『エミリー・ザ・クリミネル』(2022)
監督はデビュー作なので知らない人で、
俳優も馴染みがなかったんですが、
拾い物、なんて言ったら失礼ですが、
思いのほか良くて、びっくりしました。
舞台はロス。
多額の学生ローンを抱えたエミリーは、
前科があり、いい仕事に就けません。
(その犯罪のせいで、美大も卒業できませんでした。)
で、バイトに近いケータリングの仕事をしているんですが、
そんな時、同僚から、
やや怪しい、けれども美味しいバイトを紹介されます。
1時間ほどで200ドル。
それはカード詐欺の手先の仕事でした。
そしてエミリーは、その次の、もっと大きな仕事に誘われ、
イエスと答えてしまいます。
それは、もちろんお金のことが一番でしたが、
若いボスと、なんとも言えず呼吸が合うからでした……
このタイトルですが、
実は中盤、エミリーがある年配女性と話している時、
What do you do in life? と、アクセントの強い英語で聞かれ、
まだ分からない、とエミリーが答えると、
彼女はこう返します;
You will figure out your gift....
Emily the teacher,
Emily the mother,
Emily the something...
あなたの才能を生かして、
何ものかになるはずだ、というわけです……
エミリーを演じたオーブリー・プラザは、
この映画撮影時に38歳くらい。
落ち着いた、とてもいい演技でした。
彼女は、これ
にも出てましたが、今回の方が良かったです。
もちろん、キャラも映画のタイプも違いますが。
こういう映画がさらっとあるあたり、
アメリカ映画の強さを感じます。