2012年4月26日木曜日

ジャクソン・ポロック展


会期終わり近くになり、
やっと今日行くことができました。
ず~~っと待っていた、ジャクソン・ポロック展です。
(つまり、もうン十年待っていた感じ。)

http://pollock100.com/

ポロックのことは、
ほとんど実物を見ないままに好きでした。
今まで見たものは、魅力はもちろんあったものの、
比較的小さい作品でした。
でも今回は、あの「インディアンレッドの地の壁画」が来ていて、
これもう、まごうかたなき傑作だと思います。
こんなに色が絡み合って、でも透明感さえある。
圧倒されます。

会場内で上映されていたヴィデオも、面白かったです。
短いドキュメンタリーで、
ポロックの制作現場が映し出されています。
ああ、こんな風に筆を振りまわし、
こんな風にドリップさせるのか、と思い、
そのあとまた「壁画」に戻ると、
そこでポロックが書いている姿が見えるようで、
幻想的ライブ?でした。
光の加減で、黒が光って見える角度があり、
それがなぜかまだ濡れている絵具のようにも見え……

でも、モンドリアンにしてもマレーヴィッチにしても、
そしてこのポロックにしても、
抽象でひとつの「極限」までいってしまった画家は、
そのあと「抽象の向こう側」(そんなものがあるとして)に行くのではなく、
みんなそれぞれの仕方で具象に戻ってくるという不思議な符合が、
不思議なような、そうなるしかないような、
でもそれが絵というものの本質かもしれず、
考えさせられました。

わたしは13時ごろ着いたのですが、
それほど混んでいませんでした。が、
14時頃からにわかに混み始めたので、
混み具合は時間帯によるのかもしれません。

あと数日しかありませんが、
これを逃すとまた数十年ないでしょう。
ポロック、おもしろいです。