2022年11月8日火曜日

『ノートルダム』


ロシュディ・ゼム主演のドラマ、

『ノートルダム』

見終わっています。
評価は、まあ、68点くらい?

原題は

Notre-Dame, la part du feu

で、後半は、
faire la part du feu
(一部を犠牲にして残りを救う/ロワイヤル中辞典)
なのでしょう。

メインとなる出来事は、
もちろんノートルダムの火災で、
それに立ち向かう消防士たちの葛藤や決断が描かれます。
その中心にいるのが général であるデュクール。(写真中央)
彼は、ほんの数ヶ月前、
ある火災限現場で、消防士である息子を失っており、
これまで多くの部下を失ってきたこともあり、
退職を決意しています。
そんなとき、ノートルダムで火災が起こり、
彼は現場のリーダーとして出動するのです。

ただ、このドラマはサブ・ストーリーが多い。
簡単に整理すると、
まず、デュクールの亡くなった息子の恋人アリス(右端)がいます。
彼女もまた消防士で、妊娠しているのです。
次に、このアリスの行きつけのカフェの主人、マックス(左端)もいます。
彼の妻は、余命数日で、
ノートルダムのすぐとなりのHôtel-Dieu病院に入院していて、
また彼の娘(左から二人目)は、この2年家でしたままで、
実際にはヤク中の娼婦に成り果てています。
ただ彼は、妻が逝く前に、
妻の元に娘を連れて帰ってやりたいのです。
マックスの追跡が始まります。
3番目は、lieutenant であるアントニーと、
フリーの女性リポーター、エレナの物語です。
二人はレユニオン島の出身で、
実はかつて婚約していたのです。
けれどもエレナは、いわゆる華やかな生活への憧れが捨てきれず、
フィアンセを残してパリへ行ってしまいます。
これは7年前。
そして今、消防士になったアントニーを見つけ、
彼を利用して火災現場に入りこもうとするのです。
4番目は、デュクールのすぐ下の部下、
ヴァレーズ(右から二人目)の物語。
彼女は敬虔なクリスチャンで、
ノートルダムを救いたい気持ちは人一倍強いのですが、
一方で彼女は、同性愛者でもあります。
ここに彼女の、信仰者としての屈折があります。
5番目は、ノートルダムで働いていた屋根職人。
アラブ系の彼は、実はシリアでは医師で、
難民となってパリに来て、今の仕事をしているんですが、
実はパリまでやって来る道中、
婚約者とはぐれてしまったのです。
そして火災の混乱の中、
彼はある女性から目が離せなくなり……

という感じです。
そして残念ながら、
これらのサブスーリーのどれもが、
まあ、イマイチ。
ついでにメインも、イマイチ。
なので、70点に到達しない印象でした。
ちょっと詰め込みすぎたし、
全体に浅い感じでした。
残念!