2011年12月21日水曜日
Indochine
「ワールド映画」では、
先週今週の2週を使って、『インドシナ』を見ました。
http://www.youtube.com/watch?v=VlIQQwbzOls
舞台は1930年のフランス領インドシナ。サイゴン近く。
フランス人入植者で、大きなプランテーションを切りまわすエリアンーヌ(ドヌーヴ)、
彼女が、友人の王族の娘、カミーユを養女とするところから、
物語は始まります。
上に挙げた予告編からは、
これってお約束の<おフランス的三角関係>の話? という印象ですが、
そしてそういう一面はたしかにあるのですが、カミーユが共産主義者となり、
エリアーヌ的生き方と決定的に袂を分かつあたりに、
この映画の見所があるのだろうと思います。
ちなみにエンディングは、1954年のジュネーブ。
このとき結ばれた条約は……
この映画のことは、あまり興味がなかったのですが、
「フランス領インドシナ」を舞台にしている映画となると、
数が少なくて、とりあえず久々に見てみました。
で、(上からの物言いで恐縮ですが、)これなら学生と見られるかな、
と思ったわけです。
いつもながら、時代と空間をよく調べてくれるなら、という条件付きですが。
ただ正直に言うと、映画としてのデキは「?」だと感じます。
どの人物もやや深みが欠けるし、
あざとい演出もあるし、
ドヌーヴの演技やナレーションに既視感があるし、
ヴァンサン・ペレーズは演技の幅が広くないし、
エピソードが横に流れていく印象だし……
こういう映画を、それでも2時間以上見ていられるのは、
フランス帝国に反発するベトナム人たちに、
ある種のシンパシーを感じてしまうからなんでしょうか?