろん口ではそう言いながらも、
同僚たちはみな、授業に向けて、
気合いの入った顔つきです。

勤務先である明治大学の理工学部の学生は、
なんだか、年々優秀になってきている感じ。
まじめでもあるし。
教員としては、まあ矛盾してるんですが、
たらたらしてれば「もっと真剣に!」と思うし、
かといってまじめすぎると、
「もっと自由に。もっと好き勝手に!」
とも思ってしまいます。
もちろん、まじめな学生相手だと、
やりやすいし、
やりがいもあるし、
それ自体はもちろん歓迎なんですが。

小さくまとまらず、
大きく育って欲しいです!
(by Kakefu)

2023年4月9日日曜日

『シッカー・ザン・ウォーター』

ネトフリに新登場したドラマ、

『シッカー・ザン・ウォーター』

を見始めました。


このタイトルは日本語にすれば「水よりも濃い」なので、
まあ、「血」のことを言っているわけでしょう。
ただし!
実はこれはフランスのドラマで、
オリジナル・タイトルは、

Jusqu'ici tout va bien

「ここまでは大丈夫」です。
これって、もちろん、
あの『憎しみ』の中で、何度も繰り返されたセリフです。
ビルの屋上から飛び降りた男が、
どんどん落ちていく中で、何度もつぶやくのです、
ここまでは大丈夫、と。
でももちろん最後は……



2023年4月8日土曜日

『てんやわんや』

アマプラで、

『てんやわんや』(1950)

を見てみました。
監督は渋谷実。
主演は佐野周二。
そして、淡島千景にとっては、映画デビュー作です。
(今気づいたんですが、ouTubeに全編版がありました。
アマプラでお金払う必要なかった!)


この映画を見たのは、淡島千景を見たいがため。
ところが残念ながら、
そんなに出てこないのです……

気の弱い男性、犬丸は、
昔から世話になっている社長(志村喬)の「腰巾着」。
そして社長の(「妾」と言われている)秘書の花輪さんは、
なぜか犬丸との結婚を望んでいます。
そんな中、
社長に命じられ犬丸は四国へ。
東京に疲れていた犬丸にはちょうどいい仕事でした。
そしてそこで犬丸は、
四国独立を目指す小集団に出会ったり、
若い女性と一夜をともにしたり……
というお話。

淡島千景演じる花輪は、
いわゆる「アプレ」で、
一人だけ浮いています。
初登場のシーンは、ビルの屋上。
ストを決行してる社員たちを尻目に、ビキニで日光浴!
その後の犬丸への「アタック」の姿勢も、
超積極的で、行動的。
おもしろいキャラだと思いました。

1箇所、印象に残ったのは、
四国の山奥の家を訪ねた折、
その家の老夫が、東京から来た犬丸に質問があると言い出します。
そしてその質問とは、

「日本は、本当に、戦争に負けよりましたかいな?」

戦後まだ5年。
こんなことを考えている人も、
いないわけじゃなかっただろうと、思えてきました。

『スカイ・ロッホ』

すごくおもしろかった『ペーパーハウス』の、
脚本家を始め製作陣が関わったドラマ、

『スカイ・ロッホ』(3シリーズ)

見終わりました。
シーズン3の配信を待って、
一気に見ました。
タイトルの意味は「赤い空」。


もちろん、「おもしろい」レベルには十分達していると思います。
『マッドマックス 怒りのデスロード』
と同じ、
女性を搾取する家父長制度に対する、
女性の側からの反乱を描いています。
制作者たちも、そういうテーマであることに意識的だと、
見ていて感じます。
そういう意味で、
エンディングも、これしかないな、と思います。

そして、それはそうだし、
人身売買を続け娼館を経営する男(たち)に対抗する、
3人の魅力的な女性たち
(=それぞれの事情で売春婦に囚われている)
の、ちょっと危なっかしい行動も、
応援したくなるし、痛快な部分もあります。
ただ、しばしば登場する娼館の映像などは、
官能的すぎるというか、
あきらかな男性的視線が温存されていて、
ドラマのテーマと矛盾しているように感じました。
必要な部分ではあるでしょうが、
他にやりようがあったと思います。
それが、ちょっともったいなかったかな。

一箇所、ルー・リードのこれが流れます。
3人の女性たちの中で、
リーダー格といってもいい女性、コーラル。
彼女がなかなか薬物中毒から抜け出せず、
ラリって、プールに沈んでいく場面です。


