2022年11月26日土曜日

マーラー・マラソン

先日の勤労感謝の日、
この日は天気もイマイチの予報だったので、
もう前日から1日仕事をしようと決めて、
実際1日がんばりました。

で、その間、
ちょっとやってみたかった「マーラー・マラソン」を、
個人的に開催してみました。
といっても大したことではなくて、
仕事している間ずっと、
マーラーの交響曲を1番から順に聞いていく、
ただそれだけです。
で、どこまでいくのかな? と思ったら、
7番の第3楽章まででした。
まあ、7~8時間は仕事したことになりますが、
なんだか、もっとやった気もするんですが!

このマラソンの続き、もちろんいずれやります!

2022年11月23日水曜日

「芸術羅針盤」第1回!!

同僚の大澤先生、
修士課程の谷山さんに、
多大なるご協力を頂いて、
ついに完成しました。

われらが総合芸術系が順次発表してゆく、

「芸術羅針盤」

第1回です。
よろしければ!


2022年11月22日火曜日

古川日出男『天音』、本日発売!


現代日本を代表する作家の一人、古川日出男。
彼にとって初めての詩集が、
今日、発売になりました。

アマゾンでも、明後日から発売開始のようです;


この詩集の紹介文はこんな感じ。

******************************

閉塞の日本を飛び出して小説家が旅をする。天の音を聞き、見届けるために。圧倒的な1007行。現代日本最大の小説家、初めての詩作品。小説家・古川日出男が空白に挑戦した。
空白とは、詩。
COVID-19状況の閉ざされた日々を脱出し、カリフォルニアへ、イタリアへ。
「さあ、歌ってゆこう」
の掛け声とともに始まる1007行は、驚くべき滞空の試みとなった。
著者初の本格的な詩作品は、天の音を聴きとりつつ歴史と惑星をさまよう。

「天には半島があって
天には大陸があって
天には孤島もあって
その孤島の岬には いろいろな生き物が訪れる
倍音は訪れる?

ダンテがウェルギリウスにみちびかれたように、
宮沢賢治と吉増剛造の詩魂にみちびかれて、
作家にまったく新しい創造のフェーズが訪れた。
必読の書き下ろし長篇詩。

******************************

ここに「最前線」がありますね。
これから、体調のいいタイミングを見つけて、
みっちり読んでみます。

2022年11月20日日曜日

『ランジェリー・イン・シネマ』

という本を読み始めました。
まさにタイトル通り、
映画の中の、
ランジェリーが登場する場面にフォーカスしたエッセイ集です。
見ている映画でも、
そんなランジェリー着てた!?
と思ってばかり。
それほど、そういうことを気にしてなかったのを感じます。
こういう注目点もあるのかと、
教えられた気持ちです。

で、
アマプラで無料の『007  スカイフォール』にも触れられていたので、
さっそく再見して、
ランジェリー・イン・シネマをチェック。
その場面では、たしかに美しいランジェリーが登場するんですが、
こちらの感性ないしリテラシーが足りないためか、
むしろ本の中で紹介されている場面、
というかランジェリーというか、
のほうが、魅力的に感じます。

雑誌のコラムをまとめたようなので、
1本1本は短いです。
もっと長く書いて欲しい、
と思いましたが、
とにかく、わたしにとっては新しい視点でした。
紹介されている映画をぽつぽつ見ながら、
読み進めます。

2022年11月17日木曜日

『ロスト・ブレッド2』

先日見た『ロスト・ブレッド』の『2』が
(ネトフリに)あったので見てみました。

これが……、おもしろくない。
というか、レベルが低い。
ストーリーもありきたりだし、
俳優も生かされていない。
(本来はいい俳優なのに。)
それが端的に出ているのが、
かなり長いカーチェイス。
もう、何十年前?
という感じの演出で、
見飽きた&子供だまし。

いくらB級とは言え、
もうちょっと勉強して撮って欲しいと思いました。

『ジャック・メスリーヌ』

大学院ゼミでは、
わたしにとっては十数年ぶりで、

『ジャック・メスリーヌ 社会の敵N.1』

を見てみました。
第1部と第2部、
合わせて4時間、
2週に分けて見ました。

以前、第1部について、
こんな風に書いていました。
(もちろん、自分でも内容は忘れていました。)


そして第2部もまた、
おもしろいのでした。

いや、おもしろいんですが、
なぜそう感じるのか?
まず、画面に緊張感がある。
長い映画なわけですが、
その時間の流れの背後に、
フランス社会の戦争~70年代がはっきり横たわっている、
最小限のセリフしかない、
説明ではなく、行動を通して物語は提示される……
という感じでしょうか。

特に「戦後」に関して言えば、
まず、ジャックの父親は、
戦争中、ヴィシー政権に加担していた。
(ジャックはそれを恥じ、
小市民である父親自身は、仕方なかったと弁明する。)
ジャックは、アルジェリア戦争で当地に送られ、
そこで上官から、捕らえたアラブ人女性を殺すように強要される、
そしてジャックは、彼女ではなく、
容疑者であるその夫を射殺する。
(これが、ジャックの中の何かを壊したのは明らか。)
また、映画のラスト近くに登場する極右の記者は、
ちょうどその時期、
つまり1961年頃、
パリでのパポンが指示したアラブ人虐殺を賛美する。
Vive la Québec libre !   が登場する……
というわけです。

そして、極左のテロリスト、シャルリの存在も見逃せません。
一時、ジャックとシャルリは行動を共にします。
ジャックに「思想」はありませんが、
彼なりの「論理」や「信条」はあるのです。
つまり、襲うのは銀行や金持ちだけ。
これは、大衆から搾取を続ける奴らよりマシ。
また、仲間は決して裏切らない。
この2つです。
もちろん実際には、
まともな市民生活を送れない性分であり、
時には女性たちにも手を上げ、
必要のないところで殺人を犯したりするわけなので、
愛すべき人物などとはとても言えませんが、
ある種の「魅力」(虚構の人物としてなら)があるのは事実でしょう。

ギャング映画として、
かなりいいデキだとわたしは思います。
まあ、ヴァンサン・カッセルの存在に負うところは、
間違いなく大きいですけど。

2022年11月14日月曜日

総合芸術とは何か ―場所と意識、そのあいだを往還する芸術へ

先週の土曜にあったシンポジウム。
YouTube で見られます。


わたしは会場で聞きましたが、
たしかにおもしろかったです。
「場所」「芸術」
などに興味があれば、
間違いなくおもしろいと思います。
ぜひ!

