2024年1月31日水曜日

2024年1月30日火曜日

PNL - Gaza (un jour de paix)

4年振りに、
PNL が戻ってきています。
しかも、こんな曲で。








2024年1月27日土曜日

土曜日に会議

今日はまず、
午前10時からマンションの自治会の総会がありました。
わたしは(順番で回ってくる)理事の一人なので、
欠席は不可。
で、これが12時まで2時間。

その後慌てて昼食を取って、
12:30から会議を連続で4つ。
終わったのは4時半くらいだったでしょうか。
つまりトータルで……、6時間も会議……
もちろん、そんなの甘い甘い、
もっと長く、もっと深夜まで、
という場合も多いのだろうとは思いますが。

で、
身動きできなかった状態から解放され、
とりあえずカフェへ。
気分的にもホッとします。
そしてなぜか、
(行ったのはスタバではないんですが)
「スターバックスはどこにでもあるから」
という1行が頭に浮かび、
詩を一つ書いてみました。
パリの、テルトル広場近くのスタバに行く話です。
なぜこんなのを書いたのか、
自分でもよくわかりませんが。

カフェと図書館、
要りますね。

「大量虐殺防止のためあらゆる措置を」

国際裁判所、「ジェノサイド」かどうかは判断せず、

とにかく「大量虐殺防止のためあらゆる措置を」と。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e58190f4724fc68bf4744807568f18269693b7bf 

ただし、イスラエルは聞く耳を持ってません。

イスラエルの印象、悪くなる一方なんですが。

2024年1月26日金曜日

結束バンド

結束バンド、ご存知でしょうか?
ホームセンターで売ってるアレじゃなく、
音楽バンドの方なんですが。

実はこれ、
学生のプレゼンで登場したバンドなんですが、
おもしろいのは、
このバンドはアニメの中の存在だということです。
コミュ障の女子高校生が主人公のアニメ『ボッチ・ザ・ロック』。
その中で主人公たちが組むバンドが結束バンドで、
彼女らが演奏する曲が、
アニメを飛び出して飛びだしてきかれている訳です。

結束バンドの実際のヴォーカルは長谷川郁美。
こんな感じです;


ちょっと懐かしい「バンド」って感じで、
サビのメロディーもまたちょっと懐古的。
とはいえ、このバンドがアニメから出てくるのはおもしろいです。

たとえばかつての「渋谷系」のように、
街は新しい「文化」を生み出していました。
けれども最近は、むしろそれはヴァーチャルな世界から生まれるのだ、
という指摘を読みました。
街派のわたしとしては、賛成したくないんですが、
でも、一理あるなあと思ってしまいました。

ちなみに、上の動画の「青春コンプレックス」の作詞は樋口愛。
そう、「悪魔の子」のヒグチアイです。
今マックに行くと、彼女のミニ番組が流れていますね。
(昨日、聞きました。)

『炎のデス・ポリス』

ネトフリで出会ってそのまま見たのは、

『炎のデス・ポリス』(2021)

ジェラルド・バトラーが出てるので、
まあ80点近くは行くだろうと思って見始めたのですが、
確かに平均点以上のアクション映画でした。

主な登場人物は4人。
若いアフリカ系女性警官、
追われている詐欺師、
殺し屋1、
殺し屋2、
です。
バトラーは殺し屋で、
殺し屋たちは二人とも、詐欺師の命を狙っています。
(理由ははっきりとは示されません。)
で、詐欺師は、殺し屋の追跡を避けるため、
わざと女性警官を殴って留置場に入る選択をします。
けれども殺し屋たちは諦めず、
1も2も、そこにやってきて、
実力と心理の駆け引きが始まります……
あえて言えば、女性刑事が主人公で、
彼女がアフリカ系で、しかも銃が
好きなようなので、
ちょっとブラックスプロイテーション的な雰囲気も感じます。
(なので、多くの人が、タランティーノ的、と評しているのでしょう。)

ある批評に、
新しものはないけど楽しめる、
というのがありましたが、
まあそんな感じ。
バトラーは、いつもの力んだ感じが薄くて、
わたしはいい演技だと感じました。

2024年1月23日火曜日

『オールタイム・ハイ』

ネトフリで見かけたフランス映画、

『オールタイム・ハイ』(2023)

を、サクっと見てみました。


まあ、話は分かりますが、
おもしろいのか、おもしろくないのか、
なんだかはっきりしません。
ただ、最後まで見たのはたしかです!

