2020年9月30日水曜日
『フランス語っぽい日々』
2020年9月29日火曜日
秋学期開始
というわけで、月曜から秋学期が始まっています。
オンライン授業です。
ただまあこちらも少しは慣れてきたし、
気分的に開き直っても来たので、
いわゆる「雑談」が増えてきました。
最初の話題は「自由主義」。
でだべったあとは、
まだ自由主義の物語は有効か?
もしこれが終わったら、
どんな新しいモデルが出てくると思うか?
と、
ほとんど無茶振りのようなリアクションペーパーを
課してしまいました。
でも、これが意外(なんというと怒られちゃいますが)に
ちゃんとしていて、嬉しい誤算。
まあ、もしかしたら、
初めて考えてみましたの学生も多かったかもですが、
若い時にこういうことを少し考えてみるのもいいと思います。
もちろん、正解はないわけだし。
とりあえず、秋学期もがんばります!
2020年9月26日土曜日
「フランスで『世界』と出会う~La France:carrefour du monde」
というわけで、
去年の10から始まり、
そのまま再放送に突入したため2周したこの番組も、
ついに最終回の放送が終わりました。
お付き合い頂いた方は、ありがとうございました!
twitter などを見ると、
(まあ、とても多くの、とは決して言えませんが)
好意的なコメントもあって、
ほっとしています。
これは宣伝というわけじゃないんですが、
この番組に興味を持たれた方なら、
『エキゾチック・パリ案内』
もきっと楽しんでいただけるだろうと思います。
よろしければ。
(フランスの、「おフランス」じゃない映画に、
多少とも専門的な興味がおありなら、
『パリ移民映画』も。
こっちはマジなやつなので、文体も固いですが。)
そして今日もまた、Zoom会議でした。
同僚たちの顔が見られて、
どこか安心する反面、
やっぱりリアルじゃない、全身じゃないっていうのは、
もどかしさがあります。
ふだんなら、廊下で話して進むようなことがらも、
今は会議でキチンと扱わなきゃだし。
廊下コミュニケーションて、必要だったんですね!
2020年9月24日木曜日
Juliette
ラクロス
2020年9月22日火曜日
1日1万人
2020年9月21日月曜日
秋学期開始
昨日、21日から、
秋学期が始まりました。
(今大学は、曜日ごとの授業数を揃えるため、
休日授業がふつうになっています。)
でさっそく、PowerPo&Zoom です。
初回はまあガイダンス的ですが、
それだけだとさびしいので、
ユヴァル・ノア・ハラリのベスト・セラー、
『21 Lessons』の興味深かった箇所を、
雑談として話しました。
この本、やっぱりすごいと思います。
たとえば冒頭の自由主義についてでも、
1つ1つは知っていることのはずなのに、
ハラリの説明を読んでいると、
なんだか初めての話のように聞こえる。
それは、彼の文脈の作り方が巧み&強いからだろうと感じました。
もう1つのベスト・セラーである『サピエンス全史』は読んでないんですが、
こちらも読みたくなりました。
とりあえず、
やっとエンジンがかかってきたので、
また秋学期もがんばるぞ。(オー!)
