2017年4月24日月曜日

Monsieur "et en même temps"

というわけで、
まあ、予想通りの二人が、
finalistes になったわけですが……

日本の新聞、テレビ、
またそれらを引っ張ってきただけのネットニュース、
そのどれを見ても、
違和感があります。
いろいろありますが、
一番目立つのは、
<グローバリズム=善>という視点からの解説です。
マリーヌは、
わたしは反グローバリズムだ、
と言っているわけで、
それを<G=善>という視点から切れば、
結論は見えています。
マクロンを批判している人たちは、
彼を(浅い感じの)グローバリストだ、と指摘しているわけです、
もちろんマイナスの意味で。
にもかかわらず、日本では、
彼はエリートで、高収入で、史上一番若くて、弁舌巧み、
だと紹介します。
たしかに(弁舌以外は)そうでもあるでしょう。
でも、そんな表面的なことでいいのでしょうか?
言葉を換えれば、
大企業寄りで、
経済のこと以外思想はなく、
庶民感覚からはるかに遠い人物、
とも言えるわけです。
そしてついたあだ名が、
Monsieur "et en même temps"
(ミスター<そしてそれと同時に>
→ミスター<どっちやねん!>とも訳せそう。)
あることを言った後に、
「そしてそれと同時に……」
と言いながら、それまでとは矛盾することを言うのが得意だというわけです。
言葉が軽い人、ということですね。

マリーヌとトランプは、
たしかに比較したくなるけれど、
やっぱりずいぶん違いもあります。
マリーヌはあんなにウソつきじゃないし。
それに、極右と言われますが、
まあ、自民党程度だとも言えるでしょう。

日本のメディアの浅さが、
実感されるのでした。
(残念!)