昨日の夜は、
<管啓次郎/ドリアン助川>による、
管啓次郎『時制論』『ストレンジオグラフィ』(左右社)刊行記念イベント
「詩が旅する時間と地理」
に行ってきました。
まず、管さん自身による、
新詩集『時制論』からの朗読に始まり、
続いてドリアンさんとの、なごやかにして緊張感のある対談、
そして今度は、
この2人の練達による朗読、
締めは再び2人の言葉を巡る対談、という構成。
おもしろかったです。
特に新鮮だったのは、
2人による朗読。
実はこの新詩集『時制論』は、
交互に1行ずつ、
(見かけ上は)過去形と現在形が使われているのですが、
2人がそれぞれ1つの「時制」の朗読を担当することで、
この詩集の持つ独特の性質、
いわば、
2つのプロジェクターで交互に映像を映し出してゆくのにも似た、
今まで誰も試みたことのない言葉の冒険/挑戦としての性質が、
明るい光のもとに連れ出されてきたのでした。
絵画は、時間を空間化して、見せる。
絵と向き合う人は、
その空間の中に入り込み、
そこである時間と出会うのだけれど、
それは現実の時間ではない。
それが在るのは、
その絵の中、あるいは自分の中、あるいは絵と自分の交感の中。
そのように、
『時制論』はわたしたちの前に在る、と言えるのでしょう。
ぜひ、体験してください。
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