今日の東京は、
最高気温が5度ほどで、
みぞれまじりの雨が降り続く一日でした。
もちろん、日本海側と比べれば、
子供だましのようなものですが。
このところ、
ふだんあまり会わない先生たちと顔を合わせる機会が多く、
そこでさまざまな雑談になるわけですが、
なかなか興味深いネタを仕込むこともでき、
ありがたいことです。
で、わたしはと言えば、
ここでも何度か触れた『アメリカーナ』の話をしてしまうのですが、
実は今、
アディーチェのもう一つの長編、
『半分のぼった黄色い太陽』
を、久しぶりに読み直しました。
うまく言えないんですが、
『アメリカーナ』を読んで以降、
アディーチェの作品に対する感じが、
わたしの中で変化してしまった気がするのです。
(こちらの変化もあるのでしょうが。)
だから、この感覚で、もう一度、
と思ったわけです。
「半分のぼった黄色い太陽」とは、
ビアフラ共和国の国旗に描かれた太陽のこと。
この小説も、
どんどん引き込まれて、
読みだしたらとまりません。
愛と、性と、脆さと、強さと、嘆きと、虚無と、希望と、ため息と、
民族主義と、新植民地主義と、合理精神と、呪術と、戦争と……。
(この500ページの本が2800円て、チョー安くない!?)
それにしても、
訳者のくぼたのぞみさんは、
つくづくいい仕事をなさっていると思うのでした。