ネット上に、
『トレインスポッティング』でも似た場面で流れていた、
という指摘がありました。
これですね。


(わたしは覚えてませんでした。
イギーの Lust for life の印象が強くて。)

2023年4月6日木曜日

『キャッシュトラック』

ネトフリでたまたま目にとまった、
ガイ・リッチーとジェイソン・ステイサムのコンビによる、

『キャッシュトラック』(2021)

を見てみました。
この邦題は、「現金輸送車」のつもりでしょうけど、
原題は Wrarth of man(男の憤怒)です。


ふつうに時系列に並べれば単純な話なんですが、
現在、3ヶ月後、5ヶ月前……
みたいな感じで展開するので、
ちょっと、話をこちらで整理しながら見る感じでした。
で、
話の分かれ目は、
たまたま同じ現金輸送車が、
2つの強盗グループに狙われるという点。
この可能性、なん%あるんでしょう?
まあ、サブスクじゃなかったら見なかったかも?

そうそう、1点だけ。
この映画で使われている音楽、というか音響というか、は、
『西部戦線異状なし』のそれと通じる新しさがあるように感じました。
(流行なんでしょうか?)
『西部戦線異状なし』の音楽を担当していたのは、
ヒラリー・ハーンとの共作アルバムもあるフォリカー・ベルテルマン。
『キャッシュトラック』の音楽担当は、
ガイ・リッチーとのコンビが多いクリストファー・ベンステッド。
二人とも、この業界では大物ですね。

『デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム』

大学生の頃、わたしにとってのヒーローと言えば、
これはもうデヴィッド・ボウイがナンバー1でした。
そのデヴィッドの、ドキュメンタリー映画を見てきました。


基本、インタヴューとライヴで構成されているんですが、
間に、たくさんの映画の断片が散りばめられていました。
『アンダルシアの犬』から、『8 1/2』まで。
そう、メリエスの『月世界旅行』もありました。

おもしろくないわけではないし、
いい場面もありましたが、
やっぱり、もっとライブが見たかったかな。
それにしても、
80年代、あの「ヒーローズ」の時代について、ボウイは、
「ふつうのスーパースターになることを受け入れた」
と語っていました。
次元が違いすぎ……

そして映画の最後、
クレジット中に流れるのは、
やっぱり学生の頃、
親友とともに、
合言葉のようにしていた曲、
Changes
でした。
ボウイがもういないなんて、さびしいです。

オチは……

『最高の花婿』の「ファイナル」が公開されますね。
で、
こんな動画があって……


カリンさんも、ここは特におもしろかった、
とコメントなさっていて、
たしかにわたしも笑いましたが、
字幕を見ると、オチがちゃんと訳されていません。
最後、奥に座っているおじさんのセリフが、
「モーツァルトは?」
となっていますが、彼が言っているのは、

Et Mozart, il était Kabyle ?

ですね。つまり、
「で、モーツァルトはカビール人だった?」
で、このKabyle のところがおもしろいんです。

「カビール人」というのは、
アルジェリアの先住民族であるベルベル人の民族グループの名前です。
ジダンが有名ですね。

パリのあるお店で話した男性が、
自分はKabyleなので、「アルジェリア人」とはちょっと違っててね、
と言いながらにやっとしたことがありました。
先住民族と、後から来たアラブ系は違う、
ということだったのだろうと思っています。

2023年4月5日水曜日

無事終了!

というわけで、昨日のオンライン・イベント、
無事終了しました。
ご参加頂いたみなさん、ありがとうございました!
今回は、対面ではなくオンラインだったこともあって、
わたしが担当したイベントの中では、
参加してくださった人数が一番多くなりました。
東京以外からでも同じように参加して頂けるので、
これはオンラインの効用だと思っています。
至らない点もあったと思いますが、
少しでも役に立てばうれしいです!

あのスタジオは、
実は六本木にあるSBクリエイティブのオフィス内にあるものです。
オンラインなので、
わたしは自宅から参加することもできたんですが、
やっぱり、スタジオを使わせてもらって、
技術の担当の方もいらして、
編集の斉藤さんもいてくださって、
六本木まで行ってよかったと、つくづく思いました。
とてもやりやすい環境を調えて頂き、
ありがとうございました!

そうそう、
イベント中に、上智での特別授業についてお話ししたんですが、
日付をまちがえて言ったかもしれません。
正しくはこちらです;

日時 2023.5.28(日) 11:00-12:30 

詳細は追って、だそうです。


よろしければ、お待ちしています!

