おそらく核になると思われる会話。
DVDの字幕は、字数制限があるので、
すべてが訳されてはいません。
で、
その部分だけ、すべて訳してみました。
いつかご覧になったときの、参考になれば。
ポイントは、
Le jour où il y aura plus que des bâtards sur Terre, la paix reviendra.
の部分でしょう。
アルチュール:アウシュヴィッツ、たぶん。
バイア :アウシュヴィッツ? ……でもそれってイイ感じ。あなたはユダヤ人であたしはアラブでしょ。その上家族には、フランスの警察に殺された人が山ほどいる。スゴすぎる! わたしたちって、フランスそのものよ。わかるでしょ? わたしたちの家族は歴史の一部なの。もちろんセックスもする。ああ、なんだか泣きたくなってきた。
アルチュール:ぼくはユダヤ人じゃないよ、いいかい? 神なんか信じてないし、シナゴーグに足を踏み入れたこともない。イスラエルなんてどうでもいい。ぼくはアルチュール・マルタンなんだ。
バイア :恥ずかしがってるだけでしょ。
アルチュール:まさか! じゃあ君はどうなんだ、ムスリムなのかい?
バイア :いいえ。でも、ユダヤ人はちがうでしょ。
アルチュール:ちがわないさ。ぼくたちは雑種なんだよ、自分が何者で、どこから来たのかなんて、ちゃんと知ってるわけじゃない。でもそれでいいのさ。
バイア :そう。たしかにあたしたちって雑種よね。でも数百万人てとこでしょ、雑種って。みんながセックスして、もっと増やさなきゃ。なんでかわかる? 地球上が雑種だけになれば、平和が戻ってくるのよ。……雑種は人類の未来ね。
アルチュール:雑種強勢ってやつだな。
バイア :なに?
アルチュール:生物学ではね、遺伝形質の遠い2つのサンプルが交雑することを、雑種強勢って呼ぶんだ。
バイア
:……サイコーね。