アケナトンのことは、以前ここでも触れました。
http://tomo-524.blogspot.jp/2011/01/akhenaton.html
彼が、自分のアルバムに基づいて制作したテレビ用映画、
Conte de la frustration
を見てみました。
『欲求不満の物語』というわけで、
あんまりカッコイイ題とは言えませんが、
内容は、なかなか実験的。
マルセイユ。
主人公は、30歳でフリーターのダニエル。
彼はもう10年、幼馴染のサフィアと暮らしています。
サフィアは仕事を持ち、ダニエルを愛おしみますが、
ダニエルのほうは、仕事も投げやりで、
気まま&わがまま&やさしくない。
ダメ男、と言ってしまうと身もふたもないけれど、
でもまあやっぱり、可愛いだけの、ダメな男、ということになるんでしょう。
で、
やっぱり彼は捨てられます。
その勢いで彼は、どんどん堕ちてゆき、
たどり着くのは格子の向こう側、というわけです。
この1時間ほどの映画、
でもどこが実験的かと言えば、
主人公たちの分身として、
ラッパーが登場して歌ったりするのです。
分身たちは、横を歩いていたり、
助手席に座っていたりします。
たとえばこんな感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=5NGInW_Be8c
だから、
これは長い音楽ヴィデオとさえ言えるかもしれません。
贅沢なのは出演者。
レイラ・ベクティ、
ロシュディ・ゼム、
オマール・シー、
そしてラッパーのオクシモ・プッチーノも、
役者として出演しています。
音楽ヴィデオとして見れば、
そうとういい感じ、と言えると思います。