それは、3,4年生しかいないクラスで、一応「フランス語」の授業なんですが、
フランス関連の話も、わりと多めにすることにしているクラスです。
「お試し授業」のテーマは、「市民革命」と「万博」。
まず全員に紙を用意してもらって、
その1行目には「1688」、最終行には「2010」と書き込んでもらいました。
「名誉革命」と、「上海万博」ですね。
でそこから、2 つのラインを話し、そのところどころで
ラインがクロスする、というわけです。だから登場する年号は、
1863(パリ条約), 1789, 1851(第1回万博)、1868,
1889(革命100年万博)、1914, 1945, 1964, 1970,
1973(オイル・ショック)などです。
歴史好きの方には、なにを今さら、という感じだと思います。
でも、明治の理工学部の場合、入試に「社会」がないので、
1789 が何の年か知っている学生は、おそらく……
いや、これは秘密です!
「万博」といえば、これは吉見俊哉ですね。
もちろん授業でも、だいぶ吉見本からの受け売りもありました。
とにかく、たとえ「今さら」と言われても、
就職活動する学生たちに伝えておきたかったのは、
「市民革命」の before と after はこんなにちがうということ。
でもその「革命」も、もちろん万能ではなかったこと。
明治維新と現代日本の間には、「帝国」時代があったこと。
万博が、フランス革命以降に登場したのは、理由があったこと。
(高校の新入生が、たとえば合唱祭を通して「一丸」となるように、
王なき国家は産業を通してまとまろうとした。)
産業革命が、イギリスで最初に起こったのは、
イギリスが植民地を(フランスより)多く持っていたからだということ。
くらいかな?
で、「お試し授業」は、いったい何分かかるか見当がつかなかったのですが、
なんと85分かかりました。う~ん、これじゃあ、
ちょっとした雑談には向きません!
*世界史受験知識で言うと、ちょうど100年刻みで;
1689:権利の章典(前年が名誉革命)
1789:フランス革命
1889:大日本帝国憲法(とエッフェル塔万博)
これ、覚えやすいです!