2020年9月17日木曜日
「電通へ100億円超」
2020年9月16日水曜日
「スアとイソ」論争
パク・セロイは、わたしも基本的には好感が持てます。誠実だしね。
最初の4話くらいは、あまりに単純なキャラ設定だと思っていましたが、
実は投資もしていた、というあたりから、彼が多層的に見えてきました。もちろん、彼の「苦い夜」には同情を禁じ得ないし。でも、彼をドライブしているのは復讐なんですよね。その達成のためには、弱さは見せない、苦い夜も見せない、わけですよね?それからラストあたりでも、警察に通報する前に自ら乗り込んで、1対1で対決って、完全に任侠もの。しかも、ヤクザ上がりの部下は、単独で行動した時は警察に通報したのに、その後セロイと行動するときには、任侠の論理を取り戻しているわけなので、やっぱりセロイ=任侠の論理、に見えてしまいます。弱さは見せない、復讐、任侠…… マッチョじゃない!?それから第5話って、あの、イソがスアのほっぺを挟んじゃうやつですよね?そうですか、あそこはわたしは、ナイス! と思って見てました。わたしからしたら、そもそもスアが長家の奨学金を受け取るのも違和感あるし、就職するなんて考えられない。なんでわざわざ、セロイの父親を殺した組織に就職?でまた、それを許容するセロイ君もイマイチ理解しづらい。で、スアはセロイ君に、好きにならないで、と言いながら、なにかと絡んでくる。だから振り回されてるのはむしろセロイ君のほうで、スアは自分の利益に忠実な「悪女」的なんじゃ?もちろんセロイ君のほうでも、復讐の後じゃないと幸せになれない、と言って、スアを待たせはしたんだけど、スアも、いつでも、長家を辞めて、セロイ側に加わることだってできたはずだと感じちゃいます。それよりも、いい車といいマンションの入手を優先させたわけだから、大学を捨てたイソとは生き方が違う。イソと違って、スアはセロイ君のために、何もしなかった気もするし。(むしろチャン・デヒをサポートすることで、結果として邪魔してたわけです。内部告発者になるのは、ほぼほぼ長家が落ち目になって、勝負がついてから、だし。)最後も、別のスポンサーを見つけて店を出し、存分におしゃれして、新たなイケメンにときめきながら、イソに対してはセロイをよろしくって、余計なお世話! と感じました。だからわたしとしては、やっぱり、セロイ君の腕の傷が話題になる、あのイソとのラヴシーンが、一番グッときたわけです。
*************************************
(これに対して)
清岡先生がそんなにスアを憎く思っていたなんて…… かわいそうなスア!
自由、平等、……
2020年9月15日火曜日
『梨泰院クラス』終了
全16話、やっと見終わりました。
<ネタバレあります>
これはまあ、
ある「居酒屋」を起こし、
それが大きく成長する過程を描いているのですが、
同時に、その居酒屋の設立メンバー5人の群像劇、
という風に理解することもできるでしょう。
そしてこの居酒屋がライバルとお思い定める、
外食産業の雄の存在も欠かせません。
設立メンバーの中に、
トランスジェンダーが含まれていること、
またここに、韓国人を父親に持つギニア人青年が加わることは、
多様性の表現としては単純ですが、
それでも一定の効果を生んでいると思います。
で、
このシリーズの最大の魅力であり、
支柱とも言えるのが、
イソという女性です。
彼女は「ソシオパス」として登場するのですが、
一人の男性を愛し始め、
別の顔が現れてきます。
彼女は彼に言うのです、
わたしが幸せにしてあげる、と。
これは、新しい女性に見えます。
実は、このイソという女性がいなければ、
『梨泰院クラス』とは、
いわば古めかしい、
無駄にマッチョな男たちによる、復讐の物語に過ぎません。
にもかかわらず、イソの存在が、
こうした古い定型と拮抗することで、
いわば複線的な物語の結構が作られていくのです。
そういう意味では、このイソこそが、
主人公なのだと言えるでしょう。
15話、16話あたりは少しゆるくなり過ぎましたが、
全体としては、おもしろいと思いました。
実際、とても評判もいいようです。
ただ、これは根拠のない想像ですが、
この『梨泰院クラス』を褒める多くの人(特に男性)たちは、
古いマッチョな部分に共鳴しているんじゃないのでしょうか?
その点が、ちょっと気になります。
2020年9月14日月曜日
偶然は一度
『愛の不時着』も、
(まだ途中ですが)『梨泰院クラス』も、
たしかに「おもしろい」です。
どうしても最後まで見てしまいます。
が、
(そんなに強く指摘する気は全然ないのですが、)
どちらのドラマも、
かなりの回数、「偶然」の出来事が起こります。
しかもそれは、「ふつうにあるでしょ?」みたいな感じで、
そもそも偶然でさえないような描かれ方なんですが、
いやいや、それってかなり偶然、という感じ。
ただここで言っているのは、
たとえば前者なら、
パラグライダーが竜巻に巻き込まれ、北朝鮮に到着した、
という点のことを言っているわけではないんです。
もっと、通りでばったり会うとか、そういうレベルのこと。
思い出すのは、
「偶然は、一度だけならいい」
という、セオリー(?)です。
これ、もうどこで読んだのかもおぼろなんですが、
(吉本ばななのエッセイだったような……)
小説において、一度の偶然はいいけれど、
何度もはダメ、という内容でした。
たしかに、生きていれば、偶然てあります。
たとえば、何年も会ってなかった人と、
けっこう混んでる山手線の中で会ったこともありますが、
これって、ドアが1つちがえば、
お互い気づかなかったはずですから、
やっぱり偶然ですよね。
(だから逆に言うと、隣の車両には知り合いがいるかも!?)
