もし「移民映画」というジャンルがあるとするなら、
その一番最初の作品は何か、
というのが気になります。
すぐ思いつくのは、チャップリンの『移民』で、
これは1917ですから、
早いほうなのはまちがいないでしょう。
でも、
The Italian もあるよ、と教えられました。
これは、1915の制作で、
ニューヨークを舞台とした、イタリア系移民の物語です。
DVD を買うことができたので、
さっそく見てみました。
https://www.youtube.com/watch?v=RcYMvRgYttg
↑ は、画質もよくないし、
ここだけだと奇妙な感じですが、これは、
実は、自分の赤ちゃんを病気で亡くした主人公が、
まさにその赤ちゃんが生死の瀬戸際だった時、
主人公に対して相当つらく当たった政治家の家の中です。
政治家の幼い娘も病気だと知って、
その子を復讐のために殺してしまおうとやってきたのですが、
その子の様子が、自分の死んだ赤ちゃんにそっくりで、
とても殺すどころではない、という場面です。
無声映画で、どうかな、と思ってみたんですが、
引き込まれました。
いい映画だと思います。
この映画は、『ゴッドファーザー・パートⅡ』をはじめとする、
いわゆるイタリア系のマフィアがらみの映画に、
強い影響を与えているそうです。
たしかに、コルレオーネと似てるかも。
昔一度だけ、NYのリトル・イタリーで食事したことがありますが、
もっとしっかり街を見ておけばよかった!