2023年4月4日火曜日

4/4、になりました!

というわけで、
日付が変わり、
オンライン・イベントの当日となりました。
で、

視聴チケットの購入は当日の17:00まで。 一週間のアーカイブ視聴も可能です。

とのことなので、どうぞよろしくお願いします!


昨日今日と、
なにをしようかと考えてたんですが、
使えそうなUSBを探していたら、たまたま、
以前八重洲ブックセンターで行なったイベントの「感想集」が出てきて、
それをみると、やっぱり
「発音をやってくれてよかった」
というご意見が多いのでした。
明日は、対面ではないので、
そこまでうまく練習できるかどうかわかりませんが、
発音もやってみようと思っています!
(あとは、デモとか、ケシカスくんとか……)


2023年4月1日土曜日

4月1日はガイダンスの日

毎年この4月1日は、
総合芸術系のガイダンスの日です。
今年度の新入生は6名。
みなフレッシュで、やる気が感じられて、
授業で会うのが楽しみです。
(ただ残念ながら、
今年度、わたしの研究室には新入生がいません。
さびしいです!)

やや遅めのランチは、
同僚の倉石さん、山本さんと、
中野の「ねぎし」で。
写真批評の現状や、
アメリカのアカデミアの潮流について、
教えてもらいました。
勉強になります!


2023年3月30日木曜日

『スカーレット・ストリート』

今年度の大学院ゼミ、
ここまで続けてきましたがついに最終回を迎えました。
で、院生セレクションのラストは、
フリッツ・ラングの

『スカーレット・ストリート』(1945)

を見ました。
よくできた映画でした。


出納係として25年まじめに働いてきたクロス。
趣味は絵を描くこと。
彼は5年前、孤独に耐えかね、
夫の警察官が殉死した(とされる)アデルと再婚したものの、
この女性、
暖かさの欠片もなく、
つねに前夫と比較してクロスを罵倒し続けます。
そんなとき、クロスは街角で、
男に殴られている若い女性と遭遇。
クロスは思わず助け、
その助けた「きれいな」女性に好意を持ちます。
そしてその好意を利用して、
女性と彼女の愛人がクロスを利用することを決めたときに、
物語が、クロスの転落が始まります……

実はこの映画、
1930年のジャン・ルノワールの作品、
『牝犬』
のリメイクでした。
(原作の小説あり。)
で、YouTube にあったこちらの抜粋と見比べたところ、
ラストシーンの意味づけの方向が、
大きく異なっていました。
金持ちらしい客に買い取られてゆくクロスの絵、
それが、あの若い女性の肖像なのか、
自画像なのか、のちがいです。
そしてこの違いは、
2つの作品のテーマと直結しているのでした。

映画自体もおもしろかったですが、
比較もおもしろかったです。

2023年3月27日月曜日

『ローズメイカー』

カトリーヌ・フロ主演の映画、

『ローズメイカー』(2020)

を見てみました。


バラ作りに人生をかけた女性の物語、
というと悲壮感が漂いますが、
そこはカトリーヌ・フロ。
やわらかでやさしげなコメディになっていました。

もともとそんなに期待してませんでしたが、
まあ、バラそのものの美しさ以外は、
取り立てて言うこともない映画でした。
単純な構図、単純な物語、
単純な伏線、情緒的なエンディング……。

でもこれ、
フランスのメディアでは、
そこそこの評価をされています。
「フランス人」好み!?


2023年3月26日日曜日

『ナイト・エージェント』

もうずいぶん昔ですが、
このジャンルも知っておきたい!
との一心で、
推理小説ばかり読んでいた数年がありました。
で、
その結果好きになったのは、
まずはレジナルド・ヒル。
彼の小説は、(別名義のものも含めて)ぜんぶ読みました。
今思い出しても、
いい小説だと思えるものがいくつもあります。
(『死に際のセリフ』とか『子どもの悪戯』とか。)
そしてローレンス・ブロック。
(もちろんマット・スカダー・シリーズ)
で、マイクル・コナリー。
(もちろんハリー・ボッシュ・シリーズ)
3人とも超人気作家ですが、
やっぱりそれだけのことはあります。

