2017年2月9日木曜日

Half of a Yellow Sun

今日の東京は、
最高気温が5度ほどで、
みぞれまじりの雨が降り続く一日でした。
もちろん、日本海側と比べれば、
子供だましのようなものですが。

このところ、
ふだんあまり会わない先生たちと顔を合わせる機会が多く、
そこでさまざまな雑談になるわけですが、
なかなか興味深いネタを仕込むこともでき、
ありがたいことです。
で、わたしはと言えば、
ここでも何度か触れた『アメリカーナ』の話をしてしまうのですが、
実は今、
アディーチェのもう一つの長編、
『半分のぼった黄色い太陽』
を、久しぶりに読み直しました。
うまく言えないんですが、
『アメリカーナ』を読んで以降、
アディーチェの作品に対する感じが、
わたしの中で変化してしまった気がするのです。
(こちらの変化もあるのでしょうが。)
だから、この感覚で、もう一度、
と思ったわけです。

「半分のぼった黄色い太陽」とは、
ビアフラ共和国の国旗に描かれた太陽のこと。
この小説も、
どんどん引き込まれて、
読みだしたらとまりません。
愛と、性と、脆さと、強さと、嘆きと、虚無と、希望と、ため息と、
民族主義と、新植民地主義と、合理精神と、呪術と、戦争と……。
(この500ページの本が2800円て、チョー安くない!?)

それにしても、
訳者のくぼたのぞみさんは、
つくづくいい仕事をなさっていると思うのでした。