この Prendre le larege(「沖に出る」)は、
その多くがモロッコのタンジェ(タンジール)で展開しています。
で、
タンジェと言って思い出すのは、
まずはこの映画です。
http://tomo-524.blogspot.com/2018/02/sur-la-planche.html
ここでは、
「下層労働者」である少女二人が、
なんとか社会的に上昇したい、
そしてそれは、
あの「自由地域」のテキスタイル工場で働くことだ、
それこそが夢の実現なんだ、
と言っていました。
なんと、その工場とは、
まさにエディットが働いているような場所にちがいないのです。
一日中ミシンの前で、
しかも多くのミシンが壊れ、
非人間的に管理され、
指先がボロボロになっても文句も言えない、
監督に逆らえば明日から仕事を失う……
そんな場所なのです。
エディットが仲良くなる、
カリマという若い女性の仕事仲間がいます。
フランス語が話せる、感じのいい女性です。
彼女は、工場で余った布の端切れを、
からの水筒に隠して持ち帰っています。
彼女は監督のお気に入りであり、
その行為は見逃されています。
彼女はその端切れで、細々したものを作り、
売って生活の足しにしています。
「でも、7人の兄弟と母親を養うには、
今の3倍は売れないとだめ。
近いうちにそれができなければ、
わたしは娼婦になるしかない……」
明るく、まじめに働いているカリマが、
こんな重いものを背負っていたとは……。
そして、エディットと仲良くなったカリマは、
監督の反感を買い……
タンジェといえばもう1本、
これもありました。
http://tomo-524.blogspot.com/2015/04/rock-casbah.html
これもいい映画でしたが、
こちらはお金持ちの話でした。
このごろ、時々思い出されるのが、
この本のことです。
https://www.hakusuisha.co.jp/book/b205991.html
Where do we go ?