『イナンバ・ナンバ』
を見てみました。
二人の刑事、チリとシューズは、
同じ孤児院で育った、兄弟同然の間柄。
ただこの孤児院は、資金難で閉鎖寸前。
なんとかしたいと思っていた矢先、
(まあ前段があるんですが)
チリは名うてのギャング団への潜入捜査を開始。
けれども、その内部に入ってみると、
ギャング団は実は義賊であり、
金持ちから盗んでは貧しい人々に再分配していることが分かりました。
しかも、チリとシューズに異様に厳しい女性上司が、
犯罪の影で糸を引いていたことも判明。
二人は、人間としての倫理を試されることになり……
画面の発色はいいし、
チリの直情径行なところも悪くないし、
物語のスピードもあるんですが、
ストーリーが、ビミョーにつっかかる感じが、少しあります。
編集の問題なんでしょうか?
とはいえ、最後までふつうに見られました。
南アだな、と思わせるのは、
やはり、今もアパルトヘイトが話題になること。
ある老白人刑事は、
アパルトヘイト前には最上階にいたが、
今じゃ地下の部屋だ、と嘆き、
さらに黒人女性の上司には、
地下より下はないんだけど?
などと脅されたりします。
またチリは、
この老白人刑事を「ボーア人」と呼ぶこともあります。
チリと「ギャング団」が、
ゴミ運搬用の、でもなかなか速いカートに乗って移動する場面は、
なぜかとてもいい感じで、印象的でした。
ただ、毎度のことながら、
南アの映画は言葉が分からない。
いくつも使われているはずなんですが。
でも先日見た
や、以前見た
などと合わせて、
(今も授業で使う『ツォツィ』ももちろん含めて)
少しずつですが、
ヨハネスブルグが近づいてきました。