2024年6月1日土曜日

『ケープタウン』

南アフリカとフランスが共同制作した映画、

『ケープタウン』(2013)


を見てみました。
ずっと「リスト」に入れてたんですが、
原題が Zulu(ズールー族)であることに気づき、
これは、と思ったわけです。
オーランド・ブルームも出ています。
(12禁です。)

緊迫感のある映画で、
薄っぺらいヒューマニズムじゃない点も好感が持てました。
二人組の刑事、
上司アリは、ズールー族の男性で、
白人の部下ブライアンは、アパルトヘイト時代に裁判官を務めていた父を持っています。
ただ彼は、この父親の所を嫌悪し、そのまま決裂しています。

アリは、アパルトヘイト時代、苦しめられた側ですが、
復讐よりも「許す」ことを優先しています。
ブライアンは、そうしたことより、個人生活が大変。
飲んだくれで、妻に逃げられ、息子には拒否され、お金はありません。

ただこの映画の厳しさは、
善良で寛大だと思っていたアリが、変わってゆくこと。
そしてその怒りの対象は、アパルトヘイトの過去と結びついています。
過去の亡霊が蘇るのです。

少し、理解しづらいところもあったんですが、
トータルとしてはおもしろかったです。
この映画、授業で使いたいですが、
わたしが、きっちり説明できる自信がありません。
南アの映画は、とにかく言語が入り乱れていて、そこが特に難しいです。