フィリップ・リオレ監督とヴァンサン・ランドン、と言えば、
『君を想って海をゆく』のコンビですが、
彼らがこの作品に続いて発表した映画、
Toutes nos envies
を見てみました。舞台はリヨンです。
http://www.youtube.com/watch?v=zy9JYx-XEY8
この映画、あらすじをさらっと書くのがとても難しいのですが、
まずクレール(判事)とクリストフ(レストランのソース係)という若いカップルがいて、
彼らには小さな子が2 人います。
そこに中年判事ステファン(V・ランドン)と、
クレールのママ友で借金に追われるセリーヌが絡むのですが、
まず第1のストーリーは、
セリーヌに押し付けられている借金が不当なものであることを、
クレールとステファンが立証しようとする、というものです。
そして第2のストーリーは、
手術不能の脳腫瘍に見舞われたクレールが、
一切の治療を拒否し、
ささやかな日常を生ききり、
セリーヌを窮状から救い出すことに賭けるその様子です。
(病気も裁判も、刻々と進行します。)
クレール役はマリー・ジラン。
十代の頃の映像を見ているので、
大人になったなあ、という印象もありますが、
今回は、シリアスな作品で、
軽いことを言えない感じもあります。
静かな、胸に迫る映画です。
それにしても、ヴァンサン・ランドン、どんどん好きになります。