ちなみに、
最初に登壇する大澤さんとわたしの対談(?)が、
もうずぐアップされる予定です。
その時の話題は、たとえば映画『パレードへようこそ』です。
宮川さんのお話は、
ふだんあまり聞けないロシアの「街」についてであり、
貴重でした。
「クレムリン」とは、「要塞」のことだそうです。
世俗権力と宗教権力が、
文字通り同居しているわけですね。
山本さんとは、
シンポの前日お話をして、
わたしはあわてて『ラ・ラ・ランド』を見てから、
この会に臨みました。
バウハウスの水野さんは、ランチ仲間の一人です!
彼女の話、建築の青井先生の鋭いコメントがあって、
より一層深みが出ています。

わたしも、
パリのことを話したくなる瞬間が何度かありましたが、
おとなしくしてました!

1週間

先週末は、
会議、シンポジウム、イベント参加、
と目まぐるしく、
それ以外の突発的なことがらもあり、
なんだかイッパイイッパイでした。
また新たな1週間。
新鮮な気持ちでいきたいです!

2022年11月9日水曜日

皆既月食

今日は日本中で、
こんな写真がアップされていることでしょう。
ここでも乗っかって。


もう、月食が終わりかけていて、
赤くありません。
といっても、
これはわたしが撮ったものではなく、
知り合いから送られてきたものです。
でも、うまく撮れてますよね?

朔太郎展

今年、没後80年を迎える萩原朔太郎。
彼を巡る展覧会が、
まさに日本中で行なわれますが、
その中心にあるのは、
やはり前橋文学館です。
その紹介ヴィデオがありました。


1分50秒あたりに、
われらが総合芸術系の名前も見えています。
(展示の準備を始めようとしています。
わたしも1篇詩を書きました。)
そして動画の後半に登場する学芸員の女性は、
われらが(←2回目)総合芸術系の前身である、
デジタル・コンテンツ系の出身です。
朔太郎の写真について、論文を書かれていました。
立派になられて、影ながら嬉しく思います!

B&B 「オールド台湾の食と記憶 」

先日ご紹介した、

『オールド台湾  ー祖母、母、私の行きつけの店』

読んでます。おもしろいです。
しみじみして、知らないのに懐かしい。
筆者の目が、微細な事実をを捉え、
しかもそのピントがピタリと合っているので、
匂いや食感、あるいは人々の息づかいまで伝わってくるようです。

で、
筆者が台湾から緊急来日することになり、
これまた緊急で、
B&Bでの対談が設定されました。

これです;


楽しそうです!

この日は、先日お伝えしたシンポジウム、
「総合芸術とは何か?」
の日でもあります。
忙しくなりそうです!

*このシンポジウムの、YouTubeライブ配信は;


です。
よろしければ!



2022年11月8日火曜日

『ノートルダム』


ロシュディ・ゼム主演のドラマ、

『ノートルダム』

見終わっています。
評価は、まあ、68点くらい?

原題は

Notre-Dame, la part du feu

で、後半は、
faire la part du feu
(一部を犠牲にして残りを救う/ロワイヤル中辞典)
なのでしょう。

メインとなる出来事は、
もちろんノートルダムの火災で、
それに立ち向かう消防士たちの葛藤や決断が描かれます。
その中心にいるのが général であるデュクール。(写真中央)
彼は、ほんの数ヶ月前、
ある火災限現場で、消防士である息子を失っており、
これまで多くの部下を失ってきたこともあり、
退職を決意しています。
そんなとき、ノートルダムで火災が起こり、
彼は現場のリーダーとして出動するのです。

ただ、このドラマはサブ・ストーリーが多い。
簡単に整理すると、
まず、デュクールの亡くなった息子の恋人アリス(右端)がいます。
彼女もまた消防士で、妊娠しているのです。
次に、このアリスの行きつけのカフェの主人、マックス(左端)もいます。
彼の妻は、余命数日で、
ノートルダムのすぐとなりのHôtel-Dieu病院に入院していて、
また彼の娘(左から二人目)は、この2年家でしたままで、
実際にはヤク中の娼婦に成り果てています。
ただ彼は、妻が逝く前に、
妻の元に娘を連れて帰ってやりたいのです。
マックスの追跡が始まります。
3番目は、lieutenant であるアントニーと、
フリーの女性リポーター、エレナの物語です。
二人はレユニオン島の出身で、
実はかつて婚約していたのです。
けれどもエレナは、いわゆる華やかな生活への憧れが捨てきれず、
フィアンセを残してパリへ行ってしまいます。
これは7年前。
そして今、消防士になったアントニーを見つけ、
彼を利用して火災現場に入りこもうとするのです。
4番目は、デュクールのすぐ下の部下、
ヴァレーズ(右から二人目)の物語。
彼女は敬虔なクリスチャンで、
ノートルダムを救いたい気持ちは人一倍強いのですが、
一方で彼女は、同性愛者でもあります。
ここに彼女の、信仰者としての屈折があります。
5番目は、ノートルダムで働いていた屋根職人。
アラブ系の彼は、実はシリアでは医師で、
難民となってパリに来て、今の仕事をしているんですが、
実はパリまでやって来る道中、
婚約者とはぐれてしまったのです。
そして火災の混乱の中、
彼はある女性から目が離せなくなり……

という感じです。
そして残念ながら、
これらのサブスーリーのどれもが、
まあ、イマイチ。
ついでにメインも、イマイチ。
なので、70点に到達しない印象でした。
ちょっと詰め込みすぎたし、
全体に浅い感じでした。
残念!