とにかく(見え見えの)嘘と吐きまくる男と、
やはり詐欺師の「美人じゃない(←と彼は言います)」女性との、
アクション・ラブ・コメディ、
というところでしょうか。

ちょっとおもしろかったのは、
アラブ系の主人公が、ブラジル系だと名乗るところ。
これって、『サンバ』のウイルソン/ワリドと同じです。
またこのアラブ系の主人公は、
まだ30代くらいなのに「ハゲ」でいて、カツラをつけています。
そしてそのカツラが落ちると、
「これじゃあブーテフリカになっちまう!」
なんて、いかにもアラブっぽい冗談を飛ばします。

この主人公を演じるのは、


に出ていたNassim Lyes です。
B級映画ですが、たまにはこんなのもいいです。


2024年1月20日土曜日

テニス復帰

年末に肉離れを起こして以来、
少しずつよくなるものの、
なかなかテニスができるところまで戻らなかったのですが、
やっと今週、
コートに復帰できました。

で、行ってみると、
テニス・スクールのカーペット・コートが張り替えられていて、
特に手出しの時などは、
バウンドの感じがかなり違っていて、
最初は戸惑いました。
回転がかかっている場合は、
バウンド後の変化も大きいし。

でもとにかく、
テニスは楽しいです。
(いつまで経っても上手くなりませんが!)

そういえば先日の会議で、
「体育」の授業が話題になったとき、
ある先生が、
「体育の授業では、
学生が経験を言語化する訓練も有用なんじゃない?」
と発言されました。
言わんとすることは理解できます。が、
わたしはむしろ逆で、
言語化されてしまったものを、
もう一度身体の側に奪還するのが体育の授業なんじゃないか、
と思いました。(で、そう言いました。)
これは、テニスからのわたしの実感です。

2024年1月18日木曜日

日本、2.3%

2.3% は、多くはないかもしれません。が、
0% でありたいと感じます。


そんなつもりじゃない、と言うでしょうけど、
技術者なら、
軍事転用できるかどうかなんて、
すぐわかるはず。
企業も国も、もっと神経質にならないと、と思います。

Nuit de la lecture 2024

明後日ですね。

Nuit de la lecture 2024 @ Institut français de Tokyo

https://culture.institutfrancais.jp/fr/event/ndl-tokyo2024 

Karyn Nishimura さんも登壇されるんですね。 


2024年1月17日水曜日

『バーバリアンズ・2』

大学の試験も、あと月曜を残すのみとなり、
すでに終わった試験の採点などを進めています。

そんな中、
ちょっとだけ箱根の温泉に行ってみました。
箱根は、自宅から行きやすくて、とても気楽。
ロマンスカーもあるし。
露天の岩風呂に入って、
ホワイト・ビールを飲んで。
本当は採点などがひと段落してからいけば、
もっとくつろげたんでしょうけど、
キャンセルによる空きを見つけたので、
風呂は急げ!
ということで行ってみたのでした。
(とはいえ、
滞在時間は20時間ほどで、
戻った午後はまた採点ですけど。)

そして箱根で、
『バーバリアンズ・2』までみ終わりました。
ローマ帝国のティベリウスが、
アルメニウスら「蛮族」と相対します。
そして歴史は、アルメニウスの妻、トゥスネルダが、
二人の子供と一緒にローマ軍の捕虜となることを教えていますが、
まさにその時点までが描かれていました。

全体のデキとしては、シリーズ1の方が上だとは思いますが、
それなりに面白かったです。
でも、明らかに「終わってない」ので、
シリーズ3を待ちたいと思います。

このドラマを見たせいでしょう、
ネトフリがやたらと歴史物を推してくるようになりました。
中に、その名もずばり『ローマ帝国』というドラマがあって面白そうなんですが、
英語なんですよね……
ちょっと興醒めるというか、ありえないというか、仕方ないというか。
こうなったら、日本語吹き替えで見てみるのもアリでしょうか!?


2024年1月9日火曜日

『バーバリアンズ』

先日見た

『パックス・マッシリア』

の中で、
パリから赴任してくる女性刑事を演じていたのは、
Jeanne Goursaud(ジャンヌ・グルソー)というドイツ系の新人女優でした。
クールで、大胆とも言える行動力があって、反権力的という、
とても魅力的な役柄を、
いい感じで演じていました。
で、
ほかに何に出ているのか調べたら、
ネトフリのドイツ・ドラマ、

『バーバリアンズ』

に、主役級で出ているのを発見。
早速見始めて、今シーズン1が終わったところです。
時代物は、基本的に好みじゃないんですが、
このドラマはなぜかおもしろく感じます。


