今年の初め、
『流血の絆』という映画のことを書きました。
http://tomo-524.blogspot.jp/2014/01/blog-post_19.html
これ、原題はLe Grand Pardon Ⅱ。
ということは、「Ⅰ」があるわけです。
で、
見てみました、そのまんま、Le Grand Pardon です。
まあ、雰囲気だけ。
https://www.youtube.com/watch?v=tmn3NdLyVso
そう、ジャン=ルイ・トランティニャンも出てます。
基本的には、ピエ・ノワールのユダヤ人マフィアと、
アラブ系マフィアの抗争なんですが、
そこに裏切り者がまじって、
だましたりだまされたり……というお話。
エンターテイメント系なので、
それほどどうっていう話ではないです。
タイトルのLe Grand Pardon というのは、ヨム・キプルとも言って、
「贖罪の日」のこと。
この日ユダヤ人は、仕事も遊びも何もしない、ということらしいんですが、
復讐に燃えたボスは、裏切り者に言います、
「そう、ユダヤ人は誰も働かない……、一人、オレ以外は。sauf un, moi.」
で、
ズドン、となります。
どうしても、『ゴッドファーザー』と比べてしまうんですが、
やはり、なかなかあのレベルには届かないものですね。
*ちなみに、アルジェリアからの引き揚げ者というのは、
①ピエ・ノワール
②アルキ
なわけですが、
この①には、ユダヤ人も含まれていたわけです。
*アルジェリアにおけるユダヤ人は、
まあローマ時代からいたのでしょうが、
その後1870年のDécret Crémieux によってフランス市民権を得ます。
その後、WWⅡの時、ヴィシー政権がそのDécret を取り消し、
ここでユダヤ人たちはアラブ人たちと同じ立場になり、和解します。
やがてイスラエル建国。
その影響で、ユダヤ人とアラブ人は険悪になる場面も。
で、その後アルジェリア独立を機に、
ユダヤ人たちの多くはフランスに戻り、フランス人になることを選びました。
というわけで、彼らはピエ・ノワールの中に含まれるわけです。
そしてその後は、67年の6日間戦争などがあって、
当然そういう時には緊張が高まり……(現在に至る)。