2022年11月6日日曜日

『Deadwind  刑事ソフィア・カルピ』

というわけで、

『Deadwind  刑事ソフィア・カルピ』

ついにシリーズ3まで、
つまりシリーズ完結まで見終わりました。



そして今回3を見たわけですが、
これは明らかに、
1から3までトータルで作られています。
つまり、評判がよかったから続編を、
みたいなやつじゃないってことです。
というのも3は、
1や2で放置されていたさまざまな事柄を、
どんどん回収していく展開なんです。

この回収がうまくいっていたかどうか、
それはちょっと微妙。
というか、
3の物語がちょっと複雑すぎた気がします。
ただ、
ヒロインであるソフィア・カルピや、
若き相棒であるヌルミはもう顔なじみで、
しかも二人ともなかなかいいキャラなので、
最後まで見ること自体は楽しかったです。
特にソフィアは、
完全に「扱いにくい女」であり、
そこがとてもいいのでした。
(管理的で、常識的な女性上司と、
いいコントラストがついています。)

ソフィアの夫は、
物語が始まる直前に亡くなっていて、
だから彼女はシングル・マザーです。
そして3において、
子どもたちはソフィアの元を離れ、
一人は自立し、
一人は、亡くなった夫の父親と暮らしています。
つまりソフィアは、
事実上、まったく自由なのです。
これは、斉藤美奈子さんが「少女小説」について指摘していたこと、
「少女」はたいてい「みなしご」で、
親の庇護/管理から外れた存在であり、
だからこそ物語上の行動の自由が生まれる、
を想起させます。
ソフィアの夫がいないことは、
物語上の要請でもあったわけなんですね。

2022年11月5日土曜日

ブッラータ

おいしそうなブッラータをもらったので、
ちょっとにぎやか目に盛ってみました。
(この後、生ハムも投入。)


で、ワインにいくとこなんでしょうけど、
今日は、この頃お気に入りのヒューガルデンと。

新しい友だち?

新しいクッションがやって来ました。
Manon に似てる!?


でも本人は怪訝そう。
"Vous êtes qui ?"

2022年11月4日金曜日

カウンターの中は

今日、近所に冬物のスリッパを買いに出て、
ついでに寄ったスタバ。
この店の前は、何度も通り過ぎたことはありましたが、
実際に入ったのは初めて。
(近くに、チャイラテがおいしいカフェがあるので、
いつもはそっち。
今日もそっちに行ったら、
混んでいたので予定変更。)

で、座ったのはカウンターの側面だったんですが、


カウンターの中は、男子3人。
おお、いいですね。
今後はこういう店も増えていくかな?

2022年11月2日水曜日

「総合芸術とは何か」

来週の土曜日、
総合芸術系のメンバー、
総合文化教室のメンバー、
そして建築系のメンバーが登場して、
シンポジウムを行ないます。
YouTubeでライブ中継を予定しています。
これです;



11 月 12 日(土)14 時~17 時 主催:明治大学理工学部建築学科/同大学院理工学研究科建築・都市学専攻 共催:明建会

詳細はまた追ってお知らせします!


2022年11月1日火曜日

Mahler - Symphony No 3 - Abbado

この頃、
仕事の時はこれをよく聞いています。


マーラーって、
とても好きな時期があって、
そのころは、
テンシュテット&ロンドン・フィルの演奏が一番のお気に入りでした。
もちろん、バーンスタインも、
アバドも、
もっと古いものも聞きましたが、
なぜかテンシュテットが一番しっくりくる感じでした。

あれから幾星霜。
何年もバッハ中心に聞いてきて、
この夏くらいだったでしょうか、
たまたまYouTubeにあったこのアバドの演奏を聞いて、
グッと来てしまいました。
それから、
(手持ちのCDではなく)
YouTube のマーラー/アバドをありったけ聞き、
この3番がやっぱり、今は一番いい感じ。
(1や5がいいのはもちろんですが。)

まあ、指揮するアバドのかっこよさも、
関係あるんでしょうか?

『ソフィア・カルピ』シーズン3/『ノートルダム』

今週は、大学の文化祭で授業がないので、
つい新しいものを見始めてしまいます。
まずは、シーズン1と2がなかなかよかった

『ソフィア・カルピ』

のシーズン3。
今3話くらいまで来て、
話がかなり広がってしまっています。
(広げている真っ最中、なんでしょう。)
今後、どんな風に収斂していくのか、
いかないのか、
見守りたいと思います。
(ただ、ヒロインの若い娘、
彼女が巻き込まれている悪の道が、
なんとも言えずリアル。
猟奇殺人なんかとはちがった切迫感があって、
その分、彼女が心配になります。)

そしてもう1つは、
パリのノートルダムの火災に題材を取った

『ノートルダム』

です。
こちらは、主役がロシュディ・ゼムなので、
もう説明もろくに読まず、見始めました。
彼が出演している映画はずいぶん見ましたが、
ドラマを見る機会は少ないので、
楽しみです。
こちらも3話ほど見ましたが、
やや、「見せよう」とし過ぎかなと感じます。
シモン・アプカリアン演じる酒場の店主がいるんですが、
家でしたままの娘が娼婦になっているとか。
で、それらしいシーンを挟んでくるんですが、
いらないなあ、という感じ。
まあ、第1話の冒頭で、
いきなりボウイの「ヒーローズ」が流れ始めたときは、
まさか消防士たちを単純に礼賛する気じゃないでしょうね?
と不安になりましたが、
そこまでひどくはないようです。

すごく雑に言って、
ドラマは、フランスものより、
アメリカものやいぎりすもののほうが上、
だと感じます。
フランスのドラマは、一言で言えば、「ローカル」。
内輪ウケ、というと厳しいですが、
そういうところがあると思います。

ただ!
数日前にネトフリで見たアメリカ映画、

『21ブリッジ』(2019)

は、ひどかった。
シエナ・ミラーが出てる、
という1点で見たんですが、
しょーもなかったです。
監督というより、
もう、脚本がダメ。
まあ、もちろんそういうケースもありますね。

2022年10月31日月曜日

全日程終了

2022年度の日本のプロ野球、
今日の試合で全日程が終了しました。
おかげさまで、
野球の超人たちのプレーを、
今年も楽しく見ることができました。
ありがとうございました!

そして日本シリーズ、
かなり見応えのある試合が多く、
素晴らしかった。
(ただ、今日の試合に限っては、
外野手のエラーが残念でしたが……)

もし第8戦にもつれ込んだら、
午前0時からのチケット販売にアタックしようかと思ってたんですが……

以前も書いたことがある気がしますが、
小学生の頃は、
毎年、授業をサボって日本シリーズに行きました。
いや、連れて行ってもらったわけですが。
父親は、当時セントラル・リーグに勤めていたので、
チケットの入手は容易だったのでしょう。
今思えば、いつもかなりいい席でした。

当時はジャイアンツのV9時代だったので、
行くのはいつも後楽園球場でした。
王と長島がいました。
柴田も、高田も、土井も、堀内も、城ノ内も。
あと阪急の山田、足立……

あしたからは、
アストロズを応援します!
(まあ、あと数日ですが。)