素材となっているのは、
紀元9年に今のドイツで起こった「トイトブルク森の戦い」です。
これは、ローマ帝国軍と、
ゲルマニア(とローマ人に呼ばれた土地)に住んでいた諸部族との戦いです。
数の上では大きく上回るローマ軍は、大敗を喫するのです。
(ドイツのナショナル・アイデンティティの一部をなしているのかもしれません。)

ただこの戦いには、確かにドラマがあります。
というのも、
自分の利益を追求し半目しあっていた諸部族を統一したのは、
アルメニウス(←実在の人物)という人物なんですが、
彼は数奇な人生を歩んでいます。
彼は、ケルスキ族の族長の長男だったのですが、
ある時ローマ軍は、族長に対して、
まだ幼い息子を「和平の象徴」として差し出せと命じます。
族長は、一族皆殺しになるのを避けるため、息子を差し出します。
が、十数年後、成長したアルメニウスは、ローマ軍と共に戻ってきます、
総督ウァルスの片腕として。
けれど……
彼は結局ローマを裏切り、
かつての仲間たちをローマ軍を打ち破るのです。

さてジャンヌですが、とても良かったです。
彼女はアルメニウスの妻トゥスネルダ(←実在の人物)の役ですが、
と言っても、
彼女は戦う妻であり、
未来を見る予見者でもある(ことになっている)のです。
しかも、彼女がアルメニウスと結婚するまでには、
他にも色々障害があって……



ここまで見て、
事実を調べてみると、
このドラマにはかなり脚色があるのに気づきました。
が、まあ許容範囲なのでしょう。
もちろん、シーズン2も見るつもりです。








コロナ

今日大学で同僚たちとだべっていたら、
年末年始、コロナでかなり辛かった、
という先生が二人いました。
一人は「死ぬかと思った」というほど。

そして今回のコロナは、
どうも喉に来るみたいですね。
しかも肺に近い方、というか。
喉が焼けるようで、
アイスバーを突っ込みたかった、
とも言ってました。

またこのお二人とは別に、
知り合いが ICU に10日間入っていた、
という先生もいました。
コロナが広がった当初、
この ICU に入るという話が多く聞かれましたが、
まだまだなくなった訳ではないのですね。

また広く流行するのかも、怖いね〜、
と話し合ったのでした。

年明け初日

というわけで、大学の授業が始まりました。
今日の初日は、
いきなり(?)「パリ映画ゼミ」と「ワールド映画ゼミ」で、
それぞれ、
『奇跡の教室』と『ツォツィ』の解説がメインでした。
ただ「解説」と言っても、
何か教科書があるわけでもなく、
わたしがわたしなりに分析した結果を、
学生たちに説明するだけですが。
まあ、これが大学院のゼミなら、
そこからの展開もあるわけですが、
学部の1、2年生ですから、
今後の考え方の参考にしてくれれば、
ということろです。

『奇跡の教室』については、
だいぶわたしも見慣れてきました。
もう、20回くらいは見たでしょうか。
1つの大きなポイントは、
母親はたくさん出てくるのに、
父親は不在だということでしょう。
これは、実はなかなか気づきづらいことのようです。
(学部生には、何が「映っていないか」、
と考える習慣がまだないので。)
書こうと思えば論文も書けそうですが、
本当はもっとエッセイ的に書きたいです。
ただ、どちらも、需要がないんですよねえ……
(もちろん、需要なんかカンケイなく書けばいいだけのことですが!)

2024年1月6日土曜日

紅白、そして「ニューミュージック」

昨日、夜にそば屋に入ったときのこと。

店に入った途端、
そば屋には似つかわしくないと感じられる激しい曲が流れていて、
この店じゃなかったかな?
と思いつつ注文すると、
今度はエレ・カシの、
どこかで聞いたなあと思ったら、
紅白で歌っていた曲。
で次はあいみょん、さだまさし……
と来て、紅白を再現していることがはっきりしました。
それにしても、
「コスモス」から「津軽海峡」を経てフミヤに至る流れを聞いていると、
なんだか、昔の居酒屋にタイム・スリップしたかのよう。
中で「アイドル」だけは、
好き嫌いは別にして、やっぱり新しさが感じられます。

紅白については、
朝日新聞に
「バラエティー化し迷走、NHK紅白は続くのか」
という記事が出ていて、おもしろかったです。
インタヴューに答えているのは、
時々Xも見に行く増田聡先生。

