今日の収録は、ある企画物の中心となるスキット全編です。(来春には、お披露目できる予定です。)出演者は5人(男性3人、女性2人)で、夏に『フラ語入門』のCD収録をお願いしたシルヴァンさんもいます。
収録する量はかなり多いのですが、現場には、録音の技術さん以外にも、フランス語が堪能な編集担当の女性が一人、原稿とにらめっこしていてくれる優秀なスタッフが3人、そしてもちろん我らがレナさんも目を(耳を?)光らせているので、まあわたしとしては、ほとんど観客の気分です!
レナさんは、「そこはね、まじめで、冷静で、ちょっと母性的な感じで!」とか、「好きなんだけど悟られたくない感じで!」とか、難しい注文を連発していましたが、みんながんばって応えてくれるのでした。
中で、意外な発見がありました。指示通り「ナンパ」風に演じただけなのに、Toi, t'es pervers ! (おまえ、イヤらしいぞ!)と言われてしまった男性は、すぐさま、Moi, pervers ! と返していたのですが……
これ、どうやら、「おれ、ターザン、おまえ、ジェーン」 Moi, Tarzan, toi Jane を踏まえているらしいのです。全然気が付きませんでした! フランス流ギャグ、むず!?
もうひとつ、ちょっと嬉しかったことは、昼ごはんのお弁当中に起こりました。出演者の先生たちは、みんな大学やら日仏やらの先生たちなので、自然な流れで、どんなフランス語の授業をしているのか、という話題になり、ある先生が「音楽や、映画を使って」と答えたのです。でそこから、話題は「好きなミュージシャン」に移り、みなさんいろいろ(ロック系が多かったのですが)挙げた後、わたしも尋ねられたので、迷わず答えました、最近のお気に入りは、Bisso na bisso です! と。
するとみんな、それだれ? な感じだったんですが、ひとりシルヴァンさんだけは、ああ、いいですよね! と言ってくれたのでした。わたしは初めて、誰かと Bisso na bisso の話ができました!
(そうです、実は3週間ほど前(11月2日)に、ここで彼らをご紹介したのですが、そのあとも、わたしは彼らの2枚のアルバムを、繰り返し聴いているのでした。好きになってます!)
で、予定より2時間も早く、14時過ぎに収録を終えると、今度は場所を移動して写真撮影です。
スタジオは、まあなんというか、天井の高い物置といった風情で、壁際には、使用済みの小道具大道具が放置されています。でも、カメラマンのおじさまは楽しい人で、撮られる人をうまく乗せてくれます。う~ん、プロなのね…… で、撮影が終了すると、出演者のみなさんとはお別れです。Merci !
その後、また場所を移して、今度は各部署のスタッフたちと打ち合わせです。さっきも書きましたが、みんな優秀なので、こうなるとつい色々任せてしまう今日この頃…… 以前は、すごく細かいところまで神経を使っていた時期もありますが、この頃はむしろ、この人に任せれば大丈夫、と思った時には、もうほんとにその人に任せてしまいます。そのほうが、いい気がするんです、なんとなく……(いや、さぼってるだけじゃありません!)
というわけで、仕事をしたような、ただ見てただけのような、ビミョーな(でもとても楽しい)1日でした。
さて、また明日からも、ひきつづき張り切りましょうね!