2022年10月30日日曜日

『オールド台湾食卓記 ――祖母・母・私の行きつけの店』


昨日発売になった、新刊ほやほやの本、

『オールド台湾食卓記 ーー祖母・母・私の行きつけの店』

を読み始めました。

著者は、まだ若い(1983年生まれ)の女性で、
「本職」はデザイナーだそうです。
(この桃の表紙も。)
で、5年ほど前に母親を亡くし、
ともに過ごした時間の記憶が薄れる前にと、
ペンを取ったそうです。
冒頭を読みましたが、文章はとても達者。
でも、これはほんとにいい意味で、
プロっぽくない。
素直で、すれてなくて。
(もちろん、訳者の新井一二三さんの、
きびきびした文章の力もあるに違いありませんが。)

巻頭に写真が何葉は掲載されているんですが、
なかに、これはすごい!
という感じのまな板があって、
読み始めるとすぐ、
このまな板の由来や、
それを使い続けた著者の母親の話が語られていました。
たとえば「民族」の物語であっても、
それはやっぱりこうした「個人」の深い記憶の中にこそ見出されるものなんだと、
あらためて感じます。
著者の母親も、祖母も、
当時のモダンガールとして、
また大所帯の賄いを仕切る、
有能で愛情深い女性として、
移り変わる時代を生きた人たちです。
もちろん台湾の物語で、
それ自体貴重なのですが、
それはまた女性たちの物語でもあるのでしょう。

おいしそうで、
知らないくせに懐かしいような料理がたくさん出てきます。
そこに、これは素人でも
「ああ、これはかなりきっちり調べたんだろうなあ」
と感じられる説明が付いています。
この切り口からでも、
かなり楽しめる本だと思います。
(で、著者も書いているとおり、
この本の翻訳者として、
こうしたことすべてに通じている新井一二三さん
(=われらが同僚、林先生のペンネーム)以上の人は、
日本にはいないでしょう!)

2022年10月28日金曜日

「首席エクソシスト」

プーチンが「首席エクソシスト」? 
なんのこと?
と思ったら、
マジだったんですね。


あっちもこっちも、
大国のトップが、
見え見えの茶番を演じ続ける世界って、
冷静に考えるとほんとに奇妙……

(まあ、「奇妙」だけで終わらせるわけにもいかないんですが。)



2022年10月27日木曜日

サヨナラHR !

ああ、なんてバッファローズは弱いんだろう、
と思って見てましたが、
大変申し訳ありませんでした!
先日の1-0もそうですが、
今日の吉田のサヨナラHRは、
痺れました!
あそこで打てるって、すごい……

猛牛のファンでも燕のファンでもないわたしは、
ただ、長くいい試合が見たいだけなんですが、
今回の日本にシリーズ、
ここまではなかなかスリリングでした。
ここからどうなるのか、
ワクワク度が上がってます!

そこには……

先日、ある先生から聞いた話。

大学生だった頃、
彼はあるスポーツの全日本レベルの選手でした。
であるとき、
ちょっとおしゃれをしてみたくて、
髪を染め、カッコイイ服も着てみたところ、
厳しい父上が大激怒。
というのも、
この父上は、そのスポーツの世界では有名人で、
子どもたちの指導などにも当たっていたので、
自分の息子がこんなんじゃ、指導もできん!
というわけです。
しょげたワカモノは、
髪を黒く染め直しました。

そして数日後、
ほんとにたまたま、
彼が実家でアルバムを開いていたところ、
そこに、
父上の成人式の写真を発見しました。
父上の髪型は、
アフロでした!

『レバノン』

今週の大学院ゼミでは、

『レバノン』(2009)

という戦争映画を見ました。
先週、たまたまこの映画に触れたところ、
院生たちが「見てない」というので、
見せることにしました。


この、レバノン内戦を舞台にした映画には、
際だった特徴があります。
それは、映画の99%が、
戦車の、あの狭い空間のなかで起きる、ということです。
そして「外界」はつねに、
砲撃用のスコープを通して見ることになります。

この映画、今見ると、
どうしてもウクライナを想起してしまいます。
新米兵士は、砲撃のレバーを握るものの、
人間に向かって発射することができないのです。
そしてその結果、仲間が撃たれる……
逆に、今後こそと思って、目を閉じて発射すると、
そこには、民間人しかいなかった……

戦車内で、兵士や捕虜が、小便をする場面が何度かあります。
エロ話をする場面も。
でもそれらは、
強く「死」に取り囲まれているので、
その意味合いが、
日常とはまったく違ってきます。

引き締まった、なかなかよくできた映画だと思います。

2022年10月22日土曜日

『ボーン・アルティメイタム』

というわけで、「ボーン・シリーズ」の3作目、

『ボーン・アルティメイタム』(2007)

を見てみました。
Mmm...  なるほどこれは、出色のデキ。
『サスペクト』に100点を付けたのでしたが、
たしかにそれよりさらにいいかもしれません。
103点、ということにしましょうか。

プラス3点は、
CIA内部にいる女性捜査官の存在です。
きびしく、堂々としていて、
『サスペクト』には登場しないキャラでした。
院生のコメント、さすがです。

2022年10月21日金曜日

『ガールフッド』

たまたまさっき気づいたのですが、
アマプラに、

『ガールフッド』

がありました!

これは、これです。


当時は日本版がなかったのですが、
なんと、アマプラで見られる日が来るとは。
この映画、好きです。

『サスペクト 悲しき容疑者』

大学院のゼミで、

『サスペクト 悲しき容疑者』(2014)

を見ました。
この映画については、1年半前にここでも書きました。


そう、アクション映画として、
わたしは100点! を付けたのでした。
今回見ても、やはり、100点でした。
(と言ってしまいましょう!)

で、院生たちの反応はというと、

これ、「ボーン」シリーズに似てますよね?

