2012年9月14日金曜日

Emotifs Anonymes


ローレンス・ブロックのマット・スカダー・シリーズには、
アルコール中毒から立ち直るための匿名の告白会が描かれています。
主人公マットその人が、まさにアル中だからです。

フランス(だけではないでしょう)には、
それと似たものとして、Emotifs Anonymes という会があります。
直訳すると、「匿名の気の弱い人たち」とでもなるでしょうか。
極端に気が弱い、臆病だ、などなど、
感情にかかわる悩みを持った人が、
その会合に匿名で参加し、自分の体験を話す、ということのようです。

フランスでヒットしたラブ・コメに、
この会の名前そのものがタイトルになっている映画があります。
(フランス映画祭では、『匿名レンアイ相談所』と訳されていました。)
気の弱い男女人の恋愛を描いたコメディーで、
男は小さなチョコレート工房のオーナー、
女性はそこに働きに来た才能あるチョコレート職人です。
(でも彼女は、そのことを隠しているため、
外回りの営業を担当することになるのですが。)

http://www.youtube.com/watch?v=oT2C2w_w6UI&feature=fvst

そして日本語字幕付きの監督インタヴューも。
これ、親しみが湧きます。

http://www.youtube.com/watch?v=jrAfzd_JHUw&feature=fvst

75分と、最近では短い映画で、
内容的にもかわいらしい作品です。
フランス人というと、一般的には、
おしゃべりで自己主張が強くて(失礼!)というイメージが、
ないとは言い切れませんが、
ここに登場する2人はほんとに気が弱くて、ハラハラします。
(まあコメディーなので、ハッピー・エンディングではありますけど。)

たまには、こんな映画もいいですね。