『最強のふたり』の撮影において、
チーフ・オペレーター
(が何をするのか、はっきりわからないのですが)
を務めたマチュー・ヴァドゥピエの、
初の監督作品、
La vie en grand
を見てみました。
この映画のProducteur associé として、
オリヴィエ・ナカシュとエリック・トレダノも名を連ねています。
(二人にとって、この立場に立つのは2回目で、
1度目は、ジャメル・ドゥブーズも出ている Né quelque part でした。)
https://www.youtube.com/watch?v=8x3reHoGPtc
セネガル系のアダマは14歳。
パリ郊外のStainsにある、
Squart Molière のシテで、
母親と二人暮らしをしています。
アダマの父は重婚していて、
それがフランスの法には許容されず、
その結果、アダマと母親は転居することになったのでした。
しかも父親に経済力はなく、
フランス語の読み書きのできない母親は、
家政婦などの臨時の仕事だけで、
やりくりしなくてはなりません。
そんな母の心の支えは、
アダマが優秀なこと、
そして、やがては、
今はセネガルに行かされている長男が戻ってくることです。
ただ、そんな生活の中で、
アダマは、年下の仲間が拾った麻薬を売りさばき、
少々お金を得ます。
そしてそれに味をしめ、
今度は、地元のマジのディーラーから麻薬を受け取り、
本格的に売りさばき始めます……。
アダマはいい感じだし、
校長先生(ジョゼフィーヌ・ドゥ・モー)や
担任(ギヨーム・グーイ)もいいと思いました。
ただ話としては、
やや麻薬のほうに寄りすぎてる感じもしました。
あるいは、それほど日常的なのかもしれませんが。
またラストは、オリヴィエ&エリックの作品に似て、
やや楽天的すぎるかも、とも思いました。
もっとも印象的だったのは、
アダマがずっと来ていたジャージです。
それは、背中に FRABCE と書かれた、
サッカー、ナショナル・チームのジャージなのです。
監督とオリヴィエ・ナカシュへのインタヴューがありました。
http://declinaison.fr/blog/microblogging/vie-en-grand-mathieu-vadepied-olivier-nakache/