というものでした。
「ボーン」シリーズは、
わたしは1本目の『ボーン・アイデンティティー』が乗れなくて、
2,3作目はスルーしていたのですが、
この、2,3作目がおもしろいのだ、
2000年代のスパイ・アクションもののスタンダードにさえなったし、
と言うのです。

それなら、ということで、
まずはネトフリにあった

『ボーン・スプレマシー』(2005)

を見てみました。
導入部分がちょっとアレですが、
その後はまあいい感じで、
終わってみればおもしろかったです。
ただ、『サスペクト』を100点としたら、
そうですねえ、80点くらい?
と思いました。
もちろん『サスペクト』は10年も後に作られていて、
かなりの後出しなわけですが、
それを考慮しなければ、ということです。
でもたしかに、
設定や雰囲気は共通するものが感じられました。
(ただ『ボーン』のほうは、
CIAの腐敗というのがかなりベタで、
そこは減点ですが。)

というわけなので、
明日は『ボーン』の次作を見てみます。

2022年10月17日月曜日

SOUTIEN AUX FEMMES IRANIENNES


マフサ・アミニさんが亡くなってから、
1ヶ月が立ちました。
イランでのデモは、
国外にも広がっています。
ジュリエット・ビノシュも、
イザベル・アジャーニも。


髪を切る行為は、
イランでは昔から、
強い反抗の意思表示なんだそうです。

ボリウッドからも。


そしてこの歌。



『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』終了

というわけで、
突っ込みどころは多いものの、
それでも見たくなるウ・ヨンウに導かれて、
全16話、見終わりました。

このドラマの登場人物たちは、
ウ・ヨンウの女友達一人を除いて、
性的なニュアンスをまったく感じさせませんでした。
それは、韓国ドラマの中でも、かなり異色だと思いました。
(その女友達だって、ほんの少し感じさせるだけです。)
つまり、そういうものを排除した「おとぎ話」なわけです。
それはそれで、いいと思います。

もう1点思ったことがあります。
ヒロインのウ・ヨンウは、
自閉症スペクトラムという障害を持っていて、
それを自覚的に生きているわけで、
視聴者は、そういう人として、
心配したり、戸惑ったり、応援したりしながら、見ているわけです。
それはそうなんですが、
おそらく視聴者は誰でも、
ある程度、「ウ・ヨンウ的なるもの」を内面に持っているのです。
もちろん程度の差はさまざまあるでしょう。
でも、たとえば、
人前でつい身のこなしがギクシャクしてしまう、
新しい空間に入るとき緊張する、
つい自分の頭の中で考えていることに気を取られる、
他人と肉体的接触をするのが苦手、
なんでも食べられるわけじゃない……
こうしたウ・ヨンウの特徴は、
一切何も、まったく当てはまらない、
という人はいないんじゃないでしょうか?
つまりわたしたちはみんな、ある程度「ウ・ヨンウ」なのでしょう。
だから、ウ・ヨンウを応援することは、
なんとかかんとか生きている自分を応援することにもなるのでしょうし、
ウ・ヨンウががんばっている姿には、
励まされるわけです。
きっとここが、
このドラマのポイントなのだと思いました。
そしてウ・ヨンウは子どもっぽい可愛さがあるし、
性的なものとは無縁なので、
応援しやすくもあるわけです。

突っ込みどころが多くても見ちゃうのは、
こういうことなんだろうと思っています。

紀の善、閉店してた……

明日の「東京詩」の授業で、
白秋の「東京物理学校裏」を取り上げる予定で、
またあれこれ復習していたら、
なんと、神楽坂入口近くの「紀の善」、
あの抹茶ババロアのお店が閉店してことを知りました。
それほど何十回も行ったわけではないですが、
学生時代から、折に触れて行っていた気がします。
明日の授業で、この話をするつもりです。
(まあ、院生にたちにはピンと来ないでしょうけど。)

2022年10月15日土曜日

佐藤先生登場!

『スマッシュ』といえば、
テニス・ファンなら誰でも知っている雑誌ですが、
その11月号に、佐藤文平先生が大きく登場しています!


佐藤先生の研究室は、わたしの研究室の真向かい。
2つのドア越しにお互いが見えます!
そして、佐藤先生はいい人なので、
テニスに関するわたしの拙い質問にも、
いつも丁寧に答えてくれます。
今週も、テイク・バックしたときの、
ラケット・ヘッドの向きについて教えてもらいました。
(と書くと、わたしが上級者のように聞こえるかもですが、
それはちがいます。
上手くありません!
でも、職業病なのか、ついあれこれ考えるわけです。
で、いろんな質問が浮かんでしまうわけです。)

いやあ、テニス(オールド)小僧にとっては、
とっても恵まれた環境です!

2022年10月12日水曜日

『アテナ』(再)

『アテナ』、おもしろかったので、
大学院のゼミでも見ました。
わたしは2回目になるので、
落ち着いて見られました。
今回は、
1回目見たときに分かりにくかった部分に注目してみたのですが、
セバスチャンという人物、
やはり今回もやや「謎」でした。
(そういう者として描かれているように感じます。)

<ネタバレします>

このセバスチャンという人物は、
映画内で「テロリスト」だと紹介されます。
ただ初登場の場面で、
彼は花壇の真ん中にいて、園芸作業中なのです、
周りで暴動が起きているのに、です。
そして、やや意思が欠如しているように見える彼は、
その後アブデルたちによって託児所に連れて行かれます。
(なぜ託児所なのか? 彼はある種の「子ども」なのでしょうか? たぶんそう。)
その時のセバスチャンは、保護されているようにも、
監視されているようにも見えます。
ほんとに曖昧な存在なのです。
で、ラスト近く、
この「テロリスト」が「本領」を発揮します。
そして、映画の中で実質最後に映るのは、彼なのです。
(一瞬、でもはっきりと、団地の窓を横切るのです。)

このセバスチャンは、
現実的な存在には見えません。
なにか抽象的なもの、
「怒り」とか「ルサンチマン」とか「タナトス」とか「凶暴性」とか、
そうした何かの擬人化なのでしょう。
こんなにリアルな映画の中に、
しれっと抽象物を置いた。
ここには監督の強い意図が感じられます。

そしてもう1つ。
終わってみれば、
アラブ4兄弟は、全員死んでいるのです。
(ひとり、姉妹だけは生き残ったはずです。)
これは何を意味しているのか?
彼らが、フランスにおけるアラブ系移民の象徴だとすれば、
この結末は、いかなる生き方を選択しようとも、
この国で彼らが十全に生きることはできない、
ということを意味してしまっているように感じます。
出口なし、です。
中で一番注目すべきは、やっぱりアブデル。
かれは「ハルキ」と呼ばれながらも、
「フランスの犬」になる生き方を選択しました。が、
カリムの死をきっかけに、
アブデルのそうしたアイデンティティーが崩壊し、
彼は「カリム」に変身します。
そして、あたかも、
「犬」として生きた時間を自分で処罰するかのように、
死を選ぶのです。

そして女性に目を向ければ、
出番こそ少ないものの、
「母」からの呼び声(電話の着信)は遍在しています。
しかししの声は、届かない。
息子たちは電話に出ないのです。
アルジェリアの「母」は、すべての息子を失い、
娘だけが残ります。
もしも希望があるとすれば、
この娘だけなのでしょう。

