2024年10月12日土曜日

『ヴィーガンズ・ハム』

アマプラにあったフランス映画、

『ヴィーガンズ・ハム』(2022)

を見てみました。
ふだんなら見ないタイプの映画なんですが、
マリナ・フォイス主演ということで、
ちょっと興味が湧き、
あえて見てみたんですが……

原題は

Barbaque

つまり「質の悪い肉」です。
主人公は、大赤字を抱える肉屋を経営する夫婦。
この店を、ある夜、過激なヴィーガンが襲います。
その日は逃げられますが、
後日、たまたま犯人の一人を見かけた時、
この夫婦は、犯人をクルマで(意図せず)轢いてしまうので。
そして、死体は切り刻んで捨てるはずが、
ふと、この肉を使ってハムを作ってみると……
という、ブラック・コメディーです。

グロイ場面もあるし、まあ、それほどおもしろくもありません。
ただ、「肉食」をめぐる問題が、
畜産業者、肉屋、そのたくさんの客、ヴィーガン、
などの行動を通して、
問われていると言えばそうなんでしょう。
フランス映画らしく、人種差別に関わるブラックなセリフも登場します。

そういえば、
マリナ・フォイスがスナイパーを演じるドラマもあって、
ただこれは、途中でやめてしまいました。
この手のものは、一般に英米の方が質が高いと感じます。

そしてこの手のグロいブラック・コメディーは、
やっぱりそんなに好きじゃありませんでした。

(『最強のふたり』の冒頭、
ヘルパーの面接に参加する人たちの一人を演じる
Jean François Cayrey が、
主人公の友達として出ていました。)

this is the beautiful thing about baseball

今日は午前中、ドジャースの試合をドキドキしながら見て……
おめでとう、ドジャース!

キケのこのコメント、いいですね;

“What he did tonight, that’s who he is,
 And we’re not surprised whatsoever. 
Game 1 didn’t go his way, but this is the beautiful thing about baseball; 
you get to do it over the next day. 
In this case, it was five, six days later. He did his thing.”


26分あたりから。


次はメッツ。
勝てば(たぶん)ヤンキース!
もしそうなったら、痺れますね〜

2024年10月11日金曜日

『ハイ・ヒート その女諜報員』

アマプラで見かけた映画、

『ハイ・ヒート その女諜報員』(2022)

を見てみました。
見始めた理由は単純、
主演がオルガ・キュリレンコだったからです。
彼女の出演作は多くみてきて、
アクションのできる俳優なので期待しているんですが、
なんというか、今ひとつ「いい映画」に当たらないなあ、
と常々思っています。
でもやっぱり期待はしてるので、見ちゃうわけですね。

この映画、話は恐ろしく単純で、
場所も1つ、時間も一夜のみ、
なんと「三一致の法則」に則っているのでした。

その「一夜」は、ある夫婦がパリにレストランを開業した夜で、
妻はシェフ&オーナーで、夫は共同経営者です。
が、実は、
夫はマフィアに多額の借金があり、
その夜、取り立て屋が踏み込んでくるのです。
一方妻も、実は元KGBの諜報員。
夫婦はこの秘密を、お互い相手に言っていませんでした。
とはいえ二人は、結局、レストランを守るために行動に出ます……

いいキャラだと思ったのは、
KGB時代、オルガの同僚だったミミという女性です。
(演じるのはケイトリン・ダブルデイ。)
彼女は、オルガが逃走したおかげで、
かなり厳しい立場に追い込まれた過去があります。
そんな中オルガは、
どうしようもなく、
随分長い音信不通の末に、
ミミに助けを求める電話をするのです。
この「三一致」の映画を引き立てているのは、
間違いなくミミだと思います。

目立たない、単純なB級作品とも言える映画ですが、
わたしはおもしろくみました。

2024年10月9日水曜日

『極悪女王』

ネトフリのミニ・シリーズ、
まだ公開したての

『極悪女王』

を見てみました。
5話中3話は、白石和彌監督です。

ビューティー・ペアの追っかけだった少女が、
給食費を奪って飲んでしまうろくでなしの父親と、
そんな男と別れられない(無駄に)深情けの母親と、
極貧の生活に痛めつけられ、
女子プロレスラーになる決心をします。
彼女こそ、後のヒール、ダンプ松本でした。

おもしろいし、わかりやすいし、
これはヒットするんじゃないでしょうか?
プロレス映画ですが、
フィーメイル・ボンディングの物語でもあり、
女性たちを搾取する男性たちを明確に名指しする物語でもあります。
女性たちの、世代間の差も描かれます。

思うのは、
すでに70年代、
「強くて美しい」ビューティー・ペアに熱狂していた女性たちがいたということ。
そしてそうしたメンタリティーが、
例えば21世紀の、
(スーパーマンの姉である)スーパーガールや、
キャプテン・マーヴェルや、
ワンダーウーマンなどにを支える土壌になっていたんだなあ、
ということです。
でも、だとすると、
実際にはもっと前の時代にも、
そうした状況はあったのでしょう。
増村保造の初期の映画だって、そう言えばそうだし。

黙阿弥の白波物が受けたのは、
幕府の力が不安定になり、
「上」に忠実であること、あるいは勧善懲悪などの価値観が揺らぎ、
社会のルールを無視する生き方、
自分を恃むワルの生き方が、
魅力的に見え始めたからだと言われます。
もし、大正デモクラシーの土壌が、
この辺から醸成され始めたんだと考えれば、
ちょっと似た構造かなと思いました。

2024年10月8日火曜日

『メカニック ワールドミッション』

そう言えば先週、

『メカニック ワールドミッション』(2016)

を見ました。

ジェイソン・ステイサムが、
人質になったジェシカ・アルバを救うために活躍し、
ただ最後は、別のワル、トミー・リー・ジョーンズと組もうとするお話。
まあ、最後まで見たんですが、
70点くらい?
物語が単純すぎて、
ステイサムの映画にありがちな単調さが鼻につく感じ。
ミッシェル・ヨーも出てましたが、まあ、彼女じゃなくてもいいかな。

やっぱり、トム・クルーズは偉大です!

『ワイルド・スピード スーパーコンボ』

そういえば先週、

『ワイルド・スピード スーパーコンボ』

を見ました。
ワイスピ・シリーズのスピン・オフで、
ドゥウエイン・ジョンソン、
ジョナサン・ステイサム、
イドリス・エルバ、
(ちょい役でライアン・レイノルズ)たちが出ています。
主役級が3人出ているので、
それぞれに見せ場が必要。
なので物語も、なんというか、段階的な進行になっています。

まあ、おもしろくない、ということもないけど、
おもしろい、というほどでもない。
フツー、かな?

2024年10月5日土曜日

『やくざ絶唱』

1970年の、増村保造の作品、

『やくざ絶唱』

を見てみました。

勝新太郎
大谷直子
田村正和
という俳優たち。
勝つと大谷が異父兄妹で、
やくざである兄が、
優等生である高校生の妹を育てているんですが、
二人の間には、
どうしようもなく近親相姦的な「愛」が溢れている、
という物語。
はっきり言って、重かったです。
舞台である新宿がもっと見たかった!

2024年10月4日金曜日

レバノン

一年生のフランス語の授業、
ほぼ毎週ある「雑談」の時間に、
先週は、ガザの戦争について、
アメリカのダブル・スタンダードについて話しました。
この点では、
二人の大統領候補にあまり差はなくて、
パレスチナ市民を守れと言うカマラにしたところで、
結局アメリカのイスラエルに対する武器供与を辞めるとは言わないし、
選挙期間中に何かをしようとしているようには見えません、
副大統領ですが。
(イスラエルの武器の70%が、
アメリカから供与された、
それも新型のものだと言います。)
そして11月までに、
またどれほどの命が失われてしまうのか……
世界のほとんどの国がイスラエルを非難しても、
G7の国々は……  
どいつもこいつも、と言いたくなります。

そして今週は、レバノンについて。
もちろん、かつてのフランスの委任統治領であり、
フランスが、自分たちの支配を強固にするために、
WW1のあと、民族対立を促す構図を作ったと言われています。
そんなフランスがしゃしゃり出ても、ねえ。
アフリカだけでなく、
シリア周辺の国境の直線具合も、
英仏の黒い手が見えるようです。

パリやモントリオールでは、
1975以降レバノンを離れたという人たちに、何人も出会いました。
映画『キャラメル』では、
フィーメイル・ボンディングが描かれますが、
その女性たちの中には、
ムスリマもクリスチャンもいます。
(レスビアンもいます。)
もちろん、対立していない人たちもいるわけです。

このクラス、フツウの「雑談」への反応は薄いんですが、
先週、今週は、聞いているな、と感じました。
無関心なわけではないんですね。




ドラマ『フラッシュ』から

映画を見たので、
久しぶりにドラマ版『フラッシュ』のエピソードを眺めていたら、
まだ見ていないシーズン3の途中に、
スーパーガールやアローの名前がありました。
で、
それだけ見てみたら、
おもしろかったんですが、
ラストは「Arrow に続く」とでました。
え? Arrow のどこ?
と思って検索すると、
詳しい人がいるんですね、
このクロスオーヴァーについて、
こう書かれていました;

そうだったんですか!
クロスオーヴァーし過ぎ!?
とりあえず、Arrowだけでも見てみます!

『ザ・フラッシュ』

というわけで見たのが、映画版の

『ザ・フラッシュ』(2023)

です。
ドラマ版は、シーズン2まで見て休み中ですが、
知ってる話なので、
落ち着いて楽しめました。
(ただもちろん、
ほんとの細部まで分かってはいません。
これ、スーパーマンもスーパーガールも、
アクアマンもアローも出てくるので、
なかなか完璧は難しいです!)

フラッシュも、彼が好きなアイリスも、
ドラマ版とはやや雰囲気が違いました。
フラッシュは、映画版の方が、
より「ナード」感が強いです。

過去を変えることで現在が、
そして未来が変わるというのは、
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』以来、
いやそれよりもっと前からあるはずの「伝統」で、
この映画でもそれは基調になっています。
ただそれが、
生き方として、
取り返しのつかない「過去」にこだわるのか、
それとも、今の形の「現在」や「未来」を慈しむのか、
という選択の問いと重なっています。

これを見たら、スーパーガールをちゃんと見たくなりました。

(一応)完成!

フラ語シリーズの新作である「フレーズ集」、
一応完成しました!(パチパチパチ!)
これからゲラになって、
直して、
2校が来て、
直して、
3校が来て、
直して、
くらいで終わればいいですけど、
最高5校までやったこともあるので分かりません!
でも、
ここからは、丁寧に見ていく感じで、
もうほぼほぼ骨格も形も変わりません。
もう少しで、お届けできる見込みです!

というわけで、
このところかなり時間を詰めて仕事をしていたので、
他には(まあ授業は最優先ですが)ほとんど何もできなかったので、
昨日は「休養日」と決めて、
ランチに寿司を食べたり、
いつものカフェでは映画を見たり、
夜はちょっと野球の消化試合を眺めてから、
別の映画を見始めたりと、
楽しく! 過ごしてみました。
やっぱり、
原稿を手放すと、
解放感があります!

『フランス語を始めたい!』
が去年の3月なので、
本はそれ以来なんですが、
とても久しぶりな感じがするのはなぜでしょう?