2020年5月16日土曜日

『サマリア』

キム・ギドク監督の

『サマリア』

を見てみました。



二人の女子高校生。
元気で、魅力のある二人。
そのうちの一方のチェヨンは、
売春することに抵抗がない様子。
でも一人じゃできないから、
客との連絡などを、ヨジンに頼みます。
そうして稼いだお金で、二人でヨーロッパ旅行に行く予定なのです。
が、ある時、「仕事中」のチェヨンは、
警官に補導されかかり、
なんとモーテルの窓から飛び降り、亡くなってしまいます。
その後ヨジンは、彼女独特の論理から、
チェヨンが相手にした客全員に連絡し、
今度は彼女が「仕事」した上で、
チェヨンが受け取っていた金を返していきます。
それが、彼女なりの、チェヨンの鎮魂なのです。
が、そんな折、
ヨジンは「仕事」中の姿を、
刑事である父親に発見されるのです……

サマリア、といえば、
「善きサマリア人」のことを思います。
飛び降りたチェナンをおぶって走るヨジンの姿が、
もっともそのイメージに近いのでしょう。
映画全編の背後にも、キリスト教的世界が感じられます。

見終わった直後で、
上手く言えないんですが、
なにか、わたしにはピンと来ませんでした。
キム・ギドク監督の作品では、
『The Net』が一番好きです。