美しい画面と、
華麗な長回しに目が行くこの映画ですが、
それが産み落とす意味は、
かなりダークです。

2022年10月11日火曜日

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』

久しぶりに、韓国ドラマを見ています。
それは

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』

です。


これ、ヒロインが自閉症スペクトラムの弁護士、
という設定で、まずこれがいい。
彼女は、ほぼ誰とも目を合わせないし、
動きがぎこちない。
こんなヒロイン見たことない!
しかも、魅力もある。
なかなかのものです。

そしてもっともいいと思う点は、
障害との対し方。
治そうというのでもなく、
もちろん切り捨てるのでもなく、
単に受け入れるというのを越えて、
それをそれとしてプラスにしてゆくという態度。
これはいいと思います。
しかも、
自閉症ではあるけれど、
ソウル大を主席で卒業という優秀なヒロインだけでなく、
劇中には、
多様な障害を持つ人たちが登場し、
ヒロインのような、
いわば特別な障害者ばかりを描いているわけでもないのです。

ドラマとして、
突っ込みどころは多いのです。
特に法廷の場面では、
それ素人でも気づくんじゃ?
みたいなことで逆転が起きたり、
ヒロインの出生の秘密も、
やや嘘くさい。
男性たちの描き方も、
女性目線で理想化されていて、
現実的じゃない。
ただ、こんなに欠点が多いのに、
なぜか見てしまうのは確かです。
「ハード」なものにちょっと食傷したとき、
このドラマはぴったりかも。

2022年10月8日土曜日

『アテナ』

ネトフリに配信されたフランス映画、

『アテナ』(2022)

を見てみました。
わりとよかったです。


あれる郊外、アテナ。
そこに、アラブ系の兄弟がいます。
父親違いの長男モクタールは麻薬ディーラー。
次兄アブデルは軍人。
三男カリムはワカモノたちのリーダー。
四男イディールは13歳。
そして順番は分からないのですが、
ひとり女性もいます。
彼らには、同じ地区の団地に住む母親もいますが、
父親の影はありません。
(長男と次男が、「父親」の二面を象っているようです。)
で、
ある動画がSNSで拡散するのですが、
それは、四男のイディールが、
警官たちに殺される場面を捕らえていました。
カリムはアテナのワカモノを組織し、
大がかりな暴動を引き起こします。
弟を殺し逃走した警官を逮捕せよ、と言うのです。
(当然です。)
ただアブデルは軍人ですから、
「フランス」の側に立ち、
カリムを説得しようと試みます。
けれどもカリムは聞く耳を持ちません。
兄に向かって、おまえなんか Harki に過ぎない!
と言い放つのです。
アラブ人の兄弟なのです。
(字幕では「裏切り者」となっています。)
ただ……
やがて、このアブデルを豹変させる出来事が起こり……

ストーリーをうまく複層的にしているのは、
イディールを殺したのが、
実は警官ではなく、
警官を装った極右かもしれない、という情報です。
これによって極右は、
「フランス」の分断を狙ったかもしれないのです。

そしてこの映画の特徴は、
長回しが多く使われていることでしょう。
映像的にもおもしろいし、
ドキュメンタリー的な雰囲気も出るし、
おもしろいです。
ただこのおもしろさが、
映画の物語と完全にフィットしているかというと、
それはビミョーなんですが。

監督のロマン・ガヴラスは、
コスタ=ガヴラスの息子です。
ということは、ジュリー・ガヴラスの兄弟ですね。
ジュリーが撮ったのはこれでした;


そしてロマンは、
音楽ヴィデオなんかも多数手がけています。
たとえば、



やっぱりこんな感じなんですね。

そして脚本には、この監督と、
ラジ・リも参加しています。
まあこの作品、誰が見ても、
『レ・ミゼラブル』と雰囲気が似ています。

いろんなドラマや映画を見て、
今またこうした映画を見ると、
「フランス」だなあ、と感じます。
(もちろん、実際はフランスだけじゃないんですが。)

2022年10月7日金曜日

考え直す

進行中の企画について、
編集者から「ダメだし」が出ました。
で、
しばらく考えてみたんですが、
その「ダメだし」がイマイチぴんと来ないんですよね。
もちろんわたしとしても、
この企画は進んで欲しいし、
できれば実現させたいので、
聞く耳は持っているつもりなんですが、
そもそもの「畑」が違っていて、
「常識」が違うせいか、
うまく話しが噛み合いません。
いや、「話し」じゃないな。
メールなので。
話したのはZoomで一度だけ。
あとは全部メールです。

編集者は、とにかくみんな忙しい。
いつも仕事を抱えていて、
絵に描いたそうな自転車操業です。
(ちょっと言葉の使い方がズレてますが!)
なので、やや先の企画に時間を割くのは、難しいところなんでしょう。

できれば実現させたいけれど、
どうでしょうか……?

Annie Ernaux

アニー・エルノーが獲ったんですね。


彼女の小説の大きなテーマの1つは、
親が所属していた階級を、
自分は大きく越えてしまった、
という事実でした。
日本では90年代に、
堀茂樹訳で翻訳がたくさん出て、
人気もありましたね。

突然

今日突然、寒くなりました。
午後珍しく二子玉川に行く用事があったのですが、
ちょっと着すぎ?
というくらいに着て、ちょうどよかったです。
こういう時、
たいていは
「ああやっぱりこんなに着る必要なかった。
そもそも暑がりなんだし!」
と思うことが多いのですが、
今日は違いました。
途中駅の構内の出店では、
コートのウエストを固く引き絞り、
ぶ厚いマフラーで首元を固めた女性もいました。
でもその装いが、
ぜんぜんおかしくないのでした。

雨の二子玉。
それなりににぎわってました。

2022年10月5日水曜日

曾根崎心中

今日の大学院ゼミ、院生の一人が、
増村保造の『曽根崎心中』
について書いてみたいというので、
急遽、その舞台版を見てみました。

道行き、というのは、
日本の古典文芸の一つの形だろうし、
その現代版が、
たとえばロード・ムーヴィーなのでしょう。
そこでは、
歩きだけではなく、
電車も、クルマも使われていますが、
「移動」という点で、
そこには明らかに繋がりがあると思っています。

ただ、
あらためて「曽根崎心中」を見ると、
元禄時代という華やかに聞こえる時代も、
階級移動の可能性は皆無で、
制度を変更することも不可能で、
多様性もセカンド・チャンスもない、
きわめて閉ざされた世界だったんだろうという気がします。
「心中」は、
まさにその閉塞の突き当たり、という感じ。

さて、彼はどんな論文を書くのでしょうか?