でも、
「嘘」である小説で許される偶然は、一度だけ。
二度以上は、もう、エンタメ……。
この「セオリー」が正しいかどうか、
そもそもそれも分からないんですが、
なんとなく、わたしはそう思っているのでした。
2020年9月13日日曜日
『梨泰院クラス』順調
『梨泰院クラス』、今、第10話まで来ました。
全16話なので、もう少しです。
このシリーズ、
見ている内に印象が変化します。
他の登場人物よりも単純に見えた主人公も、
実はそうでもなかったり。
ソシオパスの女性が、
人の気持ちに対する想像力を持ち始めたり。
トランスジェンダーやアフリカ系移民を絡ませるのも、
「現代」を意識してのことでしょう。
これも、だんだんにわかっていくことでした。
こうした「変化」は、
物語の「成長」なんでしょうか?
それとも、「揺れ」や「齟齬」?
それはこれからのお楽しみです。
でも、
観客を引っ張ってゆく力は、かなり強いです。
エンタメの、最重要ポイントは、
ちゃんと押さえているわけですね。
USオープン
大坂ナオミ選手、優勝しました。
素晴らしい!
1テニスファンとして見ていて、
もう、ショット1本1本の質が高くて、
すごいなあと思います。
わたしには、どれ1つとしてできません。(←当たり前!)
彼女がしている黄色い腕時計、
これは以前もネットで見たことがあるんですが、
また確認してしまいました。
(買うまでには至りませんでしたけど、かっこいいです。)
ちょっとだけ残念だったのは、
ココ・ガフが1回戦で負けてしまったこと。
順調に行けは、
3回戦で大阪選手と当たることになっていました。
これは見たかったです。
これに刺激されて(?)、
さっき近所のオートテニス&バッティングセンターに行ってきました。
テニスのほうは、
まあふだんやっているのでともかく、
バッティングのほうは、
バットが重く感じられて驚きました。
元野球少年ですから、
まあ、振れば当たりまするんですけど。
ただし!
気持ちよく打てるのは110km で、
120km だとちゃんと当たらなくなり、
130km に挑戦したら、ほとんど当たりませんでした!
ということは……
155km のストレートに、
145km のスプリットが来るプロの世界って……
わかってはいましたけど、
あらためてスゴサを感じました。
ムバッペだって、ドリブルしてても、
ただ走ってる選手より速いんですからね。
彼らはやっぱり、超人ですねえ。
2020年9月9日水曜日
『梨泰院クラス』へ
だんだん後期の始業が近づいてきたので、
オンライン授業用のパワポを作り始めています。
今日は、ほんの少しだけスキル・アップして、
テキスト・ボックスを重ねて順番に表示することに成功しました。
(まあ、そんなに難しくないわけですけど!)
相変わらず rester chez moi な日々ですが、
(これは多くの人もそうだと思うのですが、)
家にいても、まあ「外」とはいろんな形で繋がります。
今日は、またレナさんや編集の女性とZoom会議もあって。
(しかも2時間半。)
NHKの人から連絡がきたり、
同級生でT大の先生からは、けっこう重要な内容のラインがきて、
それに基づいて別の知り合いの先生に連絡とったり、
また、仲良しの先生とは、
昨日の 7-7 で引き分けた試合についてコメントし合ったり。
そういう時代なんですね。
で、話は変わりますが、
『愛の不時着』を終えた今、今度は(定番コースに乗って)
『梨泰院(いてうぉん)クラス』
を見始めました。
梨泰院というのは、繁華街の名前です。
https://www.youtube.com/watch?v=8gZ9f3xIqFw
まだ3話見ただけですが、
人気があるだけあってなかなかおもしろいです。
強烈で、美しくもいやったらしい家父長主義が、
前面に立ち上がってきます。
主演は、パク・ソジュン。
この映画の主役でもありました。
http://tomo-524.blogspot.com/2020/04/blog-post_28.html
でも少なくとも、
『ガールフレンズ・オブ・パリ』よりはおもしろいです!
