2011年9月13日火曜日

Apocalypse Now


今日、何年ぶりかで『地獄の黙示録』を見ました。
ネットでパンフレットも買い、準備万端。

で何を確認したかったのかというと、
2001年の「完全版」で追加された50数分の中に登場する、
あのフランス人農園一家の状況です。
彼らはいつ来たのか、どんなつもりなのか、などですね。

で分かりました。
彼ら一家はもう「70年」も、
カンボジアとベトナムの国境近くにいると言ってました。
つまり、だいたい1900年頃から、ということになります。
インドシナ戦争に負けた後も、ってのが、
一瞬耳を疑い、それからまた、
画面に映るフランス人たちを見て目を疑います。
なんでまだここにいるの……??

このシークエンスは、
なかなかうまくできてる、というか、
このシークエンスが挿入されたことで、
この映画の中の「時間」が、
はっきり重層的になっています。

とはいえ、映画全体の印象は……
誰でも気づくことですが、
ベトナムの民衆、あるいは、
カーツ大佐(M.ブランド)をあがめる森の住民たちの描き方が、
あまりに浅くて、ちょっとばかばかしいくらい。
アリエネ~、って感じ。

コッポラはインタビューで、ブニュエルの名前を出してますけど、
ずいぶん遠い気がします。
(ブニュエルの国家や宗教に対する態度は、
もっと徹底的で、不合理で、そこがよかった。)

明日は、久しぶりに映画を見に行くつもりです。