2019年10月25日金曜日

1969と寅さん

昨日「寅さん」の第1作を見て、それは
1969年、
だったわけですが、
ふと思い出して、この年って……
と考えて確認すると、

『明日に向かって撃て』
『真夜中のカーボーイ』

の2作も、同じ年でした。
アメリカンニューシネマの、代表作に含まれるものでしょう。
特に後者は、大好きです。
このアメリカンニューシネマのムーヴメントは、
60年代後半から70年代半ばくらいまででした。

ところで、ちょうどその10年くらい前、
イギリス・ニューウェーヴと呼ばれる流れがありました。
『怒りをこめて振り返れ』(1958)
は、とてもよかった。
(視点がエリート的だ、という批判は、
たしかに当たっているとは思います。)
ちなみにこの時代には、
フランスのヌーヴェル・ヴァーグもありました。

そして「ニュー」つながりで言うなら、
イタリアのネオレアリズモもやっぱり「ニュー」で、
こちらは戦後まもなく、
『無防備都市』(1945)
『自転車泥棒』(1948)
などが発表され、
この2本もとってもいいですね。

ためしに整理すると、

45年~48年        ネオレアリズモ
50年代後半~60年代半ば  イギリス・ニューウェーヴ(/ヌーヴェル・ヴァーグ)
60年代後半~70年代半ば  アメリカンニューシネマ

『男はつらいよ!』の中には、
「階級」の問題があると書きましたが、
もちろん、それは各地でずっと、
問題になってきたことでもあるわけですね。