紅白の分析もおもしろいのですが、
わたしが気になったのは、

――80年代に何が起きていたのですか

 「ポピュラー音楽の領域では、ニューミュージックの台頭がその変化をもたらしたといえます。日本では、60年代後半からフォークやロックといった英米の新世代による音楽ジャンルに親しむ若者が生まれ、その担い手たちは、歌謡曲を生みだす『レコード会社』『テレビ局』『芸能プロダクション』の空間の外側で活動しようとした。はっぴいえんど(69年デビュー)はしばしばそのような動向の象徴とされますが、既存の芸能界的な空間の外部で音楽を作り出そうとする志向が70年代には『ニューミュージック』と呼ばれ、80年代には若い人が聴く音楽の中心になっていく」

 「ニューミュージックはメインストリームの文化に対するカウンターカルチャーとしての意識をもっていました。そのカウンター性は、紅白を含めて『テレビに出ない』という形で表現された。80年代の若い世代の中心は団塊ジュニアで、マスとして相当な規模になる。世代的なセグメンテーション(区分)の力が強まり、紅白を支えた歌謡曲的な音楽ジャンルを支持する親世代との分裂が始まっていく」

というあたり。
「東京詩」の授業では、
「中央フリーウェイ」(76)が出てきて、
それの関連として、
YMOの「Technopolis」(1979)などにも触れているのですが、
それらを説明する際の肉付けになると感じました。

で、ついでに「ニューミュージック」を調べてみると、
これはいろんな人がいろんなことを言ってるんですが、
印象に残ったのはこの2つ。
両方とも wiki からの孫引きです。
まずはユーミン。

「ニューミュージックって言葉は嫌いなんだけど、
まあこういう音楽は私がはじめたわけでしょう。
私、ゼロからはじめたんだもの。
だから過去のものとは較べようがない」
「"四畳半フォーク"、"有閑階級サウンド"、"中産階級サウンド"も私の命名。
それを富澤一誠とかが使い出して、そのうち浸透した。
坂本龍一にそういったらテクノポップって言葉はぼくがつくったんだと言ってた。
インパクトのある言葉なら、すぐに浸透する。
吉田拓郎は名前しか知らなかった、
だんだん騒がれ出して(自身が) "女拓郎" とかいわれるようになったから聴いたが、
私のやったことは拓郎やかぐや姫とは違う。
私のつくった曲は今までにないまったく新しいもの」
『ルージュの伝言』1984)

そして、スージー鈴木さんは

「歌謡曲とニューミュージックの融合した先がシティ・ポップ。
独断の定義をするなら、
東京人による、東京を舞台とした、東京人のための音楽がシティ・ポップ。
それが乱暴すぎるとすれば、
京の横に「(註)横浜と湘南も含む」と付記する。
都会的で、大人っぽく、そしてカラカラに乾いたキャッチコピー的歌詞と、
複雑なアレンジとコードを駆使した音楽。
逆に言えば『田舎』と『ヤンキー』を仮想的とした音楽。
その生成の過程は1979年のソニー・ウォークマンの発売で、
音楽自体が街(=シティ)に出た。
同時期にブレイクしたYMOの『TOKIO』によって強く規定された。
東京の一極集中が進行しているのだから、
音楽も東京一極集中でいいじゃないか。
70年代フォークが偏愛した田舎のことなんて、
もういいじゃないか、という気分が蔓延した。
(……)
『田舎』と『ヤンキー』を仮想敵とした
音楽による『全国東京化計画』が進んでいった」
『1984年の歌謡曲』2017

と指摘しています。
おもしろいです。
規範としての東京を描いたテレビ・ドラマの場合と、
(時代はズレますが)似ているところがありそうです。
(YMOについて『TOKIO』と書いてありますが、
これは Technopolis のことだと思われます。)

2024年1月5日金曜日

報道

何か今回は、情報が少ない気がするんですけど……

これは分かりやすかった。

「9日に予備費使用の閣議決定」

時事通信の見出しは;

岸田首相は能登半島地震の物資支援のため9日に予備費使用の閣議決定を行うと表明した



というわけなんですが、
待てよ、9日? 
今日でも明日でもなく、9日??
つまり、
連休は休むと……。

水、食糧どころか、段ボールがないっていう、
「先進国」とは思えない状況になってるのに。
Dégueulasse.