で……

この中のマイクル・コナリーが絶賛したという小説、

『ナイト・エージェント』


がドラマ化されていました。
ネトフリで配信されたので見てみると……


これ、素晴らしいです。
すごくおもしろい推理小説を読んでいる時の興奮があります。
そうした「興奮」に興味があれば、
かなりオススメです。

<以下、完全にネタバレします!!>

で、このきわめてよくできたサスペンス・ドラマには、
それだけではない、
単純ではあるけれど新しい1つのパラダイムのようなものを
見いだすこともできます。
それは「父親」を通して描かれています。

ドラマの中では、
二人の父親が対比的に描かれます。
まず、FBIに勤務する主人公ピーターと、
やはりかつてFBIにいて、
組織を裏切ったとされる父親です。
(ピーターは、父親の無実を信じています。)
そして、大学生の娘マディとその父親。
この父親は副大統領ですが、
一方では、まだ幼かったマディに、
彼女の妹の溺死の責任を押しつけたり、
狂信的にテロリストを排除したがったりする人間です。
で、
この二人の父親は、結局、ダメなヤツだったのです。
特にピーターの父親は、
息子の期待とは違う存在でした。
(その後の名誉回復のチャンスは、暗殺されて失いました。)
つまりこの物語には、
アメリカ映画でお馴染みの「偉大なる父親」は存在せず、
汚れた2人の父親が提示されているのです。
また、
事の発端となり、ピーターと仲良くなるローズは、
叔父叔母に可愛がられ、そこに両親の影はありません。
さらに、
唯一「よき父親」である
(ただし離婚しており、実際にはほとんど娘と会ってないのですが)
シークレット・サービスの男性
(Lucifer のお兄さん!)
は、銃撃戦の最中に撃たれ、命を落とします。
「よき父親」は生きられないのです。
で最後に、
大統領が女性であることも、意味があるのでしょう。
現実のアメリカにはまだ、女性大統領が生まれてはいません。
アメリカの「父親」との言うべき大統領もまた、
このドラマ内では女性なのです。
これらは、偶然とは思えません。
新しい社会の形を提示しているのでしょう。

ラストも、
女性大統領の命を受けたピーターが、
新たな任務に旅立つところで終わります。
よく考えられた、いい作品だと思います。

2023年3月24日金曜日

フランスよ

年金改革問題、強行採択のあとで……



2023年3月23日木曜日

あと10日!

4月4日のオンライン・イベント、
だんだん近づいてきました。


オンライン、
自宅でやって通信に問題が起きると困るなと思っていたら、
SBクリエイティブのオフィスを使わせてもらえることになりました。
で、さらに、
ホワイトボードも!
これがあると、もうほとんど「授業」もできるので、
やりやすいです。
といっても、わたしの「授業」の場合、
ほとんど「雑談」と変わらないとも言われますが。(←それじゃダメじゃん!)

すでに、多くの申し込みを頂いているようです。
(Merci beaucoup !)
一緒に楽しい時間を過ごせればと思っています!

「ふらんす」4月号、本日発売!


白水社の雑誌「ふらんす」、
毎年大人気の4月号が、今日発売になっています。
「ふらんす」は、
日本で唯一の<フランス(語)雑誌>で、
ほんとに貴重です。
もちろん、わたしたちフランス語教員で、
この雑誌を知らない人はいないし、
これで知って、いろんな情報を学生に話すこともままあります。
貴重っていうのは、そういうことです。
(で、自分で買ってしまえば、
それは先生たちのネタ帳を見てることになります!)


さすが、充実のラインナップです!
(わたしも今回、コラムを1つ書かせてもらっています。)

1年間の定期購読が最高ですが、
とにかく、この4月号は「買い」です!

『そんなの気にしない』

アマプラ(有料)で、
フランス/ベルギー映画、

『そんなの気にしない』(2021)

を見てみました。
原題は Rien à foutre. (どうでもいい)
主演は、アデル・エグザルコプロス。


(←この予告、映画の雰囲気とだいぶ違います。)

カサンドゥルは25歳。
格安航空でFAとして働いて2年半。
憧れのエミレーツ航空に移籍できる望みはほとんどなく、
「今」を楽しむ生活……

この映画、多くの部分が i-phone で撮られているそうなのですが、
その映像がなかなかいい。
空港内の歩く歩道とか、暗闇でたばこを吸いところとか。
ドキュメンタリー風でもあり、
日常的、たとえば TicToc 的でもあり。

また、格安航空のFAの仕事の現実リアルに描き、
そこもおもしろい。
(そんな職業でも、その仕事の細部って、たいていおもしろいです。)
アデルも、決して大仰な演技ではないのに、
(身体の)存在感があります。

