昼は待望のレオンに行って、
ランチを食べました。
初めて入るレ・アールの店です。
でも、当然ながら安定の味で、おいしかったです。
で、
感じのいい中年のホール係の人と話していて、
メニューの中のパエリア風のものに関して、
「そう、たしかにパエリアだと思っていいですよ。
南の方のものね」
「であなたも、南の出身ですか?」
「僕はね」と声を低めて「アルジェリア出身」
で、わたしは、試しに言ってみました。
「サラーム・アレイクム」
「……もちろん、その言葉の意味は分かりますよ。
でも、それは違うんです。僕はベルベル人だから」
「ああ、カビール?」
「そういうこと」
「じゃあ、ジダンですね!?」
「そう!」と目を輝かせ、そして一層声を低め、
「だから僕はね、アラブじゃないんだ。違うんだよ」
「そういえば、カビールの人の中には、
青い目の人がいるって聞いたことがあるんですけど、
それって本当ですか?」
「そう、いるね」
と、彼はウインクしたのでした。
彼にとって、
アルジェリア出身だけどアラブじゃない、ということは、
とても重要なことなんですね。
快活な彼と、握手して別れたのでした。