2024年1月3日水曜日

『タピ』

あのベルナール・タピが、ドラマになっています。
見始めました。



主演のローラン・ラフィットは、
『アンタッチャブルズ』シリーズのフランソワですね。


役作りなのか、
今回は恰幅がよくなっています。

二人目の妻ドミニクを演じるジョゼフィーヌ・ジャピー。
ちょっと理想化されていますが、
魅力的ではあります。

2024年1月2日火曜日

Désolé

大変な年明けとなりました。
ほんとにお気の毒で……
(それにつけても、この国の政治のヴィジョンのなさよ……)

「壊滅的」被害だったとされる珠洲市。
そこにはかつて、原発の計画がありました。


今回ももちろん大変な事態ですが、
2003年の、計画の「凍結」がなかったらと思うと、
背筋が氷ります。

2024年1月1日月曜日

『パックス・マッシリア:抗争の街』

というわけで、

『パックス・マッシリア:抗争の街』(2023)


を見終わりました。
全6話なので、
しかも上手くできてるので、
あっという間でした。

マルセイユを舞台にした映画は、
それなりに見てきました。
(万が一「マルセイユ映画」に興味があれば、
右側にある「サイト内検索」で「マルセイユ」と入れていただければ、ヒットします。)

先日も書いた通り、
このドラマは、物語の「量」と、
6話という時間の長さが、とてもちょうどいい感じだと思いました。
遅くないし、急いでもない。
物語も、複雑すぎず、単純すぎない。

主人公は、Tewfik Jalab(テウフィック・ジャラブ)演じる
リエス・ベルマール刑事。
そして彼が率いるチームには4人のメンバーがいます。
若いタトゥーは、地元育ちの雰囲気全開で、
アフリカ系の少年の世話をしています。
無骨で頑健なアルノは、
妻と小さな子供が二人いるのですが、
アフリカ系(カリブ系?)の妻は、
ガンが再発しており、今は髪を失っています。
(ただ彼女は堂々としていて、帽子を被りさえしません。)
そしてアフリカ系女性のオドレー。
彼女はレスビアンですが、かつてはリエスと付き合ったこともあるみたい。
で最後が、パリからマルセイユを希望してやってきたアリス。
実は彼女、父親を殺したマフィア、ミュリロへの復讐を狙っています。

ワルの方はというと、大物が3人います。
まず、ミュリロ(ニコラ・デュボーシェル)。
彼は仲間の手引きで脱獄し、
再びマルセイユを支配しようとしています。
そして彼と手を組んでいるのがタレク(ムーサ・マサクリ)。
麻薬の売買を取り仕切り、マルセイユを手中にするために、
ミュリロと手を組む、ないしミュリロを利用することを考えています。
最後が、リエス刑事の幼馴染で、
貧困から抜け出した今はドバイに住み、
大物との繋がりも増えているアリ。

基本的には、ミュリロとタレクが1つのグループをなし、
それがアリのグループと対立し、
そこに、警察が介入するという構図です。
(リエスたちは、内部監査にも対応しなければなりません。)
ただ、アリスはミュリロに個人的な恨みを抱き、
またミュリロは、息子をアリに殺されたと信じているため、
単なる勢力争いというわけでもありません。
また、ミュリロの愛人とその娘が、実は……
という展開もあります。

フランス語の俗語も、そういう言い方するのね、
ということろが何箇所もあり、おもしろかったです。
たとえば、
女性が友人に、自分を迎えにきた男について尋ねます、
Il s'imagine quoi ?
あの人何を企んでるの?
もちろん、下心があるのか、というニュアンスです。

ジャンル映画として、
今まで見た様々な要素を、もれなく詰め込んだ感じ。
もちろん、ドラマという長尺素材だからこそ、それが可能だったのでしょう。
オリヴィエ・マレシャルの代表作になるんじゃないでしょうか。
とてもよくできていると思いました。

(一点、ちょっと「?」だったのはタイトルです。
Pax Massilia は、「マルセイユの平和」ですが、
これはパックス=ロマーナとか、パックス=ブリタニカ、
みたいな使い方。
だとしたら、それは「マルセイユが支配した地域の平和」
というニュアンスなので、ちょっと違うかなと。)

Bonne année 2024

あけましておめでとうございます。

2023年は、わたしとしては、
ここ数年の中で、
比較的いろいろあった年でした。
そうしたもろもろの事柄も、
よい結末になってくれるといいと願っています。
また、わたしも知り合いたちも歳を重ねてきているので、
あれこれに見舞われがちですが、
健やかな一年になることを願っています。
もちろん、みなさんにとっても、よい一年になりますように!

Je vous souhaite une belle et merveilleuse année ! 

2024年度には、わたしの研究室から初めて、
博士号を取得する院生が出る予定です。
がんばって欲しいです!

それにしても、
2020年代になって、
大きな戦争が2つ同時に起こっていようとは、
思ってもいませんでした。
もちろん、そうした見立て自体が甘いのだ、
と言えば、それはそうなんですが、
そういう「現実主義」に与したくはないです。
とにかく、ロシアもイスラエルも、武器を置いて欲しいと思います。
ハマスもです。
(とりわけ、子どもを殺すのは今すぐやめろ、と言いたいです。)