2022年10月2日日曜日

秋晴れ

今日は一日気持ちのいい日でした。

午前中はずっと、ゲラ直し。
これ三校なので、もう最後かも。
と思ってやると、直すところが見つかるもの。
けっこう見つけて、
昼食後の午後二時頃には、
編集者とレナさんに連絡しました。

(午前中は、エンジェルスの試合を小さな音で付けておいて、
BGM代わりにしてました。
もちろん、大谷が打席につけば、
その時はペンを置きます。)

それからちょっと外へ出て、
散歩して、サン・マルク・カフェでユズ・ティー飲んで、
そこでねばって『挑発する少女小説』を読んで、
おもしろいな~、と思って線を引いたりして。

で早くも暗くなってきたので、
ちゃんとした寿司屋まではいかないけれど、
格安のチェーン店よりは値段も高くて味もいい、
少なくとも人間が握っている寿司屋で晩ご飯を済ませました。
スマホで、DAZNのベイスターズ対ジャイアンツを見ながら。

食事を終えてもまだ試合が終わらないので、
そのまま近くのマックで視聴継続。
ベイスターズが勝って、タイガースのCS出場決定を見守りました。
(虎ファンの同僚に、すぐにお祝いメールを送りました!)
その後やはり近くのスーパーで、
明日のランチ用にナンとキーマカレー(レトルト)を買い、帰宅。

それから映画を1本と思って、
アマプラでジョーダン・ピール監督の
『ゲット・アウト』(1917)
を見てみました。
好きかと言われると微妙ですが、
全体として、アレゴリーに満ちているのは明らかな感じでした。
そしてそれから風呂には行って、今です。

一日って、いろいろできますね。
(できない日もかっこうありますけど!)

2022年9月29日木曜日

『MO / モー』終了

ヒューストンに住むパレスチナ人、
モーのドラマ、見終わりました。
が、最終回がきちんと終わってないので、
これは続きが出てきそうです。

おもしろかったんですが、
それはストーリーだの映像だのではなく、
主にうパレスチナをネタにしたギャグのおもしろさでもありました。
設定やストーリーは、
むしろそうしたギャグを生かすもの、
という感じでもありますが、
まあ、こういう形もアリだなと感じした。

モーを演じたモー・アマーは、
ヒューストンで活躍するスタンダップ・コメディアン。
無名時代、デイヴ・シャペル
(世界一と言われ、
同時にたびたび物議を醸しているスタンダップ・コメディアン)
の前座に抜擢され、
その後ムスリムのコメディアン・グループにも属し、
その辺から有名になっていったようです。
彼のライブがネトフリにあるので、
そっちも見ておくつもりです。

2022年9月27日火曜日

グランプリ作品、本日決定!

日本の迷詩 グランプリ作品


クリミア併合5年後の哀歌    BY S.A.


ウラジーミル。
君と僕は、同じ未来を見ている。
行きましょう、プーチン大統領。
ロシアの、若人のために。
そして、日本の、未来を担う人々のために。
ゴールまで、
ウラジーミル、
二人の力で、
駆けて、
駆け、
駆け抜けようではありませんか。


<選評>
「二人」が見ているとされる「同じ未来」、
あるいは想定されている「ゴール」、
それらが引き起こす恐怖が、
薄っぺらい日本語の背後にヌラリと光り、
読むものたちを戦慄させる。
自分は世界が見えていないという事実を可視化するという、
逆説的な離れ業である。
グランプリにふさわしい。

2022年9月25日日曜日

『LOU ルー』

特に見るつもりもなく、
つい見始めてしまった映画、

『LOU ルー』

(後から気づけば、
一昨日がネトフリでの配信初日だったので、
それでトップ画面に現れたということのようです。)

画面はキレイなんですが、
かなり荒唐無稽で、
物語のオチもやや「?」でした。

アメリカのとある島。
そこに住む妙齢の女性ルーは、
敷地(まあ、ほとんど原生林)内の小さな家を、
若い母親とその娘に貸しています。
で、なぜか、死のうともしているのです。が、
その時、家を貸している女性の娘が誘拐されます。
それも、死んだとされていた夫に。
この夫は、米軍の特殊工作部隊の一員で、
助けを求められたルーは、
自殺を延期し、
捜索に乗り出します。
その雰囲気は、とても素人のものではなく……

これ、脚本を読むだけなら、
おもしろいと感じるのでしょうか?
少なくとも、映画化してみよう、と思えるほどには?
雑な言い方ですが、
50点、くらいでしょうか。

2022年9月24日土曜日

『MO / モー』

ネトフリ散歩中に見つけたコメディー・ドラマ、

『MO / モー』

を見ています。
おもしろいです。


「モー」というのは、モハメッドの短縮形で、
これが主人公の名前。
で、彼は、
アイデンティティーとしては「パレスチナ人」なんですが、
パレスチナに行ったこともないし、
その市民権もありません。
というのも彼は、パレスチナ難民となった両親が、
クウェートに避難しているときに生まれたからです。
で、その後、1991年、
湾岸戦争のただ中に、
彼は母親に連れられて渡米。
以降22年間、
ヒューストンで
(アストロズの帽子をかぶって)
亡命申請を続けるものの今だに認められず、
不法移民として(つまり労働許可証がないまま)、
コピーの高級時計などを(そういうものとして)売って生きています。
(クウェートに残った父親は2年後に渡米。
けれどもその後拷問を受けて死亡。
拷問の理由はまだ不明。)

もう、この設定だけでおもしろい。
水たばこカフェで、
そうしたパレスチナ人たちとユダヤ人たちが、
お互いにイヤミを言いながら楽しく(!)ゲームしていたり、
投擲系のゲームでは、
パレスチナ人は石投げが得意だからな!
と言われたり。
またモーの彼女は、メキシコ系でクリスチャンで自動車整備工。
これだけ揃えば、
そりゃおもしろいでしょ、という感じで、
実際面白いのでした。

パレスチナの問題は、
たとえば『オマールの壁』などでは真正面から描かれましたが、
『キラキラしてる』や『軌跡の教室』などでは、
そのパリ的な展開があり、
『扉をたたく人』や今回の『モー』では、
アメリカ的な展開が見える、
と言えそうです。
今日も見ます!

