2019年11月7日木曜日

キャシー・オニール

今朝の朝日新聞の朝刊に、
キャシー・オニールという「数学者・データサイエンティスト」の
インタヴューが出ていました。
タイトルは、「AIのわな」。

AI は「客観的」だと言われるけれど、
アルゴリズム(数式)を書いているのは人間であり、
その人間がどんなヴィジョンを持っているか、
つまり、何を「正解」と考えているかによって、
答えは変わってくる、と。
たとえば、経済成長、を目標とするのか、
格差を縮める、を目標とするのかで、
AI の出す答えも変わってくる、というわけです。

なるほど、言われてみれば、そうですよね。
AI と言われると、
それ自体が何事かをなすようにさえ感じますが、
AI には「価値判断」はできないのだから、
まずは、「正解」を入力して、
そこにいたる最短距離を出させる、ということなんですね。
Mmm、そうだったのか。

新聞は、たまにこういう記事、つまり、
自分一人では出会わないような記事を載せてくるので、
なかなかやめられません。
最近の朝日では、斎藤幸平さんという若手の学者や、
バルファキスのインタヴューも、おもしろかったです。
「反緊縮」、「グリーン・ニューディール」。
同じタームが、違う文脈に置かれていて、
これは朝日の記者が意図したことなのかどうかは分かりませんが、
とてもおもしろかったです。
メディアには不満も多いけれど、
このインタヴュー欄は好きです。