これは、拾いものというか、
わたしは好きな映画でした。

『人魚伝説』

大学院ゼミ、院生セレクション、
今週見たのはこれです;

『人魚伝説』(1984)

テーマは、映画における身体性、です。
監督は池田敏春。
院生は、彼の古くからのファンなんだそうです。

舞台は三重県の志摩半島。
そこで、海女をしているみぎわが主人公です。
彼女は、夫とコンビで、アワビを捕る仕事をしているのですが、
ある日、この夫が、海上での殺人事件を見かけます。
これを調べていると、
今度は夫が殺され、彼女も命を狙われる羽目に。
で、この事情を探っていく内、
背後には、この土地を再開発して、
レジャーランド(後に、実は原発だと判明)を建設しようと企む男たちがいて、
彼らがこの一連の殺人に関わっていることが明らかになります。
みぎははそこで、行動を起こします……

この映画、なんというか気楽に見ていんのですが、
話が進む内、座り直すというか、
真剣に見始めました。
みぎはが抱いていた個人的な疑問、そして恨みが、
やがてもっと大きな構図と二層構造になっていたのです。
映画は、その辺をうまく描いています。
そして最後には、
その二層が溶け合ってゆくのです。
なんというか、
びっくりするほどちゃんとした映画でした。

この映画の、ラストや、さまざまな細部を、
こんな風に変えたらどうだろうと想像したんですが、
ことごとく、映画の方がいいと思えました。
これ、リメイクに値する作品だと思いました。

Lucifer

ネトフリのドラマ、

『Lucifer』

やっと見終わりました。
たぶん、今まで見たドラマで1番長かったんじゃないでしょうか?
6シーズンまであり、
それぞれが10話以上、
それぞれが1時間ほど。
ぜんぶで何時間かは数えたくありません!


Lucifer=悪魔 が地上にやって来たという設定の物語です。
この悪魔は、元天使。
ただ父親(=神)から天界を追われ、
(まあそれには事情があったのですが)
そのまま地獄の王となりました。
その彼が、父親の命令に背き、
地上にやって来たのです。
ここには、「偉大な父親に反抗する息子」のテーマがはっきり現れています。
しかも父親は神なので、
これはもう究極の「偉大な父親」です。

Lucifer は陽気で、酒と女か好きで、楽しいヤツです。
彼には、相手の本当の欲望を聞き出す特殊能力があり、
やがて、警察の民間顧問となり、
女性刑事クロエと組んで事件解決に当たり始めます。
ドラマ的に言えば、
この各回の事件が横糸で、
Luciferと神、あるいはクロエ、
あるいはLuciferの兄のアメナディエル(もちろん天使)、
セラピストのリンダ、
クロエの同僚のダンやエラ、
そしてLucifer を守ろうとする魔物(demon)である女性戦士メイズ、
たちそれぞれの、
そしてその関係の、
変化と深化が、縦糸だと言えるでしょう。

Luciferとクロエは美男美女で、
その点では古典的な作りです。
二人のクロースアップも多いと感じます。

そしてシリーズ4からは、
ネトフリの制作に変わり、
そこから明らかにトーンの変化があります。
より「ドラマチック」になり、
現代的な要素もより多く取り入れられるようになります。
1つだけネタバレするなら、
やがて、イヴやアダムも登場します。
ただしこのイヴは、
アダムに見切りを付けていて、
新たなパートナーを地上で探すことになります。
そして、この人類最初の女性が選んだのは……

あまりに長いので、
オススメすることはしませんが、
でも、最後まで見ちゃう程度には、おもしろかったです。

2023年3月20日月曜日

【丸の内本店週間ベストセラー】新書

丸善丸の内本店の、週間ベストセラー(3月9日~3月15日)の
「新書」の部門で、
なんと4位に食い込んでいました!


まあ正直言って、
「フランス語」は大きなマーケットじゃありません。
そんな中、たとえ発売最初の週だけでも、
こうして手に取ってくださった方が少なくなかったのは、
この本にとっても幸福なことでした。
ありがとうございます!

そしてアマゾンの方ですが、
以前は「その他の外国語」に振り分けられていたのですが、
なんとか「フランス語」に組み入れてもらえたようです。
これで検索されやすくなりました。
よかったです!

ラジオ朗読劇『銀河鉄道の夜』

『銀河鉄道の夜』を初めて見たのは、
ちょうど10年前の 3.11 でした。
そして今、「ラジオ劇」となって、
期間限定で無料公開されています。


ぜひ!