Iran is experiencing the worst unrest

イランの事件。
もちろん大問題ですが、
でもまだ、
デモが行なわれているのが希望です。

2022年9月23日金曜日

地元コンサート

テニスを通して知り合った人はけっこう多くて、
もと高校の数学の先生も、
もと総務部長も、
もとM自動車の人も、
もと裁判官も、
もとJRの職員も、
旅行代理店勤務の人も、
研究所で実験している人も、
介護職の人も、
専門学校の先生も、
美容師さんも、
デパートの外商担当の人も、
専業主婦の人たちもいます。
そしてその中に、
ピアノ教室の先生もいるのですが、
今日は、彼女が属している音楽サークルの、
定期コンサートがありました。
で、わたしも初めて行ってみました。

出演したのは、
全員音大卒のプレイヤーたちです。
ピアノが中心ですが、
オーボエありバスーンあり歌曲もありで、
なかなかヴァラエティーに富んだプログラムでした。
中では、
わたしのテニス仲間がパートナーと弾いた、
サン=サーンスの2台のピアノのための「死の舞踏」が、
一番よかったです。
この曲、生で聞くのは初めてでした。


生の音に触れるのは久しぶり。
もっと聞きたくなりました。

『ある告発の解剖』



ロンドンを舞台にしたミニ・ドラマ・シリーズ、

『ある告発の解剖』

を見てみました。
原題は、Anatomy of a Scandal(スキャンダルの解剖)です。 
ミニ、とは言っても、6話あるので、
それなりに長いです。


話は込み入っています。
(まったく分かりにくくはありません。)
大臣
(ルバート・フレンドが演じます。
『ホームランド』でも、分析官として登場していました。)
と、
その妻(シエナ・ミラー、すごくいい)、
そして二人の幼い子ども、
という家庭があります。
この夫婦はともにオックスフォード出身で、
お金も地位も十分すぎるほどあります。
そしてこの順風満帆に見えた夫の、
スタッフの若い女性との浮気が発覚。
夫婦の間に亀裂が入ります、が、
なんとか修復していきます。
……ここまでは、まあ「ふつう」のドラマでした。
でも、この浮気相手の女性が、
彼をレイプで告訴するのです。
5ヶ月の浮気期間中ではなく、
分かれた後、国会のエレベーター内で、
と女性は言うのです。
そしてその後、
オックスフォード時代のスキャンダルも浮上し……

心理的サスペンスなので、
重いと言えばかなり重いです。
ルパート・フレンドとシエナ・ミラーは美男美女で、
それが、「フィクション」感があって、
逆に少し安心するのですが。
そして見所は、女性たちの群像でしょう。
シエナ・ミラー演じるソフィー、
レイプ裁判を担当する女性検事とアフリカ系女性弁護士、
そして検事の助手や、
ソフィー一家の住み込みのロシア系女性も。
そして、「男性中心主義」社会が、
いかに彼女たちを蝕んできたか、
が描かれています。
そういう意味では、
フェミニスト・ドラマとして、
とてもよくできていると感じました。
特に、シエナ・ミラーはよかったです。

英大使館移転を検討

新首相は、
ジョンソンの政策を引き継ぐという話でしたが、
いきなり物議を醸すことを言い出しました。


イギリスは、パレスチナ問題を引き起こした張本人なのに。
そういえば、
イタリアの選挙でも右翼が勝ちそうだという話が聞こえてきます。
ヨーロッパはどこへ行く気なんでしょう?

2022年9月22日木曜日

Drawing strangers on the NYC subway

このシリーズ、
たくさん上がってるんですけど、
どれを見ても、
うまいなあ~、
と感心します。
もちろん、リアクションもいい感じ。

2022年9月21日水曜日

『プレデター ザ・プレイ』

今日の大学院ゼミでは、
ゴダールを追悼して何か見ようと思ってたんですが、
みんなでだべっている内、
なぜか!

『プレデター ザ・プレイ』

を見ることになりました。
Disney+ で配信されています。
(劇場公開はありません。)


この作品は、
「プレデター」シリーズの5本目にあたっていて、
院生によれば、
シリーズ最高傑作? という感じらしいです。
時代は1719年、場所はグレート・プレーンズ。
そこに、コマンチ族の集落があり、
また、その土地のバッファローを狙うフランス人ハンターたちがいます。
そしてある日、
空から、プレデターがやって来ます。
この三者が、互いに「狩る」ことになってゆきます。
ただし、「狩る」ことの意味は、
それぞれにとって違いがあります。

<以下、ネタバレ含みます>

主人公は、コマンチ族の若い女性、ナル。
彼女は当初、「狩る」ことを通して、
自分が真の戦士であることを証明しようとします。
それは、彼女の母親などに割り振られた、
薬草を扱ったり皮をなめしたりといったこと、
つまり「ケア」全般とは別のことです。
(ただ、男たちが彼女を最初に狩りに連れて行くのは、
彼女が「ケア」できたからなんですが。)
そして、ライオンなどを狩ろうとしている内、
彼女はプレデターの存在を感じ始めます。
この宇宙からきたモンスターは、
つまりはマッチョの権化であり、
相手を倒すことで自己の存在理由を獲得しようとします。
この点は、ナルの兄を含めたコマンチの男たちにも、
通じる部分があります。
当初は、ナルもまた、こうした考えに則って行動していました。
が、ナルは母親に言われるのです、
真の戦士とは、生き延びる者、なんだと。
ここから、ナルにとっての「狩り」の意味は変化していきます。
プレデターと対面したときも、
むやみに戦わず、
生き延びることを最優先させてゆきます。
そしてついに対決の時がきて、ナルはプレデターを倒します。
ナルは、「ケア」もでき、生き延びることも達成したわけです。
プレデターは、自分自身のマチズモに倒されます。
マチズモは自爆するのです。

フランス人たちはフランス語を話しています。
彼らは、この時点ですでに入植しているヨーロッパ人ですが、
映画が一応終わった後投映される壁画風のイラストには、
今後も、空から、
巨大な船団のようなものがこの土地に飛来することを予告しています。
これこそ、「ヨーロッパ」なのでしょう。
「フランス人」たちが、
現場でのヨーロッパ人盗賊であったのに対し、
プレデターは、「ヨーロッパ」の、
あるいは国家的植民地主義の先兵だったとも言えそうです。

ホラーなのに、
と言ったら失礼かもしれませんが、
こんな構造を備えているんですね。