2024年6月14日金曜日

『流麻溝十五号』

7月26日公開の、

『流麻溝十五号』

の試写を見る機会がありました。


HP はこれ;


1953年の台湾。
蒋介石に率いられた台湾政府は、
自分たちにとって不都合な人たちを、
政治犯として収容所に送り、
そこで「再教育」を図っていました。
映画は、その過酷な実態を、実話をもとに描いています。
台湾の「黒歴史」を、台湾の監督が告発しているわけです。
それも、21世紀になってやっと可能になったわけなんでしょう。

でもやっぱり、聞くのと、こうして見せられるのとでは、
まったく感触が違いました。
特に、言葉。
よく分からない点もあるんですが、
台湾語、北京語、広東語、そして日本語、などが使われています。
(日本語話者は、日本の植民地だった時代から、
台湾にいた人たちです。)
また国民党の兵士たちも、
もとはといえば中国の中国のさまざまな地域の出身なので、
それぞれの出身地の言葉を使っているようです。
(これは中国からの留学生に聞いたのですが、
「標準語」を使っているのは、
出身地云々ではなく、高い教育を受けた人たち、
ということだそうです。)
字幕付けは、ものすごく大変な作業だったに違いありません。

台湾に興味がある方はもちろん、
現代史に興味がある方も、必見だと思います。