このまま見続けます。
2020年9月6日日曜日
『ガールフレンズ・オブ・パリ』
2020年9月4日金曜日
『愛の不時着』
全14話、ついに見終わりました。
1話80分程度のものが多いので、
延べ約20時間弱くらいでしょうか。
エンタメとしておもしろかったので、
長くは感じませんでした。
テレビ・ドラマとはいえ、
政治ドラマ、
心理劇、
犯罪映画、
アクション、
家族映画、
などの要素が、
ジャンル混交風に織り交ぜられています。
そしてその中心にあるのは、
もちろん恋愛物語なんですが、
この恋愛は、
現代的な貴種流離譚の様相を呈しています。
現代の貴種、それは、
資本主義国家においては、
事業を成功させた財閥系のお嬢さまであり、
独裁国家においては、
権力の中枢の近くにいるものの息子、
なのでしょう。
ここで描かれる「恋愛」は、
そうした意味での「貴種」同士の出会いによって生まれます。
そして彼らは、
38度線のどちら側にいるかによって、
どちらかが「流離」状態に陥るのです。
<以下ネタバレします>
この二人の恋愛の、未来における可能性は、
だから、
こちらでもあちらでもなく、
第三の地にしかないことは、
物語が始まってすぐにわかります。
そしてそれが、スイスであることも。
この(誰でも気づくだろう)予想は当たってしまいますが、
ちょっと違っていたのは、
二人は「あちら」と「こちら」に属したまま、
年に2週間だけ会える、というオチです。
これはどういうことでしょう?
シリーズ全体で、もっとも印象に残るシークエンス、
それはまさに、軍事境界線を舞台にした、
「捕虜」交換のそれでしょう。
そこには、厳然とした「戦争中」である事実が、
はっきりと刻印されています。
だから、
ラストのスイスの風景がどれほど美しくとも、
いやむしろ美しければ美しいほど、
民族が分断されているという事実が浮き上がってしまうのです。
そういう意味では、
一見ハッピーエンドに見えるこの物語は、
どうしようもなくアンハッピーだと言えるのでしょう。
このシリーズが、
北朝鮮の人たちを「人間」として描き、
それがヒットの理由だ、という見方は、
間違ってはいないのでしょう。
ただそれは、今に始まったことではなく、
映画の世界では、もう20年前から行われていることです。
また、根本的に「家父長主義」的な部分があることも否めません。
善人と悪人がはっきりしていて、
(唯一、「盗聴者」を除けば)
「継母」を否定的に描くのもよくない伝統です。
ただ一方では、
好感の持てる人物たちも多く、
それはこのシリーズの美点なのでしょう。
富豪の娘と、権力者の息子、という構図は、
「寓話」だから許される設定なのでしょう。
楽しめましたが、
深い意味で、ツッコミどころはやはりある気がします。
2020年9月2日水曜日
The Eddy 2
まあこの The Eddy の話は、
詳しく書くとすごく長くなってしまうので、
備忘録的なメモとして書いているんですが……。
というわけで、
バンドのメンバーの民族は多様です。
ただこれは、最初からそれを意図したというより、
キャスティングの過程でそうなっていき、
どうせならこの多民族性を表に出そう、パリだし!
と発展したんじゃないかと想像しています。
で、
出演者の来歴を示すことも、
監督たちのそれを確認することもできるのですが、
まずは wiki からこれをコピペします。
通算 話数 | タイトル | 監督 | 脚本 | 放送日 |
---|---|---|---|---|
1 | "エリオット" "Elliot" | デイミアン・チャゼル | ジャック・ソーン | 2020年5月8日 |
2 | "ジュリー" "Julie" | デイミアン・チャゼル | ジャック・ソーン | 2020年5月8日 |
3 | "アミラ" "Amira" | ウーダ・ベニャミナ | ジャック・ソーン | 2020年5月8日 |
4 | "ジュード" "Jude" | ウーダ・ベニャミナ | ジャック・ソーン, Rachel Del-Lahay, Rebecca Lenkiewicz | 2020年5月8日 |
5 | "マヤ" "Maja" | Laïla Marrakchi | ジャック・ソーン | 2020年5月8日 |
6 | "シム" "Sim" | Laïla Marrakchi | ジャック・ソーン, Hamid Hlioua | 2020年5月8日 |
7 | "カタリナ" "Katarina" | アラン・プール | ジャック・ソーン, Phillip Howze, Rebecca Lenkiewicz | 2020年5月8日 |
8 | "ジ・エディ" "The Eddy" | アラン・プール | ジャック・ソーン | 2020年5月8日 |
わたしが注目したいのは、
3,4話を監督したウーダ・ベニャミラです。
このモロッコ系フランス人の女性監督は、
あの Divines を撮った人です。
http://tomo-524.blogspot.com/2017/01/divines.html
第3話での、イスラム式「納棺の儀」(と言っていいんでしょうか)は、
厳かで、よかったです。
(ただし、たとえば第4話で、
パレ・ロワイヤルで出会った二人が、その直後のシーンで、
ベルシーの河岸にいるのは「?」でした。
遠すぎるでしょ?
そしてこれは全体に関わることですが、
The Eddy という店の場所が、rue de Gravelle
(Google Map で簡単に見つけられました)
であるのに対し、エリオットのアパルトが、
51 rue de Belleville であるのも、
ちょっと離れすぎな感じがしました。
この辺りが、「パリ映画」としてはちょっと弱いです。
空間については、音楽に対してほど、
意識が向いていないようです。)
それから、5,6話を監督したレイラ・マラケシは、
なんといってもこれですね。
http://tomo-524.blogspot.com/2015/04/rock-casbah.html
彼女もまたモロッコ系です。
つまりこの The Eddy は、
才能ある若手を抜擢したわけですね。
そして最後に、ああ、それだったのね、
と感じた、エリオットと娘の会話を確認しましょう。
父は言うのです、
「パリにも黒人の歴史はある」
と。
そしてそれに続けて、
パリで活躍したアメリカ人、ブリックトップ、
https://fr.wikipedia.org/wiki/Ada_%C2%AB_Bricktop_%C2%BB_Smith
トランぺッターのアーサー・ブリッグス、
ジョゼフィン・バケール、たちの名を挙げ、
クラシック音楽ではなく、
彼らこそが自分たち黒人の「クラシック」なのだと語るのです。
ただし、
監督の出発点はそこに在ったとしても、
出来上がった作品はきわめて多民族的、多文化的なものであり、
そのおかげで、この作品はより「現代的」なものになりえたのだと思います。
(作品が、監督の意図を越えた例だとも言えるでしょう。)
2020年9月1日火曜日
The Eddy 1
Netflix オリジナル・シリーズ、
The Eddy (全8話)
見終わりました。
トータルで8時間あるわけなので、
簡単に感想、というわけにもいかないんですが、
おもしろかったのは間違いありません。
https://www.youtube.com/watch?v=BMUPp_hNMlM
というわけで、使用言語は、
英語とフランス語が中心で、
ほかにもいくつかの言葉が出てきます。
登場人物も多いんですが、
中心になるのは、2つの家族と、
バンドのメンバーたちです。
家族1は、アフリカ系アメリカ人のエリオットと、
16歳になる娘のジュリー。
彼女は、お金持ちであるニューヨーカーの母親とうまくいかず、
新しい父親とも馴染めず、
かつて有名ピアニストだった実父が、
友人とともにジャズ・クラブを経営するパリにやってくるのです。
彼は、バンドのリーダーでもあります。
家族2は、エリオットの友人で、
クラブの共同経営者でもあるファリド(タハール・ラヒム)。
その妻(リアルもそうなんですが)であるアミカ(レイラ・ベクティ)。
言うまでもなく、二人はアラブ系。
そしてまだ小学生くらいの二人の子どもたちです。
そしてバンド・メンバーですが、
これは5人います。それは、
ポーランド系(アメリカ人?)の女性ヴォーカル。
アフリカ系フランス人のトランぺッター。
ハイチ系カナダ人のサクソフォニスト。
キューバ系(フランス人?)のベーシスト。
クロアチア系(フランス人?)のドラマー。
ただこれは、見終わったから言えることで、
最初はもちろんわからないんです。
たとえばヴォーカルの女性は、
ずっと英語(とフランス語を少し)話していて、
NYから来たことになっているので、
ずっとアメリカ人だとおもって見ていたら、
ある時突然彼女の母親が現れ、
2人が(おそらくは)ポーランド語で話し始めたので、
とても驚きました。
クロアチア系ドラマ―の場合もそうでした。
そしてバンド・メンバーを演じるのは、
みなリアル・ミュージシャンたちです。
(最初は知らなかったので、あんまりうまくてびっくり。)
↓ は、最近の彼らの、リモート・セッションの様子です。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=44&v=VUPPLfXCg9U&feature=emb_logo
こうした人たちの一人が、
各回の主人公になり、
その人の周辺が描かれるのですが、
それと同時に、
ある殺人事件の謎もしだいに深まっていく、
という構造になっているのでした。