2015年10月30日金曜日

「高校生のための金曜特別講座」

今日は、
先日ここでも紹介した、東大の
「高校生のための金曜特別講座」
に行ってきました。タイトルは、
「移民、人権、国境を考える:フランスからの視点」
です。

担当なさったのは、増田 一夫先生。
わたしも、リバティー・アカデミーなどで、
「フランスの移民」についてお話ししたりする機会があるのですが、
増田先生のような、
優れた思想系の先生(そして研究者)の場合、
どんな組み立てで、
どの辺を強調して授業をなさるのか、
とても興味がありました。
で、教えを乞うつもりで、
高校生に交じって、聞いてきました。

まず印象に残ったのが、
増田先生の授業の巧みさです。
明晰で、明るく、軽快で、しかも内容は濃い。
すばらしいです。
もちろん内容自体も、勉強になりました。
行ってよかったです。

ではここで、
今日の授業で使われたプチ・クイズを、
再現してみます。
これは誰でしょう?






答えは、上から順に、
(祖先はオランダ系の)オランド大統領
(スペイン系移民の)ヴァルス首相
(仏領ギアナ生まれの)トビラ司法大臣
(モロッコ系移民の)ナジャット・ヴァロー=ベルカセム国民教育・高等教育・研究大臣
(ソウル生まれの)フルール・ペルラン文化・通信大臣

上の3人までは有名ですが、
下の2人はどうだったでしょう?

こうして並べてみると、
やはり日本の状況とは、
ずいぶん違いがあります。
そして彼らの姿から、
「見えないフランス人」、
つまり、フランス人の容貌の多様性が言及され、
「フランス民族」なんてものはない、
というお話しに繋がるわけです。
とても効果的な、画像の使い方で、感心しました。

*ペルラン大臣は、「ソウルの道端に」捨てられていたのを、
ペンラン夫妻が養子にしたのですね。
「花」という名前をつけて。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3